柳川堀割めぐり…10

(『柳川堀割めぐり…9』のつづき)

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2段のクランクを抜けたところで、右手に見えたいい雰囲気のこの橋は、安東橋。RC橋のようですが、白秋道路とあって高欄や桁の側面を木製とし、地味ながらほどよいまとまりを見せています。

向こうの水路もイイ感じで、惹かれるものがあるのですが、残念ながらコース外、間近になったゴール目指してさらに南下です。

109087.jpg逆行を透かして見る、県道770号線を渡す柳城1号橋。柳川城址や白秋の生家を間近に控え、各船社の船着場もこのあたりに集中しているせいか、橋上は堀割を眺める観光客が多く、ちょっと気恥ずかしいくらいです。

出発直後にいくつか見てきた、柳川駅にほど近い各船社の船着場は、いわば「川下り」の起点で、出張所といったところ。本社機能はこちら、旧藩主邸「御花」の周囲から、沖端の街のあたりに散在する船着場の近くに、事務所を構えている例がほとんどのようですね。

109088.jpgというわけで豊後橋西詰、城門観光本社の前に到着。こちらも送迎のバスやお客さんで賑わっていますね。桟橋はこの右手、橋詰の南側にあります。

本来ならばここが終点なのですが、船頭さんは「せっかく来たんですから、御花の周りと沖端を一周してから戻りましょう」と提案してくれ、陸上から声をかけてきたスタッフに、その旨を大きな声で伝えていました。嬉しい、まだ乗っていられるんだ!

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豊後橋をくぐって左折すると、右手に「御花」の敷地内から伸びる木々が水面低くまで枝を広げ、進むほどに音が吸い取られて、喧噪も次第に遠くなってゆく感じ。

四方山話の中で、船頭さんが「川下り」観光の歴史に触れてくれました。一見、昔からあるように見える「川下り」は、戦後昭和29年に封切られた、ご当地ロケの日活映画「からたちの花」が大ヒットしてから立ち上げられたものだそう。

そうえば、十六島水郷も美空ひばり主演の映画「娘船頭さん」の公開から、観光客が急増したという話を聞きました、と返せば、「いずこも同じですねえ」と船頭さんも笑っていました。

(そうそう、You Tubeに『娘船頭さん』のPV?がアップされているのですが、水郷汽船の客船が走っているシーンが一瞬だけ出てきて、もう大興奮です!)

109090.jpg北側から東へと、「御花」周囲の2辺をたどったあたりで、正面に見えてきたのは「かんぽの宿 柳川」。

堀割からはあまり、巨大な建物が見えなかったので、見通しのよい水面にすっかり姿を写した眺めは、ちょっと新鮮でした。ここは丁字流で、左に折れれば外堀をたどって、並倉で先ほど通ってきたコースに戻ることができます。

船頭さんの話から、「川下り」観光のそもそもが気になって、先ほども引用させていただいた「水と光につつまれて」を、帰宅後に読んでみました。
「からたちの花」の反響を受けて、ご当地でも舟による観光事業の機運が盛り上がり、商工会議所がまず視察したのが、なんと水郷潮来。商工会議所・観光協会・西鉄の三者による、常設的な川下りが始まったのは昭和30年。さらに初の民間船社である、柳川観光(株)は昭和39年に発足したとのこと。

もちろん、チャーターによる小規模な舟遊びは昔からあったそうですが、江戸時代すでに十二橋が名所としてうたわれ、戦前には水郷三社を含め、モーター船による観光コース化していた十六島周辺のことを思うと、意外なくらい新しいのですね。
撮影地点のMapion地図

(24年11月3日撮影)

(『柳川堀割めぐり…11』につづく)

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タグ : 柳川川下り 柳川市

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