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松江堀川めぐり…3

(『松江堀川めぐり…2』のつづき)

丁字流の東側に架かる、宇賀橋。
木造桁橋に擬した立派な橋で、由緒があるように思われたのですが、創架は昭和39年、このさらに東に架かる、北堀橋の架け替えにともない、仮橋として竣工したもので、橋名も長い間「仮橋」のままだったそうです。

ここは北堀橋と並んで、松江城の天守を眺めるには、絶好のポイントとして有名なのだとか。舟は堀をめぐって、帰りにこの橋をくぐることになります。
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北東端の石垣を間近に見つつ、北田川を西へ。
見慣れている皇居―旧江戸城のものとは、ずいぶん雰囲気が違います。野面積みというのでしょうか、自然石に近い石を荒く積み上げたやり方で、野趣にあふれた、豪快な感じがします。

整形した石を、密に組み上げた石垣もよいですが、こういった荒々しい表情を見せる石垣も、かえって昔をしのばせて、むしろ貴重なのではないかとも思えました。
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北田川は、おそらくかつての山裾に沿って開鑿されたのでしょう、ゆるやかな屈曲をともなって、ほぼ北西に向かっています。左側の石垣は次第に低くなり、鬱蒼とした木々が、水面近くまで枝を垂らすようになりました。

右手には、低い石垣護岸と松並木が続き、これまた見事です。
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商家の家並みが途切れると、立派な塀をめぐらしたお屋敷が、松の間に見え隠れするようになりました。塩見縄手の武家屋敷群ですね。

松の緑と、白壁が水面によく映えて、しっとりとしたよい雰囲気です。
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この松は…、何だか豪快な枝ぶりですね。稲妻状に折れ曲がったばかりでなく、水面に大きく張り出して、もはや何本ものつっかい棒なしでは、自身を支えきれないようです。

船頭さんによると、この塩見縄手の松並木は、江戸時代以来の樹齢を誇るものも多く、市としても手厚く保護しているのだとか。枝や根が道路にはみ出したところは、クルマの方に交互通行をお願いし、また写真にも写っていますが、歩道は枝を避けるように、凹ませる工事を行うという徹底ぶり。
松に心あらば、ここは天国だ、と思っているかもしれません。
撮影地点のMapion地図
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(21年2月6日撮影)

(『松江堀川めぐり…4』につづく)

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タグ : 松江堀川北田川

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