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11月1日の大岡川…3

(『11月1日の大岡川…2』のつづき)

137026.jpg逆光の中、道慶橋に接近。高欄は改修されて最近風になっていますが、下端がゆるくカーブを描いたリベット組みの鈑桁、水切りに石材を用いた橋脚は原形のままです。

ピカピカの高欄にくらべて、桁の方は長い間手入れがなされていないのか、錆が浮きだいぶ痛みが目立ちますね。驚かされたのは桁本体でなく、橋をくぐって、橋脚の側面にふと目をやったときのこと。

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どうけいはしと、橋脚側面に大書きされている!

桁側面に橋銘板を掲げたり、橋側灯に橋名を透かしたり、あるいは船からの目線を意識した装飾を施したりと、「橋から水上へのメッセージ」には、たびたび興味をそそられてきたものですが、これはまた他に例を見ないタイプ!

しかも、橋上や岸からまったく見ることのできない、純粋に通航船へ向けられたものであることに、いっそう感動を深くしました。以前通ったときになぜ気づかなかったのか、これこそ本当に悔やまれたものです。今まで通った下流の橋には、なかったと思いますが…これも気づかなかっただけかな?

137028.jpg中村川との分流点にもっとも近い橋、山王橋も道慶橋同様の鈑桁橋。一見したところ、桁は山王橋の方が状態がよさそうですね。光線の具合か、桁裏のディテールもくっきり。

こちらの橋脚では、さらに驚きの事実が!




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風化してすっかり文字がかすれ、判読が難しいほどの状態ではあるものの、明らかにこれは右書き! この橋名、竣工当初から書かれていたのですね!

かすかに残った部分から推定するに、「しはうなんさ」でしょうか? よく探せば、他の震災復興橋にも、痕跡くらいは見つけられるかもしれません。この橋名表示、横浜独特なのでしょうか。他地方の橋でも同様の例があったら、ぜひご教示いただきたいものです。

137030.jpg河道がぐっと右に屈曲した区間を過ぎると、そこは中村川との分流点。頭上に首都高狩場線の高架が覆いかぶさってくる、高架下水路・中村川の最上流部でもあります。

そういえば、この先は入ったことがありませんでした。M艇長にその旨を伝えて、未踏破水路をチラ見してゆくことに。首都高の花野木出入口と、分流点がおりなす高架下風景が楽しめそうですね。
撮影地点のMapion地図

(25年11月1日撮影)

(『11月1日の大岡川…4』につづく)

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タグ : 大岡川橋の裏側

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