27年度川走り納め…14
(『27年度川走り納め…13』のつづき)
●浚渫船「海竜」の船橋をアップで。通り過ぎざま、船首からマスト、船尾までよ~く観察してみたものの、お正月の松飾りは見当たりませんでした。見落としただけかな?
「海竜」の定繋地から少し南の曳船溜では、ずらりともやった大小の曳船が、それぞれ1本づつ松飾りを振り立てていて、壮観といってよいものがありましたから、あるいは「海竜」にも‥‥と思ったのですが。

●警備艇の帰港シーンにでくわしました。艇名は「かわせみ」、動く船影の少ない静かな港内を横切って、プレーニングからスーッと微速航行に移るさま、どこかのんびりとした、くつろいだ風情に見えたものです。
バックに見えるいかついガット船、コンベアを交錯させるプラントも今日は静まり返って、年の瀬らしい雰囲気が感じられました。
●さて、ここで港内から芝浦運河に戻り、先ほど通ってきた新芝運河との分流点あたりまで北上。リベット組みの浦島橋、裏側に反射した陽射しがゆらめいて、なかなかきれい。
新芝運河に入る直前、気になる艇を見かけ「あっ、あれはもしかして!」とピンときたので、近くで眺めてみたくなったのです。見えてきた‥‥左前方、黄色い艇がメザシにもやっていますよね。あそこは以前から、店舗所有のものらしい桟橋があったところです。

●目の覚めるようなレモン色一色の船体に、「TOKYO WATER TAXI」と大書きされたこの2隻、文字どおり水上タクシーと銘打って、27年11月に開業したもの(船社サイトはこちら)。11月初めでしたか、ウェブのニュースで就航が近いこと、既設の船着場を活用して営業することなどが報じられ、船宿など既存の船社でない企業が参入したことを知り、驚かされたものでした。
東京新聞の記事によると、6人乗り、全長6.3m、幅2.8m、3.4tとのこと。東京オリンピックの年までに、船隊を「60隻に増やしたい」という社長の言葉にも二度ビックリです。

●さて、艇を航過しながら眺めた印象はと申しますと、「手堅い感じで、しかも可愛らしくまとめたなあ」ということ。艇の規模にくらべて、長さ・高さともに大き目のカディ(甲板室)は、居住性とともに、乗降のしやすさも重視しているように見えました。エンジンをインアウト(船内外機)とし、船尾周りをすっきりとブルワークで覆ったのもよろしく、高い乾舷とともに安定感がありますね。
ただこのタイプですと、操舵席は当然船首でしょうから、後ろに目が行き届かない難点はありますね。また船型からして、一人でもやいと客扱いをするのは、乗員専用のハッチがないとやりづらそうです(訂正。→サイト掲載の写真を見ると、ハッチがありました)。この点、各船宿所有のフラットボートのように、船尾に操舵席があるスタイルの方が、お客さん全員に十分目配りができ、両舷にもアクセスしやすく、一人乗組みがより容易なように思えます。
●個人的に好ましく思ったのは、垂直な窓を3面に配したカディ前面と、バーチカルステム(垂直船首)! この2つが、どこか業務船風の堅実な感じを与えており、鈍重といったら語弊がありますが、派手な塗装と絶妙に打ち消し合って(?)、独特の雰囲気をかもし出しているように思えるのです。
現在はこの2隻のみのようですが、これから順次隻数も増えて、都内の水路でたびたび出くわすことになるのでしょうか。ご安航をお祈りしています。
【撮影地点のMapion地図】
(27年12月31日撮影)
(『27年度川走り納め…15』につづく)

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「海竜」の定繋地から少し南の曳船溜では、ずらりともやった大小の曳船が、それぞれ1本づつ松飾りを振り立てていて、壮観といってよいものがありましたから、あるいは「海竜」にも‥‥と思ったのですが。

●警備艇の帰港シーンにでくわしました。艇名は「かわせみ」、動く船影の少ない静かな港内を横切って、プレーニングからスーッと微速航行に移るさま、どこかのんびりとした、くつろいだ風情に見えたものです。
バックに見えるいかついガット船、コンベアを交錯させるプラントも今日は静まり返って、年の瀬らしい雰囲気が感じられました。

新芝運河に入る直前、気になる艇を見かけ「あっ、あれはもしかして!」とピンときたので、近くで眺めてみたくなったのです。見えてきた‥‥左前方、黄色い艇がメザシにもやっていますよね。あそこは以前から、店舗所有のものらしい桟橋があったところです。

●目の覚めるようなレモン色一色の船体に、「TOKYO WATER TAXI」と大書きされたこの2隻、文字どおり水上タクシーと銘打って、27年11月に開業したもの(船社サイトはこちら)。11月初めでしたか、ウェブのニュースで就航が近いこと、既設の船着場を活用して営業することなどが報じられ、船宿など既存の船社でない企業が参入したことを知り、驚かされたものでした。
東京新聞の記事によると、6人乗り、全長6.3m、幅2.8m、3.4tとのこと。東京オリンピックの年までに、船隊を「60隻に増やしたい」という社長の言葉にも二度ビックリです。

●さて、艇を航過しながら眺めた印象はと申しますと、「手堅い感じで、しかも可愛らしくまとめたなあ」ということ。艇の規模にくらべて、長さ・高さともに大き目のカディ(甲板室)は、居住性とともに、乗降のしやすさも重視しているように見えました。エンジンをインアウト(船内外機)とし、船尾周りをすっきりとブルワークで覆ったのもよろしく、高い乾舷とともに安定感がありますね。
ただこのタイプですと、操舵席は当然船首でしょうから、後ろに目が行き届かない難点はありますね。また船型からして、一人でもやいと客扱いをするのは、乗員専用のハッチがないとやりづらそうです(訂正。→サイト掲載の写真を見ると、ハッチがありました)。この点、各船宿所有のフラットボートのように、船尾に操舵席があるスタイルの方が、お客さん全員に十分目配りができ、両舷にもアクセスしやすく、一人乗組みがより容易なように思えます。
●個人的に好ましく思ったのは、垂直な窓を3面に配したカディ前面と、バーチカルステム(垂直船首)! この2つが、どこか業務船風の堅実な感じを与えており、鈍重といったら語弊がありますが、派手な塗装と絶妙に打ち消し合って(?)、独特の雰囲気をかもし出しているように思えるのです。
現在はこの2隻のみのようですが、これから順次隻数も増えて、都内の水路でたびたび出くわすことになるのでしょうか。ご安航をお祈りしています。
【撮影地点のMapion地図】
(27年12月31日撮影)
(『27年度川走り納め…15』につづく)

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