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松江堀川めぐり…2

(『松江堀川めぐり…1』のつづき)

舟が後進をかけて桟橋を離れると、昔のバスガイドを思わせる美声で、船頭さんの案内が始まりました。船頭さんはマイクをつけていて、オーニングの角には小型のスピーカーが取り付けられており、離れていてもよく聞こえます。

ご覧のとおり、トップのキャンバスオーニングのほか、側面には同じくキャンバスの風除けがつき、寒さを防いでくれ、居心地は上々。何よりありがたいのは、豆炭の匂いもかぐわしい、暖かなコタツのサービスがあること。
平成9年、堀川遊覧船がスタートした当初、冬期は運休の計画だったのですが、冬に入っても乗船希望が多くいため、温まりながら楽しんでもらおうと考えられたのだそうです。
これも初めは、団体予約に限ってのサービスだったのが、2年目からは、15分間隔で出発する全便にコタツがつくようになったといいますから、人気のほどがうかがえますね。
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桟橋を離れた舟は向きを変え、袋小路である城山内堀川を北上します。左手に高くそびえる、松江城の美しい石垣に圧倒されつつ、一周約50分の船旅に出発…。雲はありますが、風もさほどなくお天気はまずまず、暖冬に感謝したくなります。

ちなみに、今回の乗船地である大手前広場の桟橋は、遊覧船開業1周年の平成10年7月、3番目の乗船場として、松江城観光にも便のよいここに設けられたのだとか。
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最初にくぐる橋、城山内堀川唯一の橋でもある、北惣門橋が見えてきました。
平成6年、全木製の橋として江戸時代の姿に復元された、という船頭さんの説明に、橋好きとしてテンション急上昇。思わず、目を大きく見開きました。桁ばかりでなく、橋脚まで木製とくれば、維持管理の苦労も並大抵ではないでしょう、松江の皆さんの熱意には、頭が下がる思いです。

もっとも、あとで本を読んでみると、先代北惣門橋は、明治中期竣工の一径間石造アーチ橋だったそうです。今となっては、そちらの方も見てみたかったなあ…。
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北惣門橋、東詰のアップ。立派な石垣の橋台地、欄干の擬宝珠、梁の断面を覆う鼻隠し…。再現された木製桁橋のディテールを、存分に楽しむことができます。

橋詰に、高札風にあつらえた、40kmの速度制限標識があるところを見ると、この橋はクルマが通れるのでしょうか。う~ん、歩行者専用にした方がいいような…。
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北惣門橋をくぐってすぐに、北田川との丁字流に出ました。正面は北堀町、塩見縄手の街並。
見事な松並木と、その間から見え隠れする、高さの揃った家並み…。二つが織り成す、美しい水辺の風景が、橋をかわすと同時に目前にひらけて、大げさではなく、声を上げたくなるほどでした。

舟は左手に折れ、城山に沿ってめぐるコースを進みます。
撮影地点のMapion地図
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(21年2月6日撮影)

(『松江堀川めぐり…3』につづく)

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タグ : 松江堀川城山内堀川

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