釜口水門を訪ねて…4
(『釜口水門を訪ねて…3』のつづき)

●‥‥閘門です!
いや、正式には「舟通し」を名乗っているのですが、この存在から天竜川最上流部が、正真正銘の可航河川であることが実感でき、遠路訪ねてきた感慨もひとしお。
例え途中にいくつものダムがあって、中下流部とは連続しておらず、またごく一部の区間に過ぎないとしても、わざわざ閘門をあつらえてまで守られてきた、舟航環境があるというこの嬉しさ! 閘程(水位差)が3.5mあるというのもワクワクしますね!

●少し目線を上げて、後扉室の堰柱を眺めて。左側に見えるシャフト、やはり律儀に丸窓が開けてあるのが面白いですね。
しかし、径間が狭い! 大した高さのない堰柱でも、スリットのように感じられる狭さ、閘室の幅は5mほどでしょうか。明らかに、昨日見た泥舟(『諏訪湖の船溜と泥舟』参照)など、地場の細長い舟のみを通すのに、特化した設計とみてよさそうです。
●管理橋上の諏訪湖側から、少し離れて前扉室の堰柱を。高欄とくらべても、狭さが実感できますね。右側、ちゃんと「舟通し水門」の解説板が掲げられているあたり、公園地に挟まれた水門の面目躍如といったところ。
ちなみに、諏訪湖の湖面標高は759m、天竜川の流路延長は213km。本州が一番太くなる場所の、ほぼ真ん中あたりにあることを思うと、国内で最も内陸にあり、かつ最も標高の高い場所にある閘門、といえるかもしれませんね!
他にもっと高く、もっと内陸にある閘門があったら、ぜひ教えていただきたいものです。

●ここでも銘板を探してみると、調節水門と同じく、見づらい場所に掲げてありました。
純径間4.0m! 極小閘門(『極小閘門づくし』参照)といって差し支えないこの狭さ。訪ねた甲斐があったというものです。閘室長が書いてありませんでしたが、私が気付かなかっただけで、他にも銘板があったのかしら。
●舟通しの周りをうろつき始めてから、臭いが気になってはいました。何というか、掃除の行き届いていないお手洗いに近い臭い‥‥。
はて、と思っていたら、閘室内の水面をよく見ると、結構な量の小魚の死骸が、後扉室近くに浮いているのに気づかされました。臭いのもとはこれだったのか‥‥。もっとも大半は生きていて、酸欠にパクパクしながらも泳いでいましたが、しかしすごい量ですね。釣り人さんが多いのも、うなずけます。
考えてみると、これだけの魚が入っているということは、少ないとはいえ通航があるということに他なりません。釜口水門舟通しは、現役の生きた閘門なのです!
(26年11月30日撮影)
(『釜口水門を訪ねて…5』につづく)

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●‥‥閘門です!
いや、正式には「舟通し」を名乗っているのですが、この存在から天竜川最上流部が、正真正銘の可航河川であることが実感でき、遠路訪ねてきた感慨もひとしお。
例え途中にいくつものダムがあって、中下流部とは連続しておらず、またごく一部の区間に過ぎないとしても、わざわざ閘門をあつらえてまで守られてきた、舟航環境があるというこの嬉しさ! 閘程(水位差)が3.5mあるというのもワクワクしますね!

●少し目線を上げて、後扉室の堰柱を眺めて。左側に見えるシャフト、やはり律儀に丸窓が開けてあるのが面白いですね。
しかし、径間が狭い! 大した高さのない堰柱でも、スリットのように感じられる狭さ、閘室の幅は5mほどでしょうか。明らかに、昨日見た泥舟(『諏訪湖の船溜と泥舟』参照)など、地場の細長い舟のみを通すのに、特化した設計とみてよさそうです。

ちなみに、諏訪湖の湖面標高は759m、天竜川の流路延長は213km。本州が一番太くなる場所の、ほぼ真ん中あたりにあることを思うと、国内で最も内陸にあり、かつ最も標高の高い場所にある閘門、といえるかもしれませんね!
他にもっと高く、もっと内陸にある閘門があったら、ぜひ教えていただきたいものです。

●ここでも銘板を探してみると、調節水門と同じく、見づらい場所に掲げてありました。
純径間4.0m! 極小閘門(『極小閘門づくし』参照)といって差し支えないこの狭さ。訪ねた甲斐があったというものです。閘室長が書いてありませんでしたが、私が気付かなかっただけで、他にも銘板があったのかしら。

はて、と思っていたら、閘室内の水面をよく見ると、結構な量の小魚の死骸が、後扉室近くに浮いているのに気づかされました。臭いのもとはこれだったのか‥‥。もっとも大半は生きていて、酸欠にパクパクしながらも泳いでいましたが、しかしすごい量ですね。釣り人さんが多いのも、うなずけます。
考えてみると、これだけの魚が入っているということは、少ないとはいえ通航があるということに他なりません。釜口水門舟通しは、現役の生きた閘門なのです!
(26年11月30日撮影)
(『釜口水門を訪ねて…5』につづく)

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