復元進む明治丸

絵葉書のファイルをひっくり返していたら、明治~大正時代の明治丸を写した絵葉書が出てきたので、復元進む同船に寄せて少し。

11月2日の川景色…8」でも触れましたが、海洋大学越中島キャンパスの保存船・明治丸の復元工事も終盤に向かいつつあるようで、ヤードを旧に復した鮮やかな山吹色のマストが、ふたたび見られるようになったのは嬉しいかぎりです。

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以前、月刊「世界の艦船」2010年10月号でも、腐朽の進む同船の危機的状況を訴える記事が掲載され、これからどうなってしまうのか、ずいぶん心配したものでした。その後始まった「明治丸海事ミュージアム事業」での募金も成果を上げているのでしょう、平成21年以来長きに渡った公開中止も、解かれる日が近づいていることを感じさせます。

20数年前になりますか、友人が東京商船大学(当時)に在学中、学園祭のときに訪ねた際、船内を見学させてもらったことが思い出されます。彼から本船が貴重な鉄船であること、また占領軍の接収中塗られた塗料を丁寧にはがし、内装を復元したことを説明され、興味深く拝見したことでした。

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「(東京百景)商船學校」
宛名・通信欄比率2:1、明治40年4月~大正7年3月の発行。

絵葉書ですが、陸上に固定された現在とは異なり、水面に浮いた繋留練習船時代、今とは逆に、船首を西に向けた姿を映したもの。ポンドは今よりずっと広々として、索具も操帆訓練に使われていたとあって密度は落ちておらず、舷側にはダビットから吊り下げられたカッターも見えて、繋ぎっ放しとはいえ、現役の練習船らしい雰囲気が感じられますね。

背後に見える重厚な造りの校舎は、確か関東大震災で被災したはずですから、少なくとも震災より前の撮影とわかります。ちなみに明治丸は、明治34年からここに繋留(参考:月刊『世界の艦船』2010年4月号)されたとのことです。

明治の昔から、114年に渡りこの地に在って、東京の水辺の変遷を見つめてきた明治丸! 復元事業に携わられた方々に敬意を表するとともに、これからも長く、三檣シップの美しい姿を隅田川派川に映し続けていただきたいものです。


(26年12月21日撮影)

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タグ : 隅田川派川 明治丸 絵葉書・古写真

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