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ロータリーボート上架中!

(『10月16日の旧江戸川』のつづき)

196021.jpg旧江戸川での楽しみの一つが、藤代繁造船所であることはたびたび触れてきました。さまざまな業務船艇がもやい、また上架修繕されている姿を眺めることができます。

今回も、最も下流側に位置する上屋をのぞくと、曳船が上架中でした。船底や舷側の再塗装を終えたばかりなのでしょう、真新しいペイントが目に沁みるよう。
あれ? 右の黄色い小型艇は!

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ロータリーボートじゃないか!

船首にびっちり並んだスパイク、昔の電話ボックスのような細身のキャブ、遠目でも間違えっこありません。先日、「東雲北運河のロータリーボート」で見たそれとは対照的に、ここから見たかぎり、凹みや腐食も見られず、しゃんとしていますね。竣功年次が若いのか、外板まで含めたオーバーホールを行ったのでしょうか。

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もうピントが合っていなくても、嬉しいので載せちゃう。水線下を含む全体が撮れていたのが、全部ピンボケだったというお粗末。

円錐台状のカゴは、ロータリーボートの命たる、360度回るドライブを浮流物から守るプロペラガード。その前には、沈んだ原木を巻き込まないようにする、2本のフレームとラムが船首から下に伸びています。ガードの後ろに2枚見える板状のものは、循環式水冷にした際の放熱函を兼ねたフィンキールで、タライのような船体に直進性を持たせる役目もしているそう。

しかしほぼ正面から見ると、見事なほどの角型断面ですね。浮いている原木を、できるだけ大きな面積で推進できるよう、また船底に巻き込んだりして乗り上げないように、配慮して設計された結果のカタチと見てよいでしょう。また船台に乗せなくとも、ドスンと置くだけで安定して陸置できる、すわりの良さを併せ持っていることが今回実感できました。

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ああ、物陰に隠れてしまったけれどもう一枚載せたい。しかしどこの船かしら、東京にもまだ現役船がいたのかと思っていたら、東雲北運河のアレの件で、ちょぶさん(がーちゃんフォトアルバムVol.2)から以下の情報をいただきました。ありがとうございました!

木更津木材さんのFacebookに、現役のロータリーボートの写真があるとのこと。さっそく拝見してみると、おお、色も形もよく似ていますね! 日本通運所有だそうで、なるほど、いわれるまで気づきませんでしたが、まさに日通カラーであります。ゼヒ「第××通運丸」と名付けてほしいですナ! 

ご多分に漏れず、筏輸送はすでに廃止されたそうですが、愛好家の方が訪れたりと、その存在はすでによく知られているようです。今回修理も成ったことだし、当分は元気で活躍することでしょうね。

196025.jpg思わぬ出会いに意識が吸い取られて、他のフネブネのスナップが勢いおろそかになってしまったのが何とも。かろうじてものしえたのが、右の消防艇「きよす」とコンベア清掃船「第一みどり丸」。

「きよす」といえば、大横川と平久川で出くわし、その後曙北運河で航跡を追ったり(『桜探し散策で…8』、『桜探し散策で…9』、『「きよす」の航跡を追って』参照)と、印象的なシーンが思い出される艇でもあります。
撮影地点のMapion地図

(28年10月16日撮影)

(『江戸川の大編隊ふたたび』につづく)

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タグ : 旧江戸川ロータリーボート曳船消防艇清掃船

コメント

新たな疑問

おお、きれいにお化粧直しされてピカピカのロータリーボート!
で、木更津情報再びです。前の写真をシェアしたらまたもやロータリーボートに絞って写真をアップしてくださいましたよ、木更津木材さん。
https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=1296083947097822&id=991066857599534
消えかけた日通のマークも目視できます。2艘いるそうです。
残念ながら名前はひまわり。
でも、そうなると江戸川のボートはどこのもの?色は木更津のものと同じ系統ですが、現時点の写真先月16日にピカピカのこの船とは別のもののような気がします。謎です。

Re: 新たな疑問

>ちょぶさん
ありがとうございました。船首のラインやスパイクのパターン、キャブの形状を見るかぎり、同じ図面から起こされた(『あかつき』や東雲北運河のそれと、明らかにタイプが違う)ようにも思えますので、少なくとも発注者は同じような気がしています。いずれにせよ、どこで働いているのか知りたいですね! 意外と都内なのかしら?
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