新川東水門と船溜…1

三枚洲の水路を徐航して通過中、葛西臨海公園の桟橋に、珍しくカワセミが。ここで出会うのは初めてです。水に親しむ季節ですから、日本橋航路のみならず、他の路線にも忙しく駆け回っているのでしょう。

●妙見島を過ぎて、新川東水門の前を通過するとき、ふと思い出しました。この中、以前入ったことはあるのですが、写真を撮っていなかったのです。
十数年越しの付き合いであるにもかかわらず、うかつなことでした。時間も余裕があることだし、ちょっとお邪魔してゆくことにしました。

●水門をくぐった直後の眺め。右径間近くは、屋形船がもやっているので、左径間から入ることにしました。
水門で守られている水面だけあり、堤防が途切れて空がぐっと広くなるのが印象的。釣り船や屋形船が林立する木の杭にもやい、奥には船宿の看板も見えるなど、かつての「葛西水郷」の面影が感じられるような、ひなびた良い雰囲気の船溜です。

岸には低い家並が迫り、奥には葉を繁らせた木が枝を広げていて、生活感のある中にのんびりとした空気が漂い、これまたよいものでした。

ご存じのとおり、ここは江戸時代以来の沿海運河・新川の東口だったところ。一帯の地盤沈下により流路のほぼすべてが水位低下化河川とされ、この船溜区間を残して、外部からは孤立した水面となったわけですが、現役時代は、船溜としての利用度はどのくらいだったのでしょう。
衰えたといえどかつてのメインライン、通航量は結構あったでしょうから、閉塞されてからの方が、船溜としての価値は高まったのかもしれません。
【撮影地点のMapion地図】
(24年7月29日撮影)
(『新川東水門と船溜…2』につづく)

にほんブログ村
- 関連記事
-
- 今井水門と江戸川水閘門
- 新川東水門と船溜…2
- 新川東水門と船溜…1
- 西仲橋の架け替え
- 6月3日の芝浦運河地帯…3
コメント
コメントの投稿