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ホワイトアイリスに乗って…1

92001.jpg昨日5月4日は、霞ケ浦畔は土浦に遊んできました。せっかくの休日にもかかわず、雨が降ったり止んだりとあいにくのお天気。前日までは豪雨で、河川は高水敷まで水に浸かるくらいだったのですから、これでもずいぶん好転した方です。

今回訪ねたのは、土浦港の一角を占めるプレジャーボート基地、ラクスマリーナ。到着するころには、ぱらついていた雨もやんで、ときどき青空がのぞくくらいまで回復しました。

92002.jpgさっそくマリーナ事務所の遊覧船受付におもむいて、切符を購入。13時30分の便に乗ることにしました。

遊覧船ホワイトアイリスは、この時季、9時30分から16時30分まで、30分~1時間ヘッドで1日10便という結構な頻発運航。ふらりと立ち寄って気軽に乗れるのがいいですね。

以前、阿見の飛行場からセスナに乗ったとき(過去ログ「空から水路をゆく!…3」参照)、上空から航行中のホワイトアイリスを見かけたことがあったっけ。あれからはや5年、ようやく訪ねることができたわけです。

92003.jpg
出発の10分ほど前になると、係の方に案内され、遊覧船岸壁へ歩いて向かい、ホワイトアイリスとご対面。ご覧のとおり、二層の甲板を持った上背のあるカタマランで、この角度から見るとずんぐりとして、どこか愛嬌がありますね。

過去ログでも触れたように、ラクスマリーナ(旧称:京成マリーナ)は、かつて「さつき丸」ほかの内水用客船隊を擁し、霞ヶ浦ばかりか、水郷一帯に航路網を広げていた船社、水郷汽船の後身企業。いわばこのホワイトアイリスは、通運丸の昔からの血筋を受け継ぐ、サラブレッドといってよい船なのです。

土浦発の観光船にはいま一隻、常陽観光の運航する「つくば号」がありますが、こちらも「通運丸と黒田船長」(佐賀純一郎著・筑波書林)で貴重な証言を残したことで知られる、もと通運丸船長・黒田留吉氏の子孫が経営される船社なのですから! さすが、かつて栄華を誇った内水の港町・土浦、水運につちかわれた思いが、この船たちを走らせているのですね。

92004.jpgさっそく上の甲板に上がって、周りを眺めていると、一隻のプレジャーボートが入港してきました。これもマリーナ所有の遊覧艇、やよい号ですね。天気の方はいま一つとはいえ、水の温む季節とあって、忙しそうです。

転回しているときに、正面から船体を見たところ、浅い三胴のような、ちょっと変わった船底形状をしているのに気づかされました。

帰宅してから、マリーナの就航船プロフィールを開いてみると、「船型 三胴」…おお、ちゃんと書いてあった。検索してみると、この艇を造ったヤンマーって、三胴船のハルに関してパテントを持っているんですね。(『三胴船の船体構造日本特許情報

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マリーナとは反対側に目を転じると、こちらは背の高い防波堤で囲まれた、広大なポンド。手前に並んでもやっている、二隻の浚渫船が目立っていますね。ここから見ても錆が目立ち、だいぶくたびれた印象です。

他にも数隻の土運船や曳船が見られ、後ろの岸壁に山と積まれた砂とともに、この港の用途が察せられました。
撮影地点のMapion地図

(24年5月4日撮影)

(『ホワイトアイリスに乗って…2』につづく)

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タグ : 霞ヶ浦ホワイトアイリスラクスマリーナ浚渫船

コメント

No title

土浦は桜川も小型の艇ならかなり上流まで遡行出来る水深が有って面白いのですが約6キロ上ると川幅が狭まりヘラブナ釣り人からの投石を覚悟しなければならずまるでベトナム戦争の米軍の河川遡行用ガンボートが陸上の敵兵から狙撃対象になった時はこんな感じだったのだろうか?と思い起こしました。

Re: No title

>夢民丸さん
土浦の水運史についてはまだ不勉強なのですが、現在の可航距離を考えても、かつては相当な上流まで恩恵が及んでいたことでしょうね。桜の季節にはお花見のサッパも出るそうで、一度乗ってみたいです。
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