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晴海ターミナル惜別…2

(『晴海ターミナル惜別…1』のつづき)

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299032.jpg側面に回りつつ、引き続き仰ぐ解体痕‥‥こちらの方が、より心にズシンとくる場面が多いですね。

当たり前ですが、展望台周りはもちろん、うつろに開口したデッキに続いていたフロアも、階段が取り去られた今、存在していてももう行けないわけで‥‥。このいわくいいがたいもどかしさというか、"行けない寂寥感"に名前をつけたくなりました。


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北上して離れていくにつれ、背後の部分のディテールが露わになってきて、ガラス張りの大きな窓を持つホールの高い天井、切断されたデッキの断面などが目に入ってきました。そうそう、下手な動画で恐縮ですが、2点をこちらにアップしてあります。よろしければどうぞ。

今後も岸壁として、繋船の用には供されるのでしょうが、荷役や客扱のできる、埠頭としての機能はこれで失われることになります。う~ん。

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むう‥‥鉄筋や天井材が垂れ下がった断面は、くるものがありますねえ‥‥。

上層階で開催されたアマチュアの即売会をのぞきに訪れたり、陽の差し込む明るいホールのベンチに座って、買ったばかりの本を開いたり‥‥と、思い出は走馬灯のように。フネブネや港風景を眺めるのも楽しかったですが、決してそればかりではありませんでした。

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面舵をゆるく取って離れ、対岸の豊洲に寄せて全体像を。右手にはクレーンや重機類が集まっており、ほこりっぽいグレー一色の中に、カラフルな一角をつくっていました。

次に訪ねるときには、もうほとんど形あるものは残っていないでしょう。しのぶよすがのあるうちに、まみえられたのを幸いと考えて、これでお別れをすることにしましょう。

(令和5年5月21日撮影)

(『5月21日の水路風景』につづく)

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タグ : 春海運河東京港