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京浜沖波高し…1

(『若洲沖にて』のつづき)

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135012.jpg羽田空港のD滑走路先端を遠望して。誘導灯の長大なトラスと、滑走路端部の緑の法面がおりなす、どこか心細くなるような風景を横目に南下。

さらに走って、東京湾横断道路の換気塔、「風の塔」を正横に見たところで変針、ほぼ追い風となりました。ここを過ぎれば、京浜工業地帯の中心地、東扇島・扇島の二大埋立地の沖。土曜となれば、入出港する巨船群の姿も拝めるでしょう。

135013.jpgさっそく、巨大タンカーに遭遇。喫水からして荷を降ろした後なのでしょう、船尾を曳船に引っ張られて、シーバースから離脱作業中といった風情でした。邪魔をしないように、南側に避航して通過。

しかし、波が荒くなってきました。波高は低くとも、波長の短い、木っ端ブネにとっては最も苦手なタイプの波です。写真で見るとそうでもないようですが、ドシンバタンと艇が振れ回り、カメラを向けてもフレームの外に飛び出てしまうありさまです。

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進むにつれて波頭が白く砕け、入出港するフネブネの引き波と混ざり合って、ますます剣呑な状況に。ううむ、何で写真にはあのキビシサが写らないんだ。まあ、追い風のおかげで、波頭に突っ込んでも、スプレーを浴びなくて済んだのは幸いでした。

ここでふたたび大物が。白い球形タンクをずらりと並べた、LNGタンカー! 舷側に3隻、船尾にも索を介して1隻と、多くの曳船を従えてしずしずと入港するさまは、まさに王者の風格。

135015.jpg曳船たちは当然、こちらの動きをプロットしているはずなので、迷惑をかけないようぐっとスロットルをしぼり、この大名行列を遠目に見物するかたちに。

う~ん、まさに圧巻。去りゆく巨船と従者たちを見送って一枚…と書くと、何やら優雅な感じがしますが、行き足を落とした木っ端ブネがまた、波にもまれて揺れるのなんの! フレームに収めるだけでも一苦労。進んでも停まっても、このツラさからは逃れられないのでした。


(25年9月28日撮影)

(『京浜沖波高し…2』につづく)

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タグ : 曳船

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