11月13日の有明南運河
(『「もがみ」型護衛艦来航…5』のつづき)
●新鋭護衛艦を眺めに防波堤の内側へ入ったついでと、現在は内水面となった有明南運河の風景も少し。一昨年9月に訪ねた折は曇り空でしたから、晴天下の景色を記録しておきたくなったのです。
まずはターミナルの本屋を間近から仰いで。湾曲した屋根を、青空をバックに見上げるのはなかなか爽快な気分です。
●水面に白亜の倒立像を映す、船の科学館本館も。平成23年9月に休館してから、早や11年‥‥。再開の声はいまだに聞こえてきません。
宗谷は運河の対岸に移動、ターミナルに至る道路も架橋されと、周りもずいぶん変化しましたが、本館の威風堂々たる巨船に擬した姿が変わらないだけに、なおさらもの悲しいものが。何とかならないものですかねえ。

●でまあ、一昨年9月同様、「宗谷」に吸い寄せられるお約束の展開に。か細い朝の陽射しとはいえ、陽光があるとなしとでは大違い。船体のオレンジが映えてキレイですね。
舷外に大きく張り出したヘリ甲板と、まろやかな船尾から水面に向かって深々と突き刺さるアイスホーンが、「宗谷」のおいどならではのチャームポイントでしょうか?

●幾多の改造を経て変貌を重ねながらも、船殻や上甲板のラインには戦前竣工のフネならではの香気が濃厚に。
昭和38年、南極観測の任を解かれ、巡視船として北洋の警備救難に就いてからの様子を、作家の北杜夫が同乗取材して書いた随筆を読んだことがあります。それによれば、オホーツク海の氷でもものによっては難航することがあり、何度もラミングしたり、氷塊に閉じ込められて進退もままならず、ヒーリングで氷を割ったこともあったとか。
日本近海でも、海象によってはこれほどの苦境におちいることもあった本船、桁違いに厳しい南極の氷海での辛苦たるや、想像するだに余りあるものがありますね。

●水際のテラスにできるだけ寄せ、船首側からの全容を収めたかったのですが、近寄り過ぎたのが仇になって、何とも中途半端な一枚に。それでも舷側に見られるリベットだらけの継手や、舷窓の塞いだ盲蓋など改造の痕を眺めて、楽しいひとときを過ごしたものです。
テラスでお散歩中の人たちは、異様な行動をする不審船の接近に驚いたのでしょう、足を止めてじっくり観察されてしまい、ちょっと恥ずかしかったですが‥‥。
【撮影地点のMapion地図】
(令和4年11月13日撮影)
(「11月13日のフネブネ」につづく)

にほんブログ村
【▲クリックお願いします】

まずはターミナルの本屋を間近から仰いで。湾曲した屋根を、青空をバックに見上げるのはなかなか爽快な気分です。

宗谷は運河の対岸に移動、ターミナルに至る道路も架橋されと、周りもずいぶん変化しましたが、本館の威風堂々たる巨船に擬した姿が変わらないだけに、なおさらもの悲しいものが。何とかならないものですかねえ。

●でまあ、一昨年9月同様、「宗谷」に吸い寄せられるお約束の展開に。か細い朝の陽射しとはいえ、陽光があるとなしとでは大違い。船体のオレンジが映えてキレイですね。
舷外に大きく張り出したヘリ甲板と、まろやかな船尾から水面に向かって深々と突き刺さるアイスホーンが、「宗谷」のおいどならではのチャームポイントでしょうか?

●幾多の改造を経て変貌を重ねながらも、船殻や上甲板のラインには戦前竣工のフネならではの香気が濃厚に。
昭和38年、南極観測の任を解かれ、巡視船として北洋の警備救難に就いてからの様子を、作家の北杜夫が同乗取材して書いた随筆を読んだことがあります。それによれば、オホーツク海の氷でもものによっては難航することがあり、何度もラミングしたり、氷塊に閉じ込められて進退もままならず、ヒーリングで氷を割ったこともあったとか。
日本近海でも、海象によってはこれほどの苦境におちいることもあった本船、桁違いに厳しい南極の氷海での辛苦たるや、想像するだに余りあるものがありますね。

●水際のテラスにできるだけ寄せ、船首側からの全容を収めたかったのですが、近寄り過ぎたのが仇になって、何とも中途半端な一枚に。それでも舷側に見られるリベットだらけの継手や、舷窓の塞いだ盲蓋など改造の痕を眺めて、楽しいひとときを過ごしたものです。
テラスでお散歩中の人たちは、異様な行動をする不審船の接近に驚いたのでしょう、足を止めてじっくり観察されてしまい、ちょっと恥ずかしかったですが‥‥。
【撮影地点のMapion地図】
(令和4年11月13日撮影)
(「11月13日のフネブネ」につづく)

にほんブログ村
【▲クリックお願いします】
タグ : 有明南運河
「もがみ」型護衛艦来航…5
(『「もがみ」型護衛艦来航…4』のつづき)

●艦旗・国旗掲揚前ですから少し戻りますが、桟橋の東側からの少し引いた眺めを。光線、角度ともいい位置につくと、ちょうどボーディングブリッジにさえぎられてしまうのでした。まあ、それでも晴海埠頭では望むべくもなかった、桟橋側からの船影が拝めるのですから、これもまたよし。
こちら側から見ると、排水や保安上の理由からでしょう、桟橋には結構な片勾配がつけられているのがわかります。画面右手、桁側面には電路がびっしり這わされて、照明やボーディングブリッジへの給電を担っているのも観察でき、興味深いですね。

●ほぼ正横から「くまの」を眺めて。陽を受けた平滑な舷側に、照明塔やボーディングブリッジが影を落としています。後部、ヘリコプター甲板では隊員さんが整列しています。自衛艦旗が掲揚されたすぐ後なので、旗に向かって敬礼していたのでしょうか。
●こちらは国旗掲揚前の「もがみ」の艦首。隊員さんお二人が何かもさもさと動いていたのでよく見てみると、どうやら信号旗の束みたいですね。
ということは、これから満艦飾を行うに違いありません。他の護衛艦同様、マストに高々と張られたワイヤーにひるがえる満艦飾を想像していたので、帰路に目にしたとき、意表を突かれることになりました。

●帰り際に見た満艦飾の「もがみ」。統合マストのツノのてっぺんとはいわずとも、せめてあの台形の頭あたりに頂部が来るだろう、と思っていたら、ずいぶんと低い位置にワイヤーが渡されていて、正直びっくり。
特に、中央の部分は上部構造物すれすれで、失礼ですがいま一つ華やかさに欠けるように思えたものです。もちろん、厳しい任務に就く艦の本分ではありませんから、外野があれこれいうのもはばかられますが、この点でも従来の艦とは違った空気を感じたことも事実です。
●桟橋を離れながら、名残惜しく2隻を振り返って。先ほど出てきた監視取締艇、やはり護衛艦の警備だったようで、西側をゆっくりと遊弋していました。
ステルス性に軸足を置いた外観、掃海隊群に配備された初の護衛艦、22隻と海自始まって以来の量産が計画され‥‥と、初めてづくしの印象深いフネを拝見できた嬉しさ、歴史の一ページに立ち会えたような気がしたものでした。
(令和4年11月13日撮影)
(『11月13日の有明南運河』につづく)

にほんブログ村
【▲クリックお願いします】

●艦旗・国旗掲揚前ですから少し戻りますが、桟橋の東側からの少し引いた眺めを。光線、角度ともいい位置につくと、ちょうどボーディングブリッジにさえぎられてしまうのでした。まあ、それでも晴海埠頭では望むべくもなかった、桟橋側からの船影が拝めるのですから、これもまたよし。
こちら側から見ると、排水や保安上の理由からでしょう、桟橋には結構な片勾配がつけられているのがわかります。画面右手、桁側面には電路がびっしり這わされて、照明やボーディングブリッジへの給電を担っているのも観察でき、興味深いですね。

●ほぼ正横から「くまの」を眺めて。陽を受けた平滑な舷側に、照明塔やボーディングブリッジが影を落としています。後部、ヘリコプター甲板では隊員さんが整列しています。自衛艦旗が掲揚されたすぐ後なので、旗に向かって敬礼していたのでしょうか。

ということは、これから満艦飾を行うに違いありません。他の護衛艦同様、マストに高々と張られたワイヤーにひるがえる満艦飾を想像していたので、帰路に目にしたとき、意表を突かれることになりました。

●帰り際に見た満艦飾の「もがみ」。統合マストのツノのてっぺんとはいわずとも、せめてあの台形の頭あたりに頂部が来るだろう、と思っていたら、ずいぶんと低い位置にワイヤーが渡されていて、正直びっくり。
特に、中央の部分は上部構造物すれすれで、失礼ですがいま一つ華やかさに欠けるように思えたものです。もちろん、厳しい任務に就く艦の本分ではありませんから、外野があれこれいうのもはばかられますが、この点でも従来の艦とは違った空気を感じたことも事実です。

ステルス性に軸足を置いた外観、掃海隊群に配備された初の護衛艦、22隻と海自始まって以来の量産が計画され‥‥と、初めてづくしの印象深いフネを拝見できた嬉しさ、歴史の一ページに立ち会えたような気がしたものでした。
(令和4年11月13日撮影)
(『11月13日の有明南運河』につづく)

にほんブログ村
【▲クリックお願いします】
「もがみ」型護衛艦来航…4
(『「もがみ」型護衛艦来航…3』のつづき)

●防波堤の先端をかわし、海上保安部の船溜がある東側へ入りました。クルーズターミナルは桟橋構造で建物も大きくないため、着桟している船を反対側から眺められるのは、晴海と違っていいところではあります。

●「くまの」の5インチ砲を左舷側から。米海軍のMk.45・Mod 4という型式の自動砲で、海自では護衛艦「あたご」型から採用されており、すっかりおなじみになってきました。
砲盾の右舷側に何か花輪のようなものが掲げられ、砲口栓にも飾り付けがされていますね。後でご教示いただいたところでは、クリスマスの装飾ということでした。何とも気の早いことです。

●8時が近くなると、ジョンベラの隊員さんが歩いてきて、艦首旗竿で国旗掲揚の準備。同じころ艦尾でも自衛艦旗掲揚の準備を完了しており、この直後ラッパの演奏とともに、2つの旗が掲げられました。清々しい、凛としたひとときに立ち会えて、これまた嬉しいこと。
●旗が上がる直前、東京海上保安部の桟橋から、一隻の監視取締艇が出港してゆくのが目に入りました。おそらく「かぺら」と思いますが、逆光で艇名が読み取れませんでした。
微速のまま右へ折れたので、護衛艦の警備にでてきたのかしら。帰りに確かめてみましょう。
●ターミナルの建屋の下では、すでにたくさんの人たちが並んでいて、「最後尾」の看板を掲げ持つ係員さんの姿も。フリートウィークとて、艦内の一般公開が行われるのですね。いいなあ。
艦旗掲揚が始まると、皆さんいっせいにカメラやスマホを頭上に掲げて、熱気が伝わってくるよう。うんうん、みんなも嬉しいよね、ボクも嬉しいよ‥‥などと、一人水上でうなずく不審者がここに。
【撮影地点のMapion地図】
(令和4年11月13日撮影)
(『「もがみ」型護衛艦来航…5』につづく)

にほんブログ村
【▲クリックお願いします】

●防波堤の先端をかわし、海上保安部の船溜がある東側へ入りました。クルーズターミナルは桟橋構造で建物も大きくないため、着桟している船を反対側から眺められるのは、晴海と違っていいところではあります。

●「くまの」の5インチ砲を左舷側から。米海軍のMk.45・Mod 4という型式の自動砲で、海自では護衛艦「あたご」型から採用されており、すっかりおなじみになってきました。
砲盾の右舷側に何か花輪のようなものが掲げられ、砲口栓にも飾り付けがされていますね。後でご教示いただいたところでは、クリスマスの装飾ということでした。何とも気の早いことです。

●8時が近くなると、ジョンベラの隊員さんが歩いてきて、艦首旗竿で国旗掲揚の準備。同じころ艦尾でも自衛艦旗掲揚の準備を完了しており、この直後ラッパの演奏とともに、2つの旗が掲げられました。清々しい、凛としたひとときに立ち会えて、これまた嬉しいこと。

微速のまま右へ折れたので、護衛艦の警備にでてきたのかしら。帰りに確かめてみましょう。

艦旗掲揚が始まると、皆さんいっせいにカメラやスマホを頭上に掲げて、熱気が伝わってくるよう。うんうん、みんなも嬉しいよね、ボクも嬉しいよ‥‥などと、一人水上でうなずく不審者がここに。
【撮影地点のMapion地図】
(令和4年11月13日撮影)
(『「もがみ」型護衛艦来航…5』につづく)

にほんブログ村
【▲クリックお願いします】
「もがみ」型護衛艦来航…3
(『「もがみ」型護衛艦来航…2』のつづき)

●「もがみ」の統合マストをズームでたぐって。本級の一大特徴であるこれ、「複合空中線」とも、横文字の略称を想像上の一角獣になぞらえ「ユニコーン」とも呼ばれるそうですが、まさにツノといった感じで、いやでも目線が吸い寄せられますね。
友人の一人は「ほくろく様」(福禄寿のこと)のようだと評していました。連想されるものは人それぞれにせよ、従来の艦にはなかった異形は、想像力を刺激することは間違いないでしょう。
●航海艦橋の窓も、天地を抑えた横長のスリット状になり、どこか装甲車輌を思わせる雰囲気。窓枠の数が少なくなった分、水平方向の視界はよさそうですね。
天蓋には各種の空中線が備えられた中、球状の監視カメラが見えるあたり、緊張海域での哨戒には映像記録が欠かせないことがうかがえ、ここにも従来艦とは異なった任務がかいま見えたものでした。
●ゆるゆると歩かせて、もう一隻の「くまの」の正横近くにきました。目を引かれたのは、舷門のハッチが開放されていたことです。
プラグドア、というのでしょうか、電車やバスでも見られる閉鎖時ツライチになる扉ですが、海自艦艇でもこれから珍しくなくなるのでしょう。艦首側のみ水平方向に開くあたり、風波を防ぐことを考えたのでしょうか、興味深いものがあります。

●よいポジションに来たので、「くまの」「もがみ」のツーショットを一枚。薄曇りのかぼそい朝の光線ながら、シャープな艦容が静かに浮かぶ姿を楽しめて、まことに眼福であります。
低視認塗装で施された一桁のハルナンバーにも、新時代のフネらしい雰囲気が感じられて、さまざまな想いが去来ししみじみしたものでした。

●桟橋の内側水面に入ろうと取舵を切り、「くまの」の艦首を横切りながらカメラを向け、パシャパシャと。どうやら正面ドンピシャのが一枚得られ、ニンマリです。いや、正面から拝見するとこれまた異形が際立って、改めて刮目する思いですね。
艦首のアンカーレセスにもハッチがついていて、普通なら必ず見えるはずのアンカーがなく、つるりとまとまっているのも珍しくて‥‥、もうどの角度から眺めても新しさがある艦形。見に来てよかった‥‥。
【撮影地点のMapion地図】
(令和4年11月13日撮影)
(『「もがみ」型護衛艦来航…4』につづく)

にほんブログ村
【▲クリックお願いします】

●「もがみ」の統合マストをズームでたぐって。本級の一大特徴であるこれ、「複合空中線」とも、横文字の略称を想像上の一角獣になぞらえ「ユニコーン」とも呼ばれるそうですが、まさにツノといった感じで、いやでも目線が吸い寄せられますね。
友人の一人は「ほくろく様」(福禄寿のこと)のようだと評していました。連想されるものは人それぞれにせよ、従来の艦にはなかった異形は、想像力を刺激することは間違いないでしょう。

天蓋には各種の空中線が備えられた中、球状の監視カメラが見えるあたり、緊張海域での哨戒には映像記録が欠かせないことがうかがえ、ここにも従来艦とは異なった任務がかいま見えたものでした。

プラグドア、というのでしょうか、電車やバスでも見られる閉鎖時ツライチになる扉ですが、海自艦艇でもこれから珍しくなくなるのでしょう。艦首側のみ水平方向に開くあたり、風波を防ぐことを考えたのでしょうか、興味深いものがあります。

●よいポジションに来たので、「くまの」「もがみ」のツーショットを一枚。薄曇りのかぼそい朝の光線ながら、シャープな艦容が静かに浮かぶ姿を楽しめて、まことに眼福であります。
低視認塗装で施された一桁のハルナンバーにも、新時代のフネらしい雰囲気が感じられて、さまざまな想いが去来ししみじみしたものでした。

●桟橋の内側水面に入ろうと取舵を切り、「くまの」の艦首を横切りながらカメラを向け、パシャパシャと。どうやら正面ドンピシャのが一枚得られ、ニンマリです。いや、正面から拝見するとこれまた異形が際立って、改めて刮目する思いですね。
艦首のアンカーレセスにもハッチがついていて、普通なら必ず見えるはずのアンカーがなく、つるりとまとまっているのも珍しくて‥‥、もうどの角度から眺めても新しさがある艦形。見に来てよかった‥‥。
【撮影地点のMapion地図】
(令和4年11月13日撮影)
(『「もがみ」型護衛艦来航…4』につづく)

にほんブログ村
【▲クリックお願いします】
「もがみ」型護衛艦来航…2
(『「もがみ」型護衛艦来航…1』のつづき)
●では、右舷後方からゆっくりと航過しつつ眺めてゆきましょう。ちなみに手前が「もがみ」、奥が「くまの」です。
艦尾から断面のシルエットを目にすると、おにぎりの上に楊枝が刺さっているというか、何かの記念碑か慰霊塔のようにも見えて、護衛艦離れした、としかいいようがありません。写真では何度も拝見していましたが、実物を目前にすると、その斬新さが改めて伝わってきます。

●雲に隠れていた太陽が顔を出しましたが、時間帯ゆえ当然ながら完全な逆光。それでも水面に反射した陽光で、細部が少し判別できるようになってきました。
艦旗掲揚時刻を控えて、しきりに号令の放送が聞こえ、甲板上には慌ただしく動く乗り組みさんの姿が見られて、自衛隊艦艇らしい引き締まった雰囲気。旭日に浮かび上がるフネ、絵になります。

●「もがみ」のヘリコプター甲板、格納庫の入口付近を眺めて。ステルス性に配慮し、従来は安全網だった甲板周囲の起倒式ハンドレールは、一枚板を連ねたタイプとなり、内舷の側壁はエッジの立った平滑な壁面となりました。
格納庫上の装備は、これが初見の「SeaRAM」近接防空ミサイル。従来はファランクス多銃身機銃が主流でしたから、外観とともにこれも新しく感じられたものです。
●中央部、マストと艦橋周り。船体のタイプは、甲板の重ね方から見て長船首楼というべきなのでしょうが、外舷から上部構造物まで連続した面になっているので、中央船楼型の印象が強いですね。
そして何より、舷側の開口部すべてに硬質のハッチが備えられ、きれいにツライチとなっているところがいいですよね。従前の艦だと、ステルス性を重視したとおぼしき艦形でも、この点は不徹底でしたから。

●いったんズームを戻して、「もがみ」の全景を一枚。すでに各所で語られていますが、艦首から始まる舷側上半のナックルラインが、日本刀のように見えることも手伝っているのでしょう、実に引き締まった、簡潔かつ清新なフォルムに思えたものでした。
【撮影地点のMapion地図】
(令和4年11月13日撮影)
(『「もがみ」型護衛艦来航…3』につづく)

にほんブログ村
【▲クリックお願いします】

艦尾から断面のシルエットを目にすると、おにぎりの上に楊枝が刺さっているというか、何かの記念碑か慰霊塔のようにも見えて、護衛艦離れした、としかいいようがありません。写真では何度も拝見していましたが、実物を目前にすると、その斬新さが改めて伝わってきます。

●雲に隠れていた太陽が顔を出しましたが、時間帯ゆえ当然ながら完全な逆光。それでも水面に反射した陽光で、細部が少し判別できるようになってきました。
艦旗掲揚時刻を控えて、しきりに号令の放送が聞こえ、甲板上には慌ただしく動く乗り組みさんの姿が見られて、自衛隊艦艇らしい引き締まった雰囲気。旭日に浮かび上がるフネ、絵になります。

●「もがみ」のヘリコプター甲板、格納庫の入口付近を眺めて。ステルス性に配慮し、従来は安全網だった甲板周囲の起倒式ハンドレールは、一枚板を連ねたタイプとなり、内舷の側壁はエッジの立った平滑な壁面となりました。
格納庫上の装備は、これが初見の「SeaRAM」近接防空ミサイル。従来はファランクス多銃身機銃が主流でしたから、外観とともにこれも新しく感じられたものです。

そして何より、舷側の開口部すべてに硬質のハッチが備えられ、きれいにツライチとなっているところがいいですよね。従前の艦だと、ステルス性を重視したとおぼしき艦形でも、この点は不徹底でしたから。

●いったんズームを戻して、「もがみ」の全景を一枚。すでに各所で語られていますが、艦首から始まる舷側上半のナックルラインが、日本刀のように見えることも手伝っているのでしょう、実に引き締まった、簡潔かつ清新なフォルムに思えたものでした。
【撮影地点のMapion地図】
(令和4年11月13日撮影)
(『「もがみ」型護衛艦来航…3』につづく)

にほんブログ村
【▲クリックお願いします】