琵琶湖疏水記念館にて…1
(『蹴上インクラインふたたび…2』のつづき)

●インクラインの下流部(?)をしばらくうろついた後は、前回の訪問時に改装中で見学できなかった、琵琶湖疏水記念館へ、雪辱戦とガツガツ突入!
疏水の流れ下る水音が聞こえる位置に、木立と屋外展示物に囲まれてある小さな博物館で、入館は無料です。改装からまだ年を経ていないとあって、内外ともまだ新しい感じで、気持ちよく見学できました。
●当時の写真や文献など、パネル展示の中で惹かれたのは、やはり舟運風景。中でも二径間の堰と、一径間のスイングゲート閘門が併設された、鴨川運河の仁王門閘門の写真が珍しく、しばし見入ってしまいました。
また、インクラインの動力・運転室を兼ねた棟が、当時「ドラム工場」と呼ばれていたのも新鮮な驚きで、いかにも明治らしい呼び名だなあと、大いに感じ入ったものでした。
●写真は、インクラインを中心に水路閣や各発電所まで、疏水の施設を一望できる大型の情景で、ボタン操作により、インクラインの台車を上下させるギミックも仕込まれています。
適度に作り込まれた、落ち着いた色合いの情景は、眺めているだけでも飽きさせないものがあり、地形の高低から、各建造物の位置関係や働きまで、よく理解できる優れたものでした。

●地階から河畔のテラスに出ると、まず目に入るのは蹴上発電所で使われていたという、ベルトン水車の展示。ノズルから噴き出す水を、中央に効率よく受けて両側面に排出する、W形断面のバケツを興味深く観察。この他、スタンレー式発電機も展示されていました。
●テラスの正面に広がる眺めはもちろん、写真左手の仁王門通りに沿って西へまっすぐ伸びる、麗しの疏水風景。
両岸に曳船道をそのまま残しているあたり、泣かせるじゃないですか。船影絶えて久しいにせよ、ここはまぎれもなくかつての可航水路。しかも幾多の水位差克服施設を経た末に到達した、国内ではまれな舟航路の、いわば遺構なのです。

(26年9月21日撮影)
(『琵琶湖疏水記念館にて…2』に続く)

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●インクラインの下流部(?)をしばらくうろついた後は、前回の訪問時に改装中で見学できなかった、琵琶湖疏水記念館へ、雪辱戦とガツガツ突入!
疏水の流れ下る水音が聞こえる位置に、木立と屋外展示物に囲まれてある小さな博物館で、入館は無料です。改装からまだ年を経ていないとあって、内外ともまだ新しい感じで、気持ちよく見学できました。

また、インクラインの動力・運転室を兼ねた棟が、当時「ドラム工場」と呼ばれていたのも新鮮な驚きで、いかにも明治らしい呼び名だなあと、大いに感じ入ったものでした。
●写真は、インクラインを中心に水路閣や各発電所まで、疏水の施設を一望できる大型の情景で、ボタン操作により、インクラインの台車を上下させるギミックも仕込まれています。
適度に作り込まれた、落ち着いた色合いの情景は、眺めているだけでも飽きさせないものがあり、地形の高低から、各建造物の位置関係や働きまで、よく理解できる優れたものでした。

●地階から河畔のテラスに出ると、まず目に入るのは蹴上発電所で使われていたという、ベルトン水車の展示。ノズルから噴き出す水を、中央に効率よく受けて両側面に排出する、W形断面のバケツを興味深く観察。この他、スタンレー式発電機も展示されていました。

両岸に曳船道をそのまま残しているあたり、泣かせるじゃないですか。船影絶えて久しいにせよ、ここはまぎれもなくかつての可航水路。しかも幾多の水位差克服施設を経た末に到達した、国内ではまれな舟航路の、いわば遺構なのです。

(26年9月21日撮影)
(『琵琶湖疏水記念館にて…2』に続く)

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琵琶湖疏水記念館
南禅寺の近くに、琵琶湖疏水記念館があります。
京都市動物園とは隣どうしです。
ここは、琵琶湖疏水に関する資料を展示する施設です。
琵琶湖疏水とは、琵琶湖の水を京都市に供給するための施設で、明治18年着工、同23年の完成です。
飲料水としての利用の他に、水力で発電や工場の動力をまかない、明治維新後の京都を、衰退の危機から救うことができました。
ですが、水力の工場はその後、時代...