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京浜運河工場夜景めぐり

134001.jpg9月2日月曜日、夜歩きに縁薄い船頭としては珍しく、横浜は大桟橋のあたりで夜景を眺めておりました。ああ、キレイだなあ。まさにブルーライト・ヨコハマ。

12月9日の閘門様」ほかでもご一緒したF記者から、運河から船で、京浜工業地帯の夜景を楽しむツアーはいかがとのお誘いをいただき、工場夜景を一度眺めてみたいと思っていたこともあって、いそいそと大桟橋埠頭ビルにおもむいたのです。

手持ちのコンデジでは、見られる夜景写真など望むべくもないのは明白ではありましたが、照明をきらめかせる工場やフネブネ、そして夏の夜らしい潮の香りも嬉しく、大いに楽しんできました。
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キレイな夜景に嬉しくなって、カメラの性能もかえりみず何枚かパシャパシャと。上のような照明があるところや、タイトルのように柵の上で固定して撮れるところでは、まだ、何とか見られそうだわいと、夜間徘徊しつつ一人ごちる不審者。

F記者に誘われるままノコノコやって来たので、よくわかっていなかったのですが、今回のツアーの幹事は「タニシ荘」さんと「hide hasegawa」氏(お世話になりました!)。ターミナルで待っていると、以前ご一緒した三土たつお氏、村井美樹さんと、錚々たる顔ぶれが続々到着。ううん、その道の通ばかりが集まった、すごいツアーだったんだ。

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参加者が揃うと、救命胴衣が配られて桟橋へ。船へ向かって歩いていたら、探照灯をぎらつかせたハーバー・タグが、重々しい爆音を響かせていきなりの着岸! 船に乗る前から興奮気味であります。

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案内された船は、「サンタバルカ」。ツアーの性格から、何とはなしに水上バスタイプの船を想像していたのですが、意外なことに無骨といってもよい、通船然とした船。前歴がすごく気になります。

前半はテーブル席も備えた甲板室、後半はオーニングもかけられる開放型で、ベンチシートが何列か。もちろん一番後ろ、眺望とエンジンの振動が、同時に楽しめそうな席に陣取りました。

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爆音が高まり離岸、イルミネーションきらびやかな横浜港を横切って、船は一路大師運河へ。限られた時間の中で、京浜運河地帯の東端まで向かうとあって結構なスピード、夜目にも白くウェーキを引いて飛ばします。

ねっとりとした夏の海風と、お尻にビリビリ伝わってくるディーゼルの振動に、もう血沸き肉躍る思い。気づかされたのは、これだけ行き足がついているにもかかわらず、波を越える固い振動がほとんど感じられなく、フワフワとした柔らかい乗り心地であること。船形に特別の工夫でもあるのでしょうか。

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で、肝心の工場夜景なんですが、カメラの性能を考えれば当然ではあるものの、見られるものは一枚もものしえず。とほほ…。まあ、肉眼ではたっぷり楽しみましたし、自艇ではあまりやったことのない、夜走りの闇に吸い込まれそうな面白さも、大いに堪能したのでよしとしましょう。

唯一、何とか被写体が判別できるレベルであったのが、上に掲げた本船。荷役中なのか、いくつものライトを煌々と点灯し、舷側からの盛大な排水がつくるさざ波がライトの光を乱反射して、一種幻想的な眺めでした。

134007.jpg塩浜運河では、ほぼ全員が船首甲板に出て、徐航しつつ護岸ギリギリまで寄せるサービスもあり、要所で船長さんの詳しい説明もあって、飽きさせません。

水深を示す魚探の感に興味を引かれて、操舵席の隣でのぞき込んでいたら、船長さんとよもやま話に。先ほど感じたことを質問すると、やはりこの船、前身は通船で、羽田空港の第4滑走路工事が終了するまで約3年間、作業員の方たちを送迎するため、現場との間を往復していたのだとか。

乗り心地について訊いてみると、波浪しやすい羽田沖に通うことを考えて、船体を通船の船形でなく、波さばきのよい釣船に近い形にするよう、特に造船所に注文したとのこと。進水から6年だそうで、これからも運河観光に活躍していただきたいですね。

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あっという間の2時間半、船の写真が入った乗船証明書をもらって、皆さん満足げに下船。ありがとうございました!

134009.jpg下船後、F記者に「ちょっと面白いところへ一軒、寄っていきましょう」と誘われて、着いたところは…。大岡川畔は都橋西詰。何と、あの一種独特の魅力を放つ、飲み屋さん街(『大岡川に拾う…1』ほか参照)だったのです!

おおお! この曲がり具合、あのカーブの内側が見られる日が来るとは! 妻の部分に同じ幅で、交番がしっくりとハマっているのも面白く、ブレるのも構わずカメラを構えて大騒ぎ。いや~、F記者に感謝です!

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134011.jpg階段上に掲げられた行灯も、また何ともいえず味わいがあるもの。しかし、「お気軽にどうぞ」とあるとはいえ、よそ者が、しかも一見でお邪魔するには、少々敷居が高いのも事実。

この日は、F記者のお知り合いである、蔵元の社長さんがご紹介くださったので、我々も貴重な体験ができたのでした。社長さん、ありがとうございました!


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荷揚場跡地の上に建ち、なおかつ廊下が水面上に張り出した、水運趣味の目で見ても魅力あふれる建物。下戸ということもあり、縁遠いものとあきらめていたのですが、その上から川面に映る夜景を眺める日が来ようとは、正直思いませんでした。

また、横浜の川を訪ねてみたくなったなあ…。一つ見たいものもあることだし、久しぶりに多摩川を越えて、遠出(船頭的にね)するとしましょうか。
撮影地点のMapion地図


(25年9月2日撮影)

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タグ : 横浜港京浜運河大師運河大岡川

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