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1月2日の小野川…2

(『1月2日の小野川…1』のつづき)

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舟が下り始めて間もなく、河畔の石垣や家並がすっかり修復され、元の姿を取り戻していることがわかり、嬉しくなるとともに、その間のご苦労がしのばれて、何ともいえない気持ちになりました。

震災後の水郷を訪ねて…2」の写真と、くらべていただくとわかりますが、写真左手は石垣が大きく崩壊していた部分で、違和感なく修復されています。右手に見えるお宅も、瓦が落ちてブルーシートをかけられていたのですが、真新しい瓦でふき直されていました。

112027.jpg船頭さんによれば、修復だけでなく、被災したお宅の中には、一から建て直した例もあるとのこと。しばらく下ってから船頭さんの指す方を見ると、なるほど、瓦だけでなく、白木の壁も新しそうなお宅が。

自治体から手が差し伸べられるにせよ、地元の皆さんに、街並みを維持してゆこうという強い意志がなければ、ここまでのことはできないでしょう。水郷随一の河港街・佐原の心意気を見た思いでした。

112028.jpg成田線鉄橋のすぐ南にある、開運橋の桁側面には、「一時停止」の表示が。この向こうには2ヶ所、地震ではらみ出した石垣を、網でくるんだ砕石の山で押さえてあるところがあり、可航幅が狭くなっているからです。

トラ模様のポールが航路標識として、それぞれの前に2本づつ立てられ、水面下にも張り出しがあることを示していました。いわば応急処置に近いのですが、今は被害の大きい部分が最優先で修復されるでしょうから、差し支えのないところは、当分このままなのでしょう。

112029.jpgおおお、この艇は! 「震災後の水郷を訪ねて…4」で見た、噴出した土砂に持ち上げられ、傾いて座り込んでいたあの艇! 救出されたのですね。

船体がかなり傷んでいたこともあり、このまま処分されるのでは、とばかり思っていたので、立派に浮いているのを目にしたときには、正直嬉しくなりました。以前乗っていた先代艇と同系列の艇、ということも手伝い、気になっていたこともあるでしょう。

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そして今回、もっとも驚かされたのが、利根水郷ラインを渡す北賑橋の手前まで来たとき。何と、土嚢で仮の堰が造られ、堰き止められていたのです! 

向こうの水位が、明らかに低いのがわかりますね。左側には一部切れ目が造られて、水の吐け口となっているようです。不謹慎とは思いながら、物珍しさにまじまじと見入ってしまいました。驚きのあまりききそびれてしまったのですが、何か、上流側の水位を高めなければならない理由があったのでしょうか。

道々で船頭さんに、土砂が盛り上がったあの区間は、通れるようになったかしらと問うと、「それが、まだなんですよ。工事が済めば、利根川まで出るコースもできるんだけどねえ…」との答えだったので、昨年6月に「小野川の復旧工事」で見た改修は、まだ完工していないことは察せられたものの、まさか堰き止められているとは…。

ともあれ、小野川可航区間の復旧が成り、利根川までのコースがふたたび楽しめるようになる日が来ることを、お祈りしています。
撮影地点のMapion地図

(25年1月2日撮影)

(この項おわり)

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タグ : 佐原小野川水郷

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