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松川遊覧船ふたたび…4

(『松川遊覧船ふたたび…3』のつづき)

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乗り場より下流のコースで一番の見どころといえば、やはり桜橋を置いて他にないでしょう。昭和10年竣工の美しい上路式鋼アーチで、富山市街地に架かる戦前製の橋では、ほぼ原形を保った貴重な橋。有形文化財指定がなされたのもうなずけます。

あいにくの曇り空とあって、カメラを向けてはみたものの、表情はいま一つといったところでしたが、石張りの橋台や高欄の装飾など、重厚な魅力を8年ぶりに堪能できて、満足満足。

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帰路、東側から見たところ。光線の塩梅はこちらの方がよろしいようで、ディテールもくっきり、こうべを垂れる桜の枝もよろしく、緑濃いしっとりとした川景色です。

先ほども引用させていただいた、松川遊覧船サイト内のPDF「富山の風景・桜橋」によると、全長15.5m、全幅21.9mとのこと。この広い幅員が、今日まで原形を保たせた、何よりの力だったのかもしれません。

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何ていうんでしょう、この丁寧に抜かれた高欄の装飾パターンに、曲線を取り入れた持ち送り端部の処理。裏側に広がるリベット列(タイトル参照)と併せて、この時代の鋼橋の魅力にあふれていますね。

175169.jpg遊覧コースの下流側転回点、鼬川との合流部まで来ました。都市河川の合流部に設けられた、開放型のテラスというだけで素敵ですよねえ‥‥。

それこそ、鼬川~富岩運河の可航化が成り、「塩倉橋発・カナル会館行き」なんて便が実現したら、ここで行きかうフネブネを眺めながら、のんびりしてみたくなるような、佳いロケーションです。

前回(過去ログ『松川を棹舟でゆく…4』参照)はアオサギ君が一人ハァハァしていましたが、今回はハトの社交場(笑)と化していました。誰かが餌付けした後なのか、ハト君たちも腹くちくなったようなまったりムード。ここでのんびりするには、みかじめ料としてハトのエサが必要でしょう!

175170.jpgそうそう、桜橋のすぐ上流に、水しぶきを上げて流れ込む落し口があり、鉄板の水制を立てて水流を和らげているのですが、そのかたわらに、滴が垂れるほど濡れそぼりながらも離れない、アオサギ君を発見。

船長によれば、「あそこは滝になっていることで、魚がよく跳ねるから、それを狙っているんでしょうねえ」とのこと。生真面目に立ち尽くす姿が何ともおかしく、笑いを誘うシーンでした。どこか人間臭さがあって、しぐさに惹かれるものがあるアオサギ君、松川のアイドル的存在といってもいいようです。

(27年6月21日撮影)

(『松川遊覧船ふたたび…5』につづく)

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タグ : 松川鼬川松川遊覧船水辺の鳥たち

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