最西端の狭水路・白子川…2
(『最西端の狭水路・白子川…1』のつづき)

●屈曲区間も終わりに近づいたのか、次第に前方の視界が開け、逆光のギラギラの向こうに2番目の橋が見えてきました。何分川幅の割に護岸高があるので、陸上の様子はほとんどわかりませんが、両岸は河畔の遊歩道があるのか、小規模な桜並木がありますね。春先はここも、花いかだで水面が白くなるのでしょう。
初訪の水路とて、入った瞬間から魚探の感を注視ししつつ歩かせているのですが、水深はこの時点で2.3~2.6mと充分、河底も凹凸こそあるものの、急激な深浅や、沈置物らしい感も見られません。
未確認ですが、基礎護岸の張り出しもないようなので、そうであれば狭いこと以外、まず申し分のない可航環境ではあります。少なくとも「東京都河川図」には、基礎護岸の記載はありませんでした。

●直線区間に出ました。いや、何というか、この潔い川景色! いっさいの虚飾を排し、ただひたすら、増水時の速やかな流下に徹した、ストイックなまでの水路のかたちが、そこにありました。
機能重視も過ぎると、えてして剣呑な雰囲気になりがちなものですが、少なくとも我が艇に対しては、そうではありませんでした。屈曲は風を防いでそよとも吹かず、浅瀬や障害物の突出もなく水深は十分、陽射しが暖かく艇上をつつんでと、優しく穏やかな雰囲気にあふれていたからです。
初めの緊張はどこへやら、すっかり白子川に歓迎された気分になり、最微速の旅を楽しむ余裕すら出てきました。
ちなみに写真の橋、「東京都河川図」では「水道管」とありましたが、Googleストリートビューで確かめてみると、橋名は「水道橋」。名前のとおり、確かに管路も併設されていますね。河川図作成当時(平成12年)は、管路のみで、道路橋は架かっていなかったのでしょうか。
●水道橋をくぐった直後は、都県境が河道を2回横断するところ。艇はまっすぐ進みながらも、埼玉県和光市にちょっとだけ越境。
水面のすぐ上あたり、護岸に水抜き穴が点々と開けられているのですが、橋をくぐったあたりから、写真のように穴の直下に何か、モコモコとした質感の盛り上がりが目につくようになりました。それも、一つや二つでなく、ほぼ全部にズラリ‥‥。いやでも目をひかれます。

●そのうち二つをアップで。何やら一つ一つに表情すら読み取れそうな、モコモコ具合の面白さ。水と一緒に流れ出た土が、ちょっとねばっこいのかしら、とも思ったのですが、それなら増水のたびに、きれいに流されてしまうはずです。
緑がかっていることから、コケのたぐいが排水の水気で生えたところに、泥やら水垢やらがからんで、またさらにその上へコケが生え‥‥。といったプロセスを繰り返し、ここまで「育った」のでは、と自分なりに素人考えしましたが、本当のところはどうなのでしょう。栄養や陽当たりなど、環境がよいのは確かみたいですね。
【撮影地点のMapion地図】
(26年12月30日撮影)
(『最西端の狭水路・白子川…3』につづく)

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初訪の水路とて、入った瞬間から魚探の感を注視ししつつ歩かせているのですが、水深はこの時点で2.3~2.6mと充分、河底も凹凸こそあるものの、急激な深浅や、沈置物らしい感も見られません。
未確認ですが、基礎護岸の張り出しもないようなので、そうであれば狭いこと以外、まず申し分のない可航環境ではあります。少なくとも「東京都河川図」には、基礎護岸の記載はありませんでした。

●直線区間に出ました。いや、何というか、この潔い川景色! いっさいの虚飾を排し、ただひたすら、増水時の速やかな流下に徹した、ストイックなまでの水路のかたちが、そこにありました。
機能重視も過ぎると、えてして剣呑な雰囲気になりがちなものですが、少なくとも我が艇に対しては、そうではありませんでした。屈曲は風を防いでそよとも吹かず、浅瀬や障害物の突出もなく水深は十分、陽射しが暖かく艇上をつつんでと、優しく穏やかな雰囲気にあふれていたからです。
初めの緊張はどこへやら、すっかり白子川に歓迎された気分になり、最微速の旅を楽しむ余裕すら出てきました。
ちなみに写真の橋、「東京都河川図」では「水道管」とありましたが、Googleストリートビューで確かめてみると、橋名は「水道橋」。名前のとおり、確かに管路も併設されていますね。河川図作成当時(平成12年)は、管路のみで、道路橋は架かっていなかったのでしょうか。

水面のすぐ上あたり、護岸に水抜き穴が点々と開けられているのですが、橋をくぐったあたりから、写真のように穴の直下に何か、モコモコとした質感の盛り上がりが目につくようになりました。それも、一つや二つでなく、ほぼ全部にズラリ‥‥。いやでも目をひかれます。

●そのうち二つをアップで。何やら一つ一つに表情すら読み取れそうな、モコモコ具合の面白さ。水と一緒に流れ出た土が、ちょっとねばっこいのかしら、とも思ったのですが、それなら増水のたびに、きれいに流されてしまうはずです。
緑がかっていることから、コケのたぐいが排水の水気で生えたところに、泥やら水垢やらがからんで、またさらにその上へコケが生え‥‥。といったプロセスを繰り返し、ここまで「育った」のでは、と自分なりに素人考えしましたが、本当のところはどうなのでしょう。栄養や陽当たりなど、環境がよいのは確かみたいですね。
【撮影地点のMapion地図】
(26年12月30日撮影)
(『最西端の狭水路・白子川…3』につづく)

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タグ : 白子川
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