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観音崎散歩…6

(『観音崎散歩…5』のつづき)

灯台敷地内の屋外展示品や、資料展示室を拝見してから、別ルートでお散歩しつつ山を降りようと外へ。しばし水辺とはお別れです。

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167027.jpg門を出て左手を見ると、うおっ、ものすごく狭い切り通しだ! 幅は1.5mくらいでしょうか、人のすれ違いも難しそうで、しかも道はカーブした急な下りときた! いきなり探検気分を盛り上げてくれますね。

地層のしましま模様と、岩肌のざらついた感触を楽しみながら通ると、切り通し区間はすぐ終わり、灯台の裏手へ出ました。稜線を切り通しで越えたわけですね。この後、道は等高線に沿ったような、山肌をうねる散策路となります。


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うっそうとした山中を、案内板を頼りにたどっていくと、小さな盆地のような広場に出ました。ぐるりの高いところは生い茂る木々で囲まれて、小さな別天地のおもむき。緑の中に、石材やレンガで組まれた構造物が‥‥砲台跡だ!

説明板によると、北門第一砲台跡、明治17年竣工とありました。二つの砲台の平場を、写真中央に見えるレンガのトンネルで連結した構造です。

167029.jpg砲台の一つに上がって、レンガのトンネルをアップで。石材やレンガが多用され、コンクリートの使用が控えめになっているあたり、明治の構造物の雰囲気充分で、よいものです。

「歴史群像シリーズ・日本の要塞」(学習研究社)によると、ここは「観音崎第一砲台」とされ、23口径24センチ加農砲2門が備えられており、大正2年に除籍廃止されたとのこと。盆のように掘り下げた地形から、榴弾砲でもあったのかしらと思っていたら、かつては上写真の向こう側が海に向かって開いており、加農砲の射界が確保されていたのでした。

167030.jpg第一砲台との出会いに勢いを得て、さらに山道をずんずん進んだところ、どこで間違えたのか、反対側のふもとに出てしまったりして、ふたたび汗だくの疲労困憊。

休憩しながらさらに登ると、ふと右写真のトンネルの横に出ました。地山の岩で強度があるのか、ポータルのアーチが一部欠けているのも珍しく、加えてこの、吸い込まれそうな急勾配! 

かつてはここを、砲身や砲架のような重量物が、コロと神楽算で引き上げられたのかなあ‥‥と、妄想させるに十分なこの造り。ぜひ通ってみたいと足を踏み出しかけたら、左手、トンネル内は落盤の危険が云々、の注意書きが目に入りました。残念!

(27年1月18日撮影)

(『観音崎散歩…7』につづく)

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タグ : 観音崎観音崎砲台

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