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11月2日の川景色…7

(『11月2日の川景色…6』のつづき)

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隆慶橋の下流まで下ってくると、先ほど護岸工事の足場下にいた男性が(『11月2日の川景色…4』参照)、ゴムボートを浮かべて漕ぎ下っているのを発見。河畔には、カメラを構えている人も何人か見えます。皆さんどこか楽しげなので、「何かのイベントかな?」と関心が湧き、微速で近づいて、声をかけてみることに。

話をきいてみると、何とこの方、井の頭池から下ってきたとのこと! 

浅いし落差はあるし、大変だったでしょうと問うと、「(行程の)半分以上は引きずって歩いてました」いや~、お疲れさまでした! で、どちらまで? 「隅田川に抜けて、東京湾まで出るつもりだったんですが、引きずったせいか空気が抜けて危険な状態なので、中止しようかどうか考えているんです」。

なるほど、見れば気嚢にはしわが寄って、だいぶ空気が抜けた様子。さっき、足場の下にボートを揚げていたのは、艇体の点検でもされていたのでしょう。ちなみに、今回の冒険を本にまとめる予定だそうで、河畔からカメラを構える皆さんは「地上班」とのこと。

161032.jpgしかし、しわしわのボートでは、隅田川はともかく、港内まで出るのは考えものですね。浮力がもつにしても、引き波があるところでは、このままだと水船になってしまうでしょう。

すぐ近くに船着場があるから、いったん上陸してみたら? 何ならそこまで曳いてあげましょうか‥‥、と提案したら「いや、結構です」といわれてからちょっと間があって、「やっぱり、お願いします」との返事が。ようがす、では三崎橋船着場までご一緒しましょう。

横抱き曳航して、微速前進。護岸上からは、地上班の皆さんがカメラを向けつつ、笑顔で追ってきます。お邪魔をしてしまったかな、と思ったものの、この様子なら、ちょっとしたハプニングとして楽しんでくれているようですね。

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三崎橋船着場には、千代田区の電動艇が接岸中でした。ちょうど船長が戻ってきたので、半沈艇を曳航救難した旨話すと、うなずいてもやいをゆるめ、ゴムボートが揚げられるよう、桟橋を空けてくれました。

揚収が完了したのを見届けて、皆さんと手を振ってお別れ。冒険談の出版、楽しみにしてますよ!

161034.jpgN氏と「ああいう剛毅な人もいるんですねえ!」などと話しながら、日本橋川を下航。雲がだんだん厚くなってくるようで、高架下水路をスナップするには、具合のよくない状況になってきました。

錦橋まで来て、「この先常磐橋工事中」の看板を見上げ、「そういえば常磐橋、どこまで解体が進んだだろう。もう原形をとどめていないかな?」と思っていたら‥‥。


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側面から見て、半分以上は消え失せていたものの、まだアーチ部分は健在でした。

いや、それより、異様に低いぞ今日は! A.P.+3.63mの表示が、ウソっぽく見えるくらいの低さ! 高潮位時ならではの楽しみであります。あわててマストをたたみ、N氏には「思いっきり頭を下げて!」と指示、すり抜け体勢準備よし、最微速前進!
撮影地点のMapion地図

(26年11月2日撮影)

(『11月2日の川景色…8』につづく)

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タグ : 神田川日本橋川高架下水路常磐橋

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