阿賀野川頭首工を愛でる…9
(『阿賀野川頭首工を愛でる…8』のつづき)
●阿賀野川頭首工を心ゆくまで堪能し、快い疲れを覚えながら宿に帰り一息ついたところで、部屋の外がにわかに騒がしくなりました。聞けば、日中に立津川漕艇場で出会った「ばんえつ物語号」の上りが、間もなく通過するとのこと。
宿泊客の皆さんと、ホテル前の道路に出て待ち構えていると、ボッボコ、ボッボコと腹に響くようなドラフト音とともに、C57がヌッ、といった感じで登場。
日中とは違い、登り勾配のおかげで迫力あるサウンドが楽しめたものの、法面の藪がえらい繁茂ぶりで、列車の姿はよく見えなかったのがちょっと残念ではありました。

●頭首工の周りをうろつきまくったせいで、いうまでもなく汗だくです。温泉で汗を流し、部屋で夕涼みがてら頭首工の姿を眺めるという、何とも優雅かつ贅沢なひととき。
夕陽が堰柱を朱に染め、霞みゆく山並みをバックに、落ちる陽に合わせて刻々と表情を変えてゆく水門と閘門を、いながらにしてほしいままにできる部屋! この宿を選んで本当によかった‥‥。

●陽がすっかり落ちて、宵闇に沈みゆく頭首工の表情。橋上の街灯が点々と灯り始め、川面の白波や扉体などのディテールが、漆黒に溶けてゆくさまを、飽きず眺めていました。
右は手持ちで撮ったのでブレてしまいましたが、街灯だけでなく、巻上機室の一部は、室内の照明をつけてあるのですね。扉体の天端が反射して、赤い塗色がぼうっと浮かび上がって見えます。

●夜半に目が覚めて、やはり頭首工の様子が気になってしまい、そっと布団を抜け出して窓辺へ。今度はブレないように、カメラを窓枠に置いて撮ってみました。
宵の口と違って、ホテルの部屋から漏れる光もなく、黒々と広がる闇の中、頭首工だけが息づいているかのような、真夜中の表情。夜の冷気に霧がかかっているのか、明かりがたんぽぽの綿毛のようにほわっと霞んで、実に幻想的でした。
(28年5月28・29日撮影)
(『阿賀野川頭首工を愛でる…10』につづく)

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宿泊客の皆さんと、ホテル前の道路に出て待ち構えていると、ボッボコ、ボッボコと腹に響くようなドラフト音とともに、C57がヌッ、といった感じで登場。
日中とは違い、登り勾配のおかげで迫力あるサウンドが楽しめたものの、法面の藪がえらい繁茂ぶりで、列車の姿はよく見えなかったのがちょっと残念ではありました。

●頭首工の周りをうろつきまくったせいで、いうまでもなく汗だくです。温泉で汗を流し、部屋で夕涼みがてら頭首工の姿を眺めるという、何とも優雅かつ贅沢なひととき。
夕陽が堰柱を朱に染め、霞みゆく山並みをバックに、落ちる陽に合わせて刻々と表情を変えてゆく水門と閘門を、いながらにしてほしいままにできる部屋! この宿を選んで本当によかった‥‥。


右は手持ちで撮ったのでブレてしまいましたが、街灯だけでなく、巻上機室の一部は、室内の照明をつけてあるのですね。扉体の天端が反射して、赤い塗色がぼうっと浮かび上がって見えます。

●夜半に目が覚めて、やはり頭首工の様子が気になってしまい、そっと布団を抜け出して窓辺へ。今度はブレないように、カメラを窓枠に置いて撮ってみました。
宵の口と違って、ホテルの部屋から漏れる光もなく、黒々と広がる闇の中、頭首工だけが息づいているかのような、真夜中の表情。夜の冷気に霧がかかっているのか、明かりがたんぽぽの綿毛のようにほわっと霞んで、実に幻想的でした。
(28年5月28・29日撮影)
(『阿賀野川頭首工を愛でる…10』につづく)

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