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横須賀軍港めぐり…1

132001.jpg船頭儀、「ひゅうが」を始めとする、海上自衛隊の空母型護衛艦が大好きです。関連記事の載っている雑誌や、ネット上にアップされる同好の士の写真を眺めながらも、生で見る機会がなかなか訪れず、タメ息をつく日々が続いていました。

見たい思いは山々ながら…と、ぐずぐず数年を過ごしていたところ、去る8月6日に進水した第三艦、「いずも」の進水式を動画で拝見。その威容にシビレたというか、矢も楯もたまらなくなり、まずは「ひゅうが」から見てやろうと、陸路横須賀におもむいたのでした。
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同じ東京湾内の横須賀、どうせ訪ねるなら自艇で攻めて、思うさま眺め回してみたい…。そんな考えが、かえってハードルを上げていたのかもしれません。加えて昨今の猛暑、遠出は体力的にもツライというより、もはや危険(?)なレベルと思われたのでした。だらしない話であります。

まあ、自艇での訪問はいずれ改めるとして、今回は下見を兼ねて楽しもうと、「YOKOSUKA軍港めぐり」の遊覧船にお世話になることにしました。

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さて、現地に到着してみると、おおお、いるいる! 見てくださいといわんばかりの位置に「ひゅうが」が! 左手には、以前晴海埠頭でも出会った、砕氷艦「しらせ」も艦尾を向けてもやっていますね。

午前中早い時間にもかかわらず、気温は30℃超、しかもほぼ無風とあって靄が濃く、この距離から撮っても霞んでしまうのが残念。後で遊覧船に乗ったら、近くで堪能できるでしょう。

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こちらが本日お世話になる遊覧船、「シーフレンドⅤ」。内側に倒れた形の船首ブルワークと、曲面で構成された操舵室が可愛らしい感じ。窓の大きな甲板室は、いかにも収容力がありそうですね。もちろん目指すのは、屋上の展望デッキ。

第一便は10時発なのですが、当日券を確実に入手すべく、受付が開く9時前に到着せねばと、早起きして着いたのが8時過ぎ。勇んで発券所前にいってみたら、もうすでにご家族づれ2組が並んでおり、私の後ろにも、間なしに続々とお客さんが。サイトでの予約分も一杯だったし、大人気のようですね。
撮影地点のMapion地図

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桟橋入口に掲げられていた航路案内図。空母型護衛艦はじめ、日米の軍艦を眺めるのが主な目的ながら、ご覧のとおり水路も楽しめるという、船頭的には一石二鳥の航路です。

乗船券を買ったら、桟橋にすぐ並んだほうがよいでしょう。予約、当日券合わせて定員制ではあるものの、座席の指定はしていないため、眺めのよい席に座ろうと思ったら、やはり早めに並んでおくに越したことはありません。

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さて、出航時刻です。満員御礼の状態で、汽笛を鳴らし後進で離岸。のんびりしすぎて出遅れたものの、屋上のデッキ右舷後部の席を確保することができました。

写真中央に見えるスターバックス・コーヒー、店内いながらにして日米の軍艦が一望できる、フネ好きにとってはまさに最高の立地ですね。この暑さとあって、遊覧船待ちの皆さんが涼みがてら大挙ご来店。もちろん我々も同様で、あまりの居心地のよさにのんびりし過ぎ、危うく出遅れるところでした。

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180度回頭して前進。右側、米軍基地の岸壁にもやう最初に近づいた艦は、そうりゅう型潜水艦。恐らく「ずいりゅう」だったと思います。

スターリング・エンジン装備の海自最新型潜水艦で、もちろん生で見るのは初めて。セイル前部の整流覆が、ぬめっとした、どこか生物的な印象を感じさせました。

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「ずいりゅう」のすぐ後ろ、ポンツン桟橋にもやっていたのは、米海軍のアーレイ・バーク級イージス駆逐艦、「ステザム(Stethem)」。艦上のあちこちで、水兵さんたちが何か作業をしているのが見えました。

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何をしているんだろう、と眺めていると、右舷にやぐらを組んだ小さいポンツンが。塗装の補修をしているようですね。

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同じく米軍基地にもやう、対岸のヴェルニー公園からもよく見えるこのフネ。趣味的になかなかそそるプロトタイプ。明らかに大戦型の戦車揚陸艦をベースに、大改造したものですよね。ずいぶん前に来たときも、同じ場所にいたような気がします。

帰宅後に検索すると、「USS NUECES APL40」(船好おじさん絵日記)に、詳しい記事がありました。何と、揚陸艦として竣工したのは昭和20年! ベトナム戦争にも出動し、今は宿泊船として使われているのだとか。米海軍の物持ちのよさには、感心させられます。

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もと揚陸艦の左手にも、前歴はわからないながら、同様の用途とおぼしき船が。

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ここで左舷側、海自の地方総監部前の桟橋に接近したあたりで、皆さん一斉に立ち上がってカメラを構えだしました。さすがフラッグシップ的存在の「ひゅうが」、人気は高いようですね。

右舷に座ると、一見不利なように思えますが、後半、最接近するときにバッチリ拝めるよう、こちらに陣取ったのです(得意げ)!

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次第に船影が乏しくなり、右舷には三浦半島らしい、切り立った緑の丘陵が、岸に迫る風景が広がりました。こちらは米空母用の6号ドックだったかな? 

戦中に大和級の三番艦、空母「信濃」を建造したところでしたね。もっとクレーンが林立する風景を想像していたのですが、周りは意外とあっさりしていました。

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案内の放送がひときわ声高くなり、右手に珍しい米原潜が見えます、とアナウンス。なるほど、はるか霞の向こうに、黒い船体の原潜がポツンと。さすがにここまで遠いと、いま一つ眺めた実感がわきません。

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「シーフレンドⅤ」はしだいに爆音を高め、横須賀本港を出て舵を左へ。

無風で露天、この靄とくれば湿度も高く、その蒸し暑さは相当なもの。速度が出たことでようやく、涼をとれる風が受けられるようになりました。涼みながら、軍艦見物はしばし休憩。

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吾妻島の鼻を回り切ったところで、正面に住友重機のドックにそびえ立つ、オレンジのガントリークレーンが見えてきました。折よく、その前を保安庁の巡視艇が横切り、絵になる眺めに(タイトルの一瞬前の写真)。浦賀水道航路の哨戒から、戻ってきたのでしょうか。

さらに手前、釣りでしょうか、ミニボートらしき艇が見えました。凪で海面が静穏とはいえ、ずいぶん沖まで出るものですね。


(25年8月11日撮影)

(『横須賀軍港めぐり…2』につづく)

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タグ : 横須賀軍港めぐり横須賀港護衛艦巡視艇軍艦

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