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巴波川の遊覧舟…2

(『巴波川の遊覧舟…1』のつづき)

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乗り場の対岸に、黒い板塀を擁した蔵造りの建物群は、江戸期から続く旧家・元材木問屋の塚田家。現在は「塚田歴史伝説館」として営業されています。幸来橋から、下流の巴波川橋に至る河畔の広大な敷地に、古建築が棟を接して立ち並んでいる効果は大きなものがあり、一帯はしっとりと落ち着いた雰囲気に包まれています。

かつてはこの河畔も、河岸として機能していたのでしょう。後ほど中を拝見したところ、展示されていた明治45年撮影の写真に、「長さ60間(約110m)高さ6尺6寸(約2m)の石垣が完成したときの記念写真」というキャプションがあり、やはり、とうなずかされました。

108007.jpg舟上から見た「蔵の街案内所」…掲げられている看板は「蔵の街遊覧船待合処」、ですね。遊覧舟運航の本部詰所であり、待合所兼売店でもあります。賑やかな船頭さんの呼び声が聞こえるので、近づけばすぐわかるでしょう。

観光パンフレットの配布や、舟に乗る際にかぶる編み笠の貸し出しも行っていました。運航は営業時間中、随時出船ということですが、お客さんが一定数集まるまで、少し待つ場合もあるようですね。

108008.jpg流れに乗って下り、案内所の前を過ぎたあたりで目につくのが、巴波川橋の姿。

ううむ、これはどう見ても、昭和一桁か、遅くとも戦後すぐ竣工のRC橋! 橋の規模の割には親柱が高く、その上に備えられた橋灯も立派なものです。桁に沿わされた水管らしいものも、どことなく古めかしい雰囲気…あとで見に行ってみよう。


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108010.jpgおおお、右手に近づいてきたこの橋も、これまた古そうでイイ感じ。溝渠といってもよさそうな、小さな派川を渡っていますが、水量はなかなか豊かで、水が音を立てて流れ込んでいます。

「水が流れ込むところに、魚がたくさん群れていますよ。近づいて見てみましょう。」と船頭さん。なるほど、鯉だけでなく、稚魚のような小魚が群れをなして、派川からの流れに頭を向けているのが見えました。このあたり、湧水を水源とする小河川も少なくないようですから、水質は思ったよりよいのでしょうね。
撮影地点のMapion地図

(24年9月16日撮影)

(『巴波川の遊覧舟…3』につづく)

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タグ : 巴波川栃木市

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