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秋の水郷三昧…10

(『秋の水郷三昧…9』のつづき)

198046.jpg前扉が閉まると、後扉手前両脇にあるバイパス装置のスピンドルが、ウィンウィンウィンと小気味よい音を立てて、スライドゲートを引き上げてゆくさまが間近に。

サイズが小さいだけに、閘門のメカニズムを手に取るような距離で、余すところなく実見できるのも加藤洲閘門の良いところ。小型閘門でも、扉体をチョイ上げて注排水するような略式でなく、バイパスゲートを4基も備えているんですぜ! 4基も!

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そして後扉が上がり、これもご無沙汰の新左衛門川へ前進微速。扉体から滴が垂れてくるので、ちょっと腰が引けてオーニングの下から。オープンボート原理主義者ではありますが、ローラーゲートの閘門とくれば、やはり屋根があるのはありがたいものです。

まるで閘門の管理橋のようなポジションにある、一本目のよしきり橋をくぐって。以前にくらべて、ずいぶん苔むして風格を帯びたようですね。

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エンジン停止、チルトアップで船頭さんの棹漕(?)に移行。鳥の声と水音のみの静けさ、抜けるような青空。陽に焼けてほどよく貫録のついた、白木の小橋たちのたやずまいもお変わりなく。ああ、やっぱり十二橋っていい!

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198050.jpg逆光の中、点在する家並みと水際に迫る生垣、河水を吸って湿り気を帯びた大谷石の護岸を堪能しながら、ゆるり、ゆるりと。ああ、本当に十二橋っていい。いいと思ったことは何度でも繰り返します、ええ。

船首に座って、うららかな陽射しを浴びていると、可愛らしい赤トンボ君が音もなく飛来して、目の前の小縁に羽を休めました。驚かさないよう、息を止めるようにして、いいお顔を1枚。可憐な珍客の訪問に思わずにっこり、これも好天のおかげでしょう。

(28年11月6日撮影)

(『秋の水郷三昧…11』につづく)

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タグ : 加藤洲閘門閘門新左衛門川水郷

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