光射す高架下水路・古川…8

(『光射す高架下水路・古川…7』のつづき)

120081.jpg一の橋のカーブ区間突入を目前に、いやが上にも緊張が高まりつつあるにもかかわらず、上空の高架と木々がおりなす情景に、目を奪われてしまいました。

二股に分岐する高架のかたちもさることながら、その二股の開いた空間に、まるでハマったように高々と幹を伸ばし、葉を茂らせる一本の木!



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下流側からより、上流側に視点を移した方が、よりわかりやすいでしょう。陽射しを求めて、高架の高さを越えてなお伸びようとするさま、日照のある範囲に生い茂っている、護岸上の蔦や草…。

この角度から仰ぐと、逆に高架が木々の間に取り込まれつつあるのでは、と錯覚させるほど。うまくいえませんが、不思議と惹かれる光景でした。

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…というわけで迫ってまいりました、一の橋の急曲線!

ジャンクションの三角形を通して降り注ぐ陽を浴びて、輝く石垣護岸のまろやかな曲面! ほぼ東西方向に流れていた河道が、ここで約90度、南北に身をねじ曲げてしまうという急カーブ。屈曲河道は都内にあまたあれど、ここまで見事な曲面護岸を擁する区間は希少で、これに匹敵するものといえば、大横川の沢海橋下流(『大横川で艪走』ほか参照)くらいしか思いつきません。

加えて、幅16m強という狭水路であることが、魅力をいや増しているのでしょう。思えば、今挙げた大横川の沢海橋、北十間川の鋼矢板区間(『駆け足内部河川…2』ほか参照)、そして古川の一の橋…と、私がイイ感じと思える屈曲区間は、そろって幅20mに満たない狭水路。「イイ感じの狭屈曲水路」というだけで、ジャンル分けしてもいいくらいです。

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アツく脳内で語っている場合ではないのですが、めったに訪ねる場所でもないのでもう一枚。カーブを挟んだ一の橋公園をつなぐ、木製の無銘橋を上流側から仰いで。

もっとも、一の橋公園の東側は、古川地下調節池を掘削するための、シールドマシン発進縦坑のスペースとして長らく使われており、公園は休止状態だそうです(『河川の整備・維持東京都第一建設事務所)。

120085.jpg最微速とはいえ、魚探の感をにらみながら細かく舵を切り、さらに写真もとなると、さすがに写真がおろそかになってしまいます。内側はパターンどおり若干浅いので、やや外側に艇を持ってゆく気持ちで、しぼるように取舵へ。緊張するけれど、「ついに来た!」という嬉しさも湧き上がるそろそろ歩き。

前方の錆色の桁は橋にあらず、地下調節池工事のための施設です。

そうそう、このときはすっかり忘れていたのですが、過去ログ「古川をほんの少し歩く…2」のときに見た、カーブの両岸に噴水のノズルがずらりと並んでいた件。帰宅後に思い出して検索してみると、「一の橋公園」(港区HP)に、

特に毎正時、古川の両岸から噴出する水のアーチは必見です

やめてください轟沈してしまいます

まあ、轟沈は冗談にしても…、通航時刻は13:45、あと15分遅かったら、両岸からの猛烈シャワーで濡れねずみになっていたのでしょうか? ブルブル。 

惨状を妄想して怖気をふるうとともに、噴水に出くわさなかった幸運もまた、古川に「呼ばれた」証拠の一つと、脳天気によい方へ考えることに。いや、工事で公園が利用できないくらいですから、噴水も止められていた、と考える方が、自然かもしれません。
撮影地点のMapion地図

(25年5月4日撮影)

(『光射す高架下水路・古川…9』につづく)

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タグ : 古川 高架下水路

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