超狭小閘門! 西天竜頭首工舟通し…1
(『旧釜口水門の絵葉書』のつづき)
●今回はタメずに、いきなり本題に入りたいと思います! その他のディテールやここを訪ねたそもそもなど、諸々は後ほど。
極小閘門を好いてきたおっさんにとって、この物件があまりにも衝撃的、かつ狂おしいばかりの魅力にあふれているためです!

●やってきたのは西天竜頭首工。釜口から天竜川を下ること4.5㎞ほど、中央線川岸駅もほど近い場所にある、灌漑用取水堰ともいうべきものです。
ここにも釜口水門同様、閘門もとい、舟通しが併設されているのですが、さて、上の写真でどれが舟通しか、おわかりになるでしょうか?
●一番右手に、堰柱を突き出しているローラーゲート‥‥違います(だからタメんなと)。私も以前、同じ間違いをしました。こちらは、右手に暗渠で別れてゆく、灌漑用水路取水口の余水吐けのようです。調節用の水門といったところでしょう(佐藤淳一師匠によると、『土砂吐きゲート』とのこと)。
しかし、手入れの行き届いた釜口水門とは打って変わり、アップで見るとコンクリート表面の白化やヒビが著しく、ちょっと痛ましい感じすらしますね。
‥‥で、ご本尊はどちらにおわすかというと、この2本左、階段式の魚道を挟んだ、そのまた隣の‥‥。

●▲ こ れ だ 。
径間はもとより、躯体をあわせても幅が超絶に狭すぎて、パッと見、背割堤の一部といっても違和感のないほど!
しかも、この扉体の細長さ! 一瞥しただけでも、他に類のない、ただならぬ香気を発散した雄物(?)であることがわかろうというものです。さらに堰柱がなく、扉体に継ぎ目もない(当たり前だ)ことから、扉体形式はスイングゲートであることは、ほぼ確実!!
超絶狭小スイングゲート閘門。
盆と正月と黄金週間が、束になってやってきたようなてんこ盛りぶりに、おっさん狂喜乱舞(脳内で)。

●辛抱たまらず、息せき切って舟通しに走り寄り、管理橋の上から閘室をのぞき込んで。まあ、息を呑んだ、などという生やさしい言葉ではおっつきません、そう、
戦慄しましたわ。
閘程3~4mほど、普通なら、何のことはない高さのはずが、奈落の底に吸い込まれそうなこのスリット感(意味不明)。おつむをヒートアップさせながらも、扉体右側天端に、軸と駆動装置らしきものを発見して、スイングゲートであることを確認。

●ほとんど怖いもの見たさで直下を見下ろし、戦慄のスロットルもフルアヘッド。いや、希少な魅力も過ぎると、恐怖に限りなく近づいてゆくものなのですね。もちろん通ってみたい。もうたまらなく通航してみたい。ええもう。
入閘中にもやいを取るアイも、ロープもないつるんとした壁面が、戦慄を加速しているようでもあります。ただ、これほど径間が狭いと、金具一つでも有効幅を縮め、さらに排水中に船をひっかけ、転覆でもしたらことですから、これで正しいのかもしれません。
しかし、径間からしても、この前日に見た泥舟(『諏訪湖の船溜と泥舟』参照)専用として設計された舟通しであることは、間違いありますまい。舟航施設が、きわめて地域性の高い物件であることを実感させて、泥舟に出会っておけてよかったと、この地を訪ねた喜びを噛みしめたものでした。
【撮影地点のMapion地図】
(26年11月30日撮影)
(『超狭小閘門! 西天竜頭首工舟通し…2』につづく)

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●今回はタメずに、いきなり本題に入りたいと思います! その他のディテールやここを訪ねたそもそもなど、諸々は後ほど。
極小閘門を好いてきたおっさんにとって、この物件があまりにも衝撃的、かつ狂おしいばかりの魅力にあふれているためです!

●やってきたのは西天竜頭首工。釜口から天竜川を下ること4.5㎞ほど、中央線川岸駅もほど近い場所にある、灌漑用取水堰ともいうべきものです。
ここにも釜口水門同様、閘門もとい、舟通しが併設されているのですが、さて、上の写真でどれが舟通しか、おわかりになるでしょうか?

しかし、手入れの行き届いた釜口水門とは打って変わり、アップで見るとコンクリート表面の白化やヒビが著しく、ちょっと痛ましい感じすらしますね。
‥‥で、ご本尊はどちらにおわすかというと、この2本左、階段式の魚道を挟んだ、そのまた隣の‥‥。

●▲ こ れ だ 。
径間はもとより、躯体をあわせても幅が超絶に狭すぎて、パッと見、背割堤の一部といっても違和感のないほど!
しかも、この扉体の細長さ! 一瞥しただけでも、他に類のない、ただならぬ香気を発散した雄物(?)であることがわかろうというものです。さらに堰柱がなく、扉体に継ぎ目もない(当たり前だ)ことから、扉体形式はスイングゲートであることは、ほぼ確実!!
超絶狭小スイングゲート閘門。
盆と正月と黄金週間が、束になってやってきたようなてんこ盛りぶりに、おっさん狂喜乱舞(脳内で)。

●辛抱たまらず、息せき切って舟通しに走り寄り、管理橋の上から閘室をのぞき込んで。まあ、息を呑んだ、などという生やさしい言葉ではおっつきません、そう、
戦慄しましたわ。
閘程3~4mほど、普通なら、何のことはない高さのはずが、奈落の底に吸い込まれそうなこのスリット感(意味不明)。おつむをヒートアップさせながらも、扉体右側天端に、軸と駆動装置らしきものを発見して、スイングゲートであることを確認。

●ほとんど怖いもの見たさで直下を見下ろし、戦慄のスロットルもフルアヘッド。いや、希少な魅力も過ぎると、恐怖に限りなく近づいてゆくものなのですね。もちろん通ってみたい。もうたまらなく通航してみたい。ええもう。
入閘中にもやいを取るアイも、ロープもないつるんとした壁面が、戦慄を加速しているようでもあります。ただ、これほど径間が狭いと、金具一つでも有効幅を縮め、さらに排水中に船をひっかけ、転覆でもしたらことですから、これで正しいのかもしれません。
しかし、径間からしても、この前日に見た泥舟(『諏訪湖の船溜と泥舟』参照)専用として設計された舟通しであることは、間違いありますまい。舟航施設が、きわめて地域性の高い物件であることを実感させて、泥舟に出会っておけてよかったと、この地を訪ねた喜びを噛みしめたものでした。
【撮影地点のMapion地図】
(26年11月30日撮影)
(『超狭小閘門! 西天竜頭首工舟通し…2』につづく)

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