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奥阿賀遊覧船…4

(『奥阿賀遊覧船…3』のつづき)

193016.jpg今までは深い谷の連続で、四周見回すかぎり山肌だった視界が、ふと開けてきたのに気づかされました。

稜線が引いて、空が次第に広くなってゆくこの感覚、どこかワクワクさせるものがありますね。左前方には、またもスノーシェッドの柱列がのぞけてきました。今度はかなり長いもののようです。



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規模が大きいのと、水際ギリギリまで迫った姿が印象的で、真ん中あたりはご覧のとおり錆色の鋼矢板で固められた区間もあり、水鏡に映える物件ではあります。

船頭さんによると、この鋼矢板は平成23年7月の増水で被害があったのを、補修したものなのだとか。激しい流速で、護岸が壊れ洗掘されてしまったのでしょう。

193018.jpg開けたところは、どうやら河道が右手へ大屈曲する区間で、屈曲の内側には狭いながら、平地があるように見えます。灌木がぽつぽつと立つ小さな沖積地(?)、どこか、別天地のおもむきがありますよね。

あっ、前方の岸にコンクリートらしい構造物が! 見え隠れする道路以外、人工のものが乏しい水辺が続いていただけに、この出現には正直、色めき立ちました。


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おおお、桟橋だ! 床下水際に鋼矢板がのぞけているところを見ると、杭を打ち込んだ上に板を載せた構造でなく、埋め立てて造ったようで、相当な荷重を見込んでいるように思えました。

重厚な造りとうらはらに、側面は石垣風の化粧板で装飾され、柵も備えられと、無骨なタイヤのフェンダーがなければ、観光用桟橋と見まがう外観。左手に電柱が立っていることからもわかるように、桟橋右角に2本、スポットライトらしい照明まで備えられています。

これはどう見ても、工事のために設けられたものに違いないでしょう。先ほどのスノーシェッド下の鋼矢板とか、護岸工事に携わった台船などが、資材を搭載するために造られたのではないでしょうか。遊覧船の乗降場としてもよさそうですが、立地が山奥に過ぎるかもしれません。

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大屈曲区間の中ほどまで来ました。内側に広がった小さな平地、近づいてみると、その雰囲気の佳さは思った以上でした。

周りを囲む山並みをバックに、ひとかたまりの林が水に影を映す、静かな川景色。かつては集落があったに違いない、そう思わせる素敵な風景でした。
撮影地点のMapion地図

(28年5月28日撮影)

(『奥阿賀遊覧船…5』につづく)

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タグ : 阿賀野川奥阿賀遊覧船

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