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戸田漕艇場のあたり…3

(『戸田漕艇場のあたり…2』のつづき)

168011.jpg親柱の裏側の基部には、青銅製の銘文がはめ込まれていました。明治8年に架橋された、初代の木製賃取橋から説き起こし、大正元年竣工の二代目木製橋、そしてこの親柱とともに在った三代目の鋼橋が、昭和7年に成るまでのいきさつが記されていました。

寸法や鋼材重量など、概要まで含めると27行。銘文としては結構な長さで、現役時に最後まで読破した人は少なかったと思われますが、その長さこそ、洪水にも流されない鋼橋がどれだけ待ちわびられたか、両岸の人々の気持ちの現われのように思われたものです。

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168013.jpg親柱の間から見た床面には、先代のそれを中心に、4代に渡る戸田橋の姿を描いた陶板画が! ご覧のとおり先代橋は、利根川の旧水郷大橋(『横利根閘門遊覧…4』参照)や、淀川の旧鳥飼大橋(『水上バスで淀川遡上…6』参照)と略同タイプの、優美なスタイルを持つ鋼橋でした。

ここでようやく公園を眺めてみると、冬のせいか池は乾いていて、ポンプアップは止められているようです。新幹線の高架が見えるあたりまで行けば、菖蒲川の川面が眺められるだろうと、奥に向かってみることに。

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う~ん、これは‥‥!水深があるかはわからないものの、見たかぎりでは、可航河川らしい実にそそる眺め。

漕艇場ができた当初は、菖蒲川とつながっていたのかしら‥‥。現在、荒川で練習をするときは、艇庫から堤防を越えて艇を運んでいますが、かつては菖蒲川経由で漕ぎ出すこともできたのでは、と根拠のない妄想がむくむく。

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公園を出て、北側の角から菖蒲川の上流を眺めて。ううう、水深さえあれば、まだまだずうっと遡上できそう! 両岸の湛水線からして、高潮位時を狙えばイケる!

‥‥‥‥しかし、入口の三領水門(過去ログ『秋晴れの荒川散歩…2』参照)が、動力船にとってつれない状態では、高潮位時の攻略は望むべくもなく。今は単なる目の毒(?)に終わったというお粗末でした。
撮影地点のMapion地図

(27年2月3日撮影)

(『旧戸田橋の絵葉書』につづく)

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タグ : 菖蒲川

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