諏訪湖の船溜と泥舟

(『諏訪湖の遊覧船…7』のつづき)

前後しますが、諏訪湖遊覧船の桟橋に向かう道々、小さな船溜に出会いました。水郷などでよく見られる、この手の船溜に弱い自分としては、見過ごすわけにゆきません。

162036.jpgぐるりを囲む防波堤は、木の杭をすき間なく打ち込んだ外側に、大ぶりの石を積み上げた素朴なもの。開口部は左右各一ヶ所ありますが、いずれもフェンスや防材で塞がれていました。中に一隻、舟がもやわれていますね。見てみましょう!

長さ7~8mあるでしょうか、船首は戸立て、側板は一階造りで、上に行くほど丸みを帯びさせてつぼまってゆく、タンブルホームのような船型。どこか、丸木舟を思わせるスタイルです。諏訪湖独特の船型でしょうか。

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帰宅後に検索すると、諏訪法人会の「泥舟と漁法」、レンタサイクルアトイーズの「豊田アホウ丸大会」がヒット。なるほど、地元では「泥舟」と呼ばれていて、かつては漁舟だけでなく大型の荷舟もあり、またご当地の偉人・伊藤五六郎の業績を讃えて、毎年記念レースも行われていることがわかりました。

この舟とまみえたことで、翌日訪ねることになる物件への理解がさらに進み、嬉しくなりました。これは後ほどお話しましょう。

162038.jpg宿への帰路、さらに嬉しいことに、泥舟の航行する姿を見ることができたのです! 船外機と漁師さんが船尾に乗れば、普通ならアップトリムになるところ。長さのせいか、ほとんど姿勢の崩れない、実に優雅な走りぶりじゃないですか。

加えて目の前で、漁師さんが網を入れる光景も拝見することができ、ラッキーなことこの上なし!


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名物のわかさぎ漁でしょうか。水郷十六島のサッパ、近江八幡水郷のマルコブネと、観光用として残る伝統的船型の和船を見てきましたが、ご当地諏訪では、漁舟として現役なのですね。

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宿の近くで、古いながら美しく整備された、重厚な洋館を発見。説明板を読むと、この建物は国指定重要文化財の「片倉館」、製糸業者片倉家が昭和3年に造った、なんと温泉の公衆浴場なのだそう。

片倉家といえば、あの旧富岡製糸場を近年まで操業していた、かつての片倉財閥。ここ諏訪湖畔は、片倉家の創業の地なのだそうです、知りませんでした!
撮影地点のMapion地図

(26年11月29日撮影)

(『湖畔の宿にて』につづく)

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タグ : 諏訪湖 泥舟

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