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7月9日の水路風景…6

(『7月9日の水路風景…5』のつづき)

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301052.jpg最後に、高架撤去の様子をちょっと見ておきたくなり、日本橋の近くを徘徊。左手、野村ビルの解体がほぼ片付いてクレーンの姿もなくなったことも手伝い、まあ視界が広いこと。

首都高江戸橋ランプは桁のみならず、橋脚の撤去に移ってきました。右の写真は北岸、江戸橋出口の桁を支えていた橋脚です。


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今回注目したのは、ランプの末端である橋台(?)部分。首都高の出入口は、橋詰広場のすべてか、一部のスペースを転用した例がいくつか見られますが、ここ江戸橋もそうでした。

こうして桁が外されてみると、こんなに狭かったのかと改めて驚かされますが、限られた場所を巧みに活かし、現役時は2車線の料金所ゲートまで設けられていたのですから、時代を感じさせるものがありますよね。

301054.jpg上の写真が南岸の入口、右写真は北岸の出口があった跡。護岸の石張り風装飾から、橋と連続した構造物であったことがわかります。

震災復興橋梁に併設された橋詰のスペースは、首都高ランプに限らず、小児童公園などに転用された例が見られましたが、ここ江戸橋はランプ撤去後、どうなるのでしょう。昭和初期の竣工時そのままに、橋詰広場が復元されたら面白いと思うのですが、いかがでしょう?

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今回の真打(?)はこれ。「4月1日のお花見…5」の一枚目に写っていた江戸橋入口の橋脚、水面近くで切断され、丸い舞台状の基礎を残して撤去されていたのです。

ブイと4本柱で囲われ、水面上にようやく顔を出しているその姿、哀れな中にもどこかユーモラスで、まじまじと眺めてしまったのでした。

(令和5年7月9日撮影)

(この項おわり)

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タグ : 日本橋川高架下水路

7月9日の水路風景…5

(『7月9日の水路風景…4』のつづき)

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301047.jpg亀島川水門をくぐって亀島川へ。長らく工事中の亀島川水門、更新から10数年しか経っていない第二径間の巻上機室が撤去されたことで、新小名木川水門同様の減径間かと思わせるものがあったのですが、耐震補強工事だとか。

前後ともがっちりと鋼管矢板の囲いで止水されたさま、まだまだ工事は終わらない雰囲気がリアルに伝わってきて、当分落ち着かなそうではあります。

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ゆるゆると最微速で歩かせていると、霊岸橋手前、カヤックツアーで知られる「Tokyo Great Tours」前の階段状護岸から、数艇が出発しようとしているところでした。

カヤックはもとより、パドルボード、お客さんがぎっしり乗ったインフレータブルのラフトと多彩な船団で賑やか。迂回して通り過ぎながら「行ってらっしゃい!」とご挨拶。

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301050.jpg日本橋水門も同様、第一径間が鋼管矢板で閉塞されて長期工事中。同じく耐震工事だとしたら、巻上機室の撤去まで至らない理由は、どのあたりにあるのでしょうか。

日本橋川の川面から見ると、第一径間の管理橋上に警備の方が椅子を出して座り、監視中でした。酷暑の中、本当にお疲れさまです‥‥。
撮影地点のMapion地図

(令和5年7月9日撮影)

(『7月9日の水路風景…6』につづく)

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タグ : 亀島川亀島川水門日本橋水門

7月9日の水路風景…4

(『7月9日の水路風景…3』のつづき)

301041.jpgこの日は浮流物が多い日でした。写真は海老取川でかわした木っ端クズの浮島ですが、いくつも連続して現われ避け切れず、正面からまともに乗り切ってしまうこともしばしば。

一度など「ガツン!」とえらい音がして、ペラを損傷したかと肝を冷やしましたが、チルトアップして確認したら異状なく、胸をなでおろしたもの。浮島にガラスビンでも直立して刺さっていたのを乗り切り、沈んだところでペラで叩いてしまったといったところでしょう。

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301043.jpg隅田川に河口から入って遡上し、築地大橋をくぐったところで、まず目に入ってきたのがこれ。築地市場跡の桟橋、鋼管杭で2階構造になっている部分が撤去中でした。その右手敷地内でも、残った建物を解体中。

更地になった後も長らく残っていて、かつて魚介運搬船がもやっていた光景を思い起こさせましたが、これでお別れですね。「勝鬨橋の下がつながる! 隅田川(勝鬨橋上下流)右岸テラス工事」によると、撤去後はテラスが延伸されるとのことです。

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隅田川河口近くでもう一つ目立ったのは、勝鬨橋の養生。東径間がご覧のとおり木製パネルで覆われ、ウッディー(?)な装いになっていました。

鋼橋の再塗装というと、「12月9日の川景色…3」ほかでも紹介した「リアルドット絵」のようなメッシュでの養生が印象的でしたが、今回はより大がかりな工事なのか、パネルで密閉に近い状態にするのですね。

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上流側から見たところ。上部構造全てを覆ってしまうと、道路に陽が差さなくなり安全上も問題があるのか、半分づつ施工するということでしょうか。

勝鬨橋長寿命化工事(塗装)(その2)」(PDF)によれば、工期は来年2月27日まで。側面図になぜか、河底の形状と、中央径間が跳開したときの動線が描かれており、「オオッ」と注目してしまいました。昔の図面を流用したのかしら?
撮影地点のMapion地図

(令和5年7月9日撮影)

(『7月9日の水路風景…5』につづく)

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タグ : 海老取川隅田川

7月9日の水路風景…3

(『7月9日の水路風景…2』のつづき)

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高速大師橋の桁下に近づいて。ずらりと打ち込まれた鋼管杭の上に、長大なレールが流路方向へ伸びているのは昨年9月の「改架中の高速大師橋…1」と変わりませんが、違いは手前にある新しい桁が上流側に移動し、既存の桁と接続されつつあること。

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遡上しながら、スライドっぷり(?)を実感できる視点を探します。これは中央径間下から南、川崎側を見たところ。左が新桁、右が旧桁です。

以前の写真と見くらべてみると、下流側にレールの空所ができ、新桁がスライドされた長さが感じられますね。う~んしかし、この角度からだと、旧桁が前後を絶たれ、孤立している感じがいま一つつかめません。

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旧桁をくぐってから北、大田区側を見てみると‥‥おお、ブツリと途切れた感じがする視点を発見。特に切断箇所近くに、速度制限標識が立っているあたり、哀愁を感じさせていいじゃないですか。

301039.jpg上流側から見た旧桁の川崎側。しばらくウロウロしてみたものの、陸上と違って旧桁の断面が見られないので、どうもメリハリがないような。

断面の見えるところまで行けるかな‥‥と思っていたら、遅ればせながら川崎側より警戒船が出てきて、「工事水域だから速やかに通過してほしい」とのご注意。お詫びして下航、脱出したので、ちょっともの足りない結果となりました。

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帰りがけのスナップ、大師橋と高速大師橋がつくる逆三角形の上辺におわす、羽田第二水門。最近閉鎖したのか、ちょっと扉体の汚れが目立ちますね。

あらら、また右の堰柱に、ファンキーなタケノコのような落書きが‥‥以前も盛大に落書きされていましたよね。その手の人々には何か惹かれるスポットなのかしら。
撮影地点のMapion地図

(令和5年7月9日撮影)

(『7月9日の水路風景…4』につづく)

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タグ : 多摩川羽田第二水門

7月9日の水路風景…2

(『7月9日の水路風景…1』のつづき)

301031.jpg魚探の感をにらみながら海老取川澪筋を出て、多摩川を遡上開始。予報通り急速に雲が濃くなり、後には少し雨もぱらついてきて、写真もサエませんがご容赦ください。

北岸沿いには、高速大師橋の工事のため、ご覧のような繋船杭がいくつか設けられています。ここは鵜たちの格好の社交場になってもいて、右の一羽など風に向かって翼を広げ、何やら楽しそうですね。

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羽田第一水門の前を通り過ぎざま、一枚スナップ。羽田周辺の入堀にあった水門群が次々廃止されるご時世、船溜を守るこの水門の希少性が、ぐっと高まってきたように思えたものでした。

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301034.jpg高速大師橋の改架現場に近づいてきました。昨年9月に、鉄鋼埠頭で造られた桁が仮置きされたのを見に来ましたが、5月29日すでにスライド式の工法で改架が成っています。

中央径間の左右には、紅白のジブをもたげたクレーン船が一隻づつ控えており、狛犬か門番みたいな風情。工事が続いていることもあり、足場や台船も多くわさわさと落ち着かない雰囲気です。

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右手、北岸側にいたクレーン船を間近で一枚。スパッドで停めてあるとはいえ、上下流のあちこちに控えのアンカーロープが伸びていて、それを示すブイが点々と見えるため、引っかけないよう気を遣います。
撮影地点のMapion地図

(令和5年7月9日撮影)

(『7月9日の水路風景…3』につづく)

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タグ : 水辺の鳥たち羽田第一水門クレーン船多摩川