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大津閘門の周辺…5

(『大津閘門の周辺…4』のつづき)

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これはどう見ても、スイングゲート! 珍しいタイプの扉体で、それだけでも大興奮ですが、気になった理由は別にありました。それはさておき‥‥。

実物を目の前にすると、改めて疑問というか、気になることが出てきました。なぜ、琵琶湖側に閉まるような向きで造ってあるのか。なぜ、護岸高より扉体の天地がぐっと低いのか。なぜ、軸が軸受から上へ、寸法を余して飛び出しているのか。

三番目の疑問は、扉体の天端に向かって、圧のかかっているらしい配管が伸びていることがヒントになりました。この扉体、密閉された箱状になっていて、パイプで空気か何かを出し入れすることにより、軸の高さ分上下する構造なのかも。

浮いた状態で回転させれば、力も少なくて済み、閉鎖するときはズシンと座りこませればいいわけですからね(間違っていたらごめんなさい)。確かセクターゲートに、同様の例があったはずです。

159075.jpg一番目と二番目の疑問は、この施設の働きを知ることで解けました。ここは「琵琶湖第一疏水揚水機場」といって、水源たる琵琶湖の水位が低下した際、ポンプを動かして疏水の流量を確保するためのものだそう。

つまり、スイングゲートが閉められるような事態では、琵琶湖側が水位が低く、疏水側がわずかでも高くなっているということ。これで、扉体の高さや閉まる方向については、納得がいきました。

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で、何で気になっていたかというとですね。ご覧のとおり、琵琶湖側にももう一組、スイングゲートがありまして‥‥。
つまり、閘門くさい。

159077.jpgGoogle航空写真で見て気づいてから、一度訪ねて確かめてみたいと思っていました。念願かなって実見したものの、果たして閘門の機能があるかどうかは、眺めただけではどうも判然としません。

注排水設備が見当たりませんが、扉体を細めに開けて(上下動機能ですき間を作って?)行うのかしら。ご存知の方、どうかご教示ください!


159078.jpg
しかし、二枚の扉があり、閘室(と目されるあたり)とその前後にも、フェンダーや乗降設備があって、見れば見るほど、いかにもといった雰囲気。

閘門かどうかはさておいて、琵琶湖の水位が低くなったとき、ここを活用して通船する光景を妄想するには、十分過ぎるものがありました。
撮影地点のMapion地図

(26年9月21日撮影)

(『外輪を見ていた午後…1』に続く)

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タグ : 琵琶湖疏水琵琶湖第一疏水揚水機場

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