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閘門の写真3題

荒川、江戸川流域の閘門を写した、昔の絵葉書3枚をご覧いただきましょう。いずれも鮮明さという点ではいま一つの感がありますが、絵葉書の題材として選ばれただけあって、視点、撮影時期ともに惹かれるものがあります。

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大東京(江戸川區) 小岩町善養寺 星降りの松(天然記念物) 上、葛西中川の水門
宛名・通信欄比率1:1、大正7年4月以降の発行。


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タグ : 小松川閘門船堀閘門小名木川閘門関宿閘門旧中川江戸川閘門絵葉書・古写真

5月4日の水路風景…4

(『5月4日の水路風景…3』のつづき)

280036.jpg小名木川から十字流を右に折れ、大横川を南下することに。両岸の緑濃い桜並木と、頭上をかすめる橋の低さを楽しみながら、好ましい静寂を破らないようにそろそろと。

この日の干潮は12:50、A.P.0.17mでしたが、亥之堀橋を通ったときはまだ10:00前とあって、すり抜け感覚を堪能できる潮位の高さでした。

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まだ茂森橋をくぐれる潮位でないこともあり、丁字流を右折し仙台堀川へ。青空をバックに仰ぐ木場公園大橋、いいですなあ。中小の橋梁が過半を占める江東内部河川では、高さ、延長とも随一の規模ということもあって、存在感が群を抜いています。

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‥‥で、大横川ではほとんど見られなかったのに、不思議なことに仙台堀川へ入ったとたん、クラゲがやたらと目につくようになりました。

水温が上がったこともあって、水深の浅いこのあたりはすでに透明度が低く、うまく撮れなかったのは残念。しかし、水ぬるむ季節を象徴するようなクラゲさんの大発生、夏が近づいた風物詩ともいえ、これはこれで味わいがあるものです。

280039.jpgせっかくここまできたのだからと、平久川との丁字流を直進、仙台堀川の西端までお散歩してみることに。

丁字流北面にはご覧の横断幕が掲げてあります。昨年3月に訪ねたときは、海辺橋西側で護岸の補強をしていましたね。進捗はどうでしょう?



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しばらく進んでみたものの、特に工事をしている様子は見られず、少々拍子抜けした気分に。補強工事は終わったのかな?

西端近く、清澄橋の東に至ってようやく、まだ塗装がきれいな土運船が、一隻だけもやっていたのを見つけました。船名は「65号千羽丸」。緑の船体に山吹色の囲壁が映えて、周りの木々ともよくなじみいい雰囲気でした。
撮影地点のMapion地図

(令和4年5月4日撮影)

(『5月4日の水路風景…5』につづく)

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タグ : 大横川仙台堀川江東内部河川

5月4日の水路風景…3

(『5月4日の水路風景…2』のつづき)

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鯉幟、一つ忘れていました。先ほどの総武線鉄橋橋詰にあったものの、すぐ上流側の一群。光の加減もあるのでしょうが、白壁にカラフルな鯉たちがよく映えて、この日見た中で一番きれいでした。

280032.jpg旧第一径間の閉塞工事が進む、お久しぶりの新小名木川水門と正対。前回、昨年10月とくらべてみると、角落しが取り去られて、扉体がふたたびあらわになったようですね。

い、いや、ちょっと様子が違うな。扉体じゃないですよね? 近づいてくぐりざま、よっく観察してみると‥‥。



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扉体ではなく、コンクリートの壁でした。堰柱側面、角落しの戸溝も埋められており、また天端には通路の手すりが組み付けられているのも見られ、すでに閉塞は完了していたのですね。ラグーナテンボスの謎閘門を思い出させ、物悲しさが漂う外観でありました。

280034.jpg東側はまだ鋼管矢板で囲われていましたが、こちらから見た方が、手すりが連なる様子もわかり、ツライチで塗り込めぶりが際立っています。

旧扉体は芯材(?)として、はまったままこの中に塗り込められているのかしら? 名古屋の松重閘門もそれを疑わせるものがありましたが、ゲートを廃止・閉塞する際、鉄筋代わりに扉体を塗り込める例は多いのでしょうか。ちょっと好奇心をそそられます。

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ゆるゆる水路徘徊とて、そのまま小名木川を微速で東航。新高橋をくぐったところで、振り返って江東有数の美トラスを一枚。潮時もいいようだし、十字流を右折して大横川へ入りましょうか。
撮影地点のMapion地図

(令和4年5月4日撮影)

(『5月4日の水路風景…4』につづく)

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タグ : 隅田川小名木川江東内部河川新小名木川水門

5月4日の水路風景…2

(『5月4日の水路風景…1』のつづき)

280026.jpg隅田川に入ってからも、穏やかな水面を愛でたくてスロットルを押し込む気にはならず、微速のままゆるゆると下航していました。

速度を抑えていると、ふだん目がゆかないところに改めて気づかされるもので、白髭橋に近づいたとき、「おおっ?」となったわけであります。


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橋脚周り、こんなに素敵だったんだ‥‥。

支承から立ち上がった構造の角度、密に打ち込まれたリベットが醸す厳つさ、そして瀟洒な橋側灯が全体の雰囲気を引き締めて、この部分を眺めているだけでも、雄弁に語りかけられているような気すらしたものです。

280028.jpg浅草まで下ってくると、折しも浅草駅に入ろうとしていた東武線の特急電車が、信号待ちなのか橋上で停止。3輌という短い編成が珍しく思われてスナップ。

後で友人にきいたところ、この特急は通常6輌編成で、3輌で浅草に出てくるのは珍しいとのこと。どうやら、レアな列車に出くわしたようです。


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ゆっくりついでに、橋名板周りをくぐりざまいくつか撮り歩いたり。写真の駒形橋が、中でもうまく撮れたようなので掲げます。味のあるネームプレート、橋側灯ケーシングのデザインなど、震災復興橋の魅力が凝縮しているようなポイントですよね。

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総武線橋梁の西詰近くにあるテラスで、またも鯉幟に遭遇。竿1本とはいえ、フル装備(?)の立派なもの。浅草橋の地元企業には有名人形店がありますから、そちらの提供かしらと想像させるものがありました。
撮影地点のMapion地図

(令和4年5月4日撮影)

(『5月4日の水路風景…3』につづく)

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タグ : 隅田川

5月4日の水路風景…1

(『5月4日のフネブネ』のつづき)

280021.jpg落穂ひろい的に道々の光景をいくつか。
荒川と中川を分かつ背割堤の先端に設けられた船着場、臨海リバーステーション。干満に合わせ高さを変えた三段の岸壁を、スロープでつないだ結構な規模の船着場です。

何分地先中の地先とて、道路との連絡が少々不便なのは致し方のないところ。およそ550m上流にある清砂大橋は、背割堤に降りる道がなく、取り付け道路のある最寄りの橋は葛西橋で、その距離実に約1200m!

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綾瀬川下流部、東岸の堤防沿いにテラス状の基礎を引き続き造成中ですが、これは堀切避難橋の下流で見た台船。複数の発電機と詰所を載せ、作業拠点として使われているようです。

おっ、と注目したのは、矢車や吹き流し、真鯉、緋鯉と一揃い整った鯉幟が、二組掲げられていたこと。残念ながら風が抜けておらず、だらりと垂れ下がったままでしたが、こうした遊び心というか気遣いは嬉しいですね。

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堀切ジャンクションの前後は、反対に西岸、背割堤の護岸工事が盛んに施工されていて、台船や土運船、曳船が多数もやっていました。法面の水際にある護岸を改良する工事で、左手前の部分はすでに形をなしていますね。

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こちらの区間はまだ工程半ばの様子。打ち込まれた鋼管矢板が見え、右手には盛り土を締めるための土嚢が積み上げられていました。水鏡に姿を映す「130東庄丸」もいい味出しています。

280025.jpg隅田川でも、鯉幟をいくつか目にすることができました。最初のものは、旧綾瀬川を出て間もない、白髭橋上流の東岸にあるテラスに展開された一群。

幅方向にワイヤーを張り渡し、大小さまざまな鯉幟がひるがえるさま、結構なボリュームです。お散歩の皆さんも大いに楽しまれているようで、しきりに写真を撮っていました。
撮影地点のMapion地図

(令和4年5月4日撮影)

(『5月4日の水路風景…2』につづく)

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タグ : 荒川綾瀬川隅田川