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福岡の水上バス…5

(『福岡の水上バス…4』のつづき)

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しかし、近づけば近づくほど、ほめてやりたくなるくらいの見事な塞ぎっぷりですね。最初は、視点のせいで長く見えるだけで、せいぜい川幅の半分くらいだろうとたかをくくっていたら、とんでもない。優に4分の3くらいはあるように感じられました。

水路上に長々と連なってゆく手を塞ぐものというと、貯木場跡のコンクリート柵が思い出されますが、それと違って、すき間がなく向こうが見えない「壁」は、何か通せんぼをされたような閉塞感があります。

109022.jpg船が青い「壁」を避け、右へ舵を切ったところで、ガイドさんから種明かしがありました。ここは福岡ボートレース場で、「壁」はコースを囲むいわばフェンスなのだそう。レース中の引き波と、それに爆音も抑え込む役割をしているのでしょうね。

ガラス張りの観覧席では、スポーツ新聞でも読んでいるのでしょうか、お客さんの姿もちらほら。「勝った人は手を振ってくれるんですけど、レースがこれからですから予想に集中しているんでしょう、今日は手を振ってくれないですね」とガイドさん。

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船はフェンスの間近をかすめるように通ったので、ディテールが観察できました。遠目にはスダレのように見えた壁の部分は、下見板状のいわばヨロイ戸になっているのですね。

下も水が通りやすい造りになってはいるのでしょうが、河川の本流をいきなり塞ぐ鋼製の構造物は、どこか理屈に合わない感じがして、かえって印象深いものがありました。

鋼管とヨロイ戸が組み合わさった青い長城! ルックス的には、貯木場跡の柵列に勝るとも劣らないものがあるので、むしろその筋の方向けの観光スポットとして、お勧めできるかもしれません。

109024.jpg青いフェンスをかわすと、那珂川の第一橋、みなと大橋が雄大な姿を現わしました。向こうを重なって渡るのは、福岡都市高速環状線です。

ここをくぐれば、いよいよ博多港内ですね。海を前に河口波も感じられず、水面はきわめて穏やかなので、しぶきを浴びる心配はなさそうです。



109025.jpg橋をくぐって、那珂川と別れたところで視界がぐっと開け、左手にはサイロや揚搭設備が立ち並ぶ、港湾風景が広がっていました。

こちらには残念ながら船影はなかったものの、終点のベイサイドプレイスでは、玄界灘に浮かぶ島々を結ぶフネブネが見られるはず。出港シーンが期待できそうで、楽しみですね。
撮影地点のMapion地図


(24年11月3日撮影)

(『福岡の水上バス…6』につづく)

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タグ : 那珂川(福岡市)福博みなとであい船水上バス博多港福岡市

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