帝国データバンク史料館で‥‥
●ごめんなさい、お知らせするのがすっかり遅くなってしまいましたが、帝国データバンク史料館からお声がかかり、企画展に所蔵の航路図を提供させていただきました。以前、「東京通運時代の河川航路図二題」で紹介した、「東京地方新航路図」(下掲)です。

●企画展は「取材記者 清水三十六 山本周五郎 最後のサラリーマン生活」と題したもの。すでに4月19日より始まっており、10月7日までの開催だそうです。
データバンクと山本周五郎というと、一見縁が薄いように思えますが、山本周五郎は作家デビュー前後の若いころ、帝国データバンクの前身である帝国興信所(日本魂社)の社員だったのですから、このお題もうなずけようというもの。
●お声がけいただいたのは2月で、大好きな「青べか物語」(参考:過去ログ「映画『青べか物語』を見て」)の周五郎先生の足跡をたどる企画展とうかがい、少しでもお役に立てればと、提供させていただくことにしました。なお展示の様子は、上掲の史料館サイトトップにある、VRミュージアムからも見ることができます。
●VRで館内に入り、大きく引き伸ばされて展示された航路図の前に立つと、蒸気河岸に就航していた2船社のことから、“川蒸気通勤”をしていた周五郎の通勤経路まで、詳しい解説が付され「さすがデータバンク!」と唸るとともに、大いに喜んだものでした。
“水路文学”と自分で勝手に分類している「青べか」なかりせば、このご縁もなかったことでしょう。お声がけいただき、ありがとうございました! VRで拝見しても楽しいものでしたが、近々足を運んでこの目で拝見したく思っています。

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●企画展は「取材記者 清水三十六 山本周五郎 最後のサラリーマン生活」と題したもの。すでに4月19日より始まっており、10月7日までの開催だそうです。
データバンクと山本周五郎というと、一見縁が薄いように思えますが、山本周五郎は作家デビュー前後の若いころ、帝国データバンクの前身である帝国興信所(日本魂社)の社員だったのですから、このお題もうなずけようというもの。
●お声がけいただいたのは2月で、大好きな「青べか物語」(参考:過去ログ「映画『青べか物語』を見て」)の周五郎先生の足跡をたどる企画展とうかがい、少しでもお役に立てればと、提供させていただくことにしました。なお展示の様子は、上掲の史料館サイトトップにある、VRミュージアムからも見ることができます。
●VRで館内に入り、大きく引き伸ばされて展示された航路図の前に立つと、蒸気河岸に就航していた2船社のことから、“川蒸気通勤”をしていた周五郎の通勤経路まで、詳しい解説が付され「さすがデータバンク!」と唸るとともに、大いに喜んだものでした。
“水路文学”と自分で勝手に分類している「青べか」なかりせば、このご縁もなかったことでしょう。お声がけいただき、ありがとうございました! VRで拝見しても楽しいものでしたが、近々足を運んでこの目で拝見したく思っています。

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タグ : 川蒸気船東京通運帝国データバンク史料館
5月4日のフネブネ
(『5月4日の水門たち…2』のつづき)
●5月4日の徘徊で出会ったフネブネを少し。
タワーマンションに囲まれて、今や残ったのが奇跡のような町場のドックヤード、伊澤造船。
この日の上架船は、船台を幅いっぱいに占拠した台船2隻でした。錆を落としてから、船底から甲板まで再塗装しているのでしょう。左の1隻はベコベコの波板で小屋掛けした、屋根付きなのが珍しい感じですね。

●隅田川に出て、穏やかな川面をゆるゆると下ってゆくと、言問橋の上流でコンベア清掃船「建河清第3号」と行逢。
乗り組みさんが二人とも右舷に出ており、船を護岸ギリギリまで寄せて実に丹念なお掃除ぶり。本当に頭が下がります‥‥。

●さらに下航してゆくと、水辺ライン両国発着場の上流にある繋船スペースでは、水上バス船隊が出航前の清掃中でした。
職員の皆さんが上半身シャツ一枚になり、水を流しながらブラシをかけるさま、実に素敵な1シーン。心なしか「こすもす」も嬉しそうな表情に見えます。

●いつも同じようなことをいって恐縮ですが、通航船艇の引き波に翻弄される姿が痛ましい日本橋消防署桟橋をスナップ。
おなじみ「はまかぜ」、「きよす」がもやっていましたが、「はまかぜ」は船尾に噴流が見られ、消防士の皆さんが乗り込んできたので、どうやら演習に出発する模様。我々にとっては休日でしたが、環境局、消防署とも、公的機関は平日扱いなのですね。
●4月10日に続いて、この日も平久川の日の丸クレーンにご挨拶してきました。
今回は初めて右舷(?)を眺められたのですが、あらら、こちらは側面全てが国防色(?!)ではないのですね。左舷より少しインパクトは弱い気がしますが、白フチ付き日の丸はきちんと掲げられていて、オーナーさんのこだわりが感じられたものでした。
(令和4年5月4日撮影)
(『5月4日の水路風景…1』につづく)

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タワーマンションに囲まれて、今や残ったのが奇跡のような町場のドックヤード、伊澤造船。
この日の上架船は、船台を幅いっぱいに占拠した台船2隻でした。錆を落としてから、船底から甲板まで再塗装しているのでしょう。左の1隻はベコベコの波板で小屋掛けした、屋根付きなのが珍しい感じですね。

●隅田川に出て、穏やかな川面をゆるゆると下ってゆくと、言問橋の上流でコンベア清掃船「建河清第3号」と行逢。
乗り組みさんが二人とも右舷に出ており、船を護岸ギリギリまで寄せて実に丹念なお掃除ぶり。本当に頭が下がります‥‥。

●さらに下航してゆくと、水辺ライン両国発着場の上流にある繋船スペースでは、水上バス船隊が出航前の清掃中でした。
職員の皆さんが上半身シャツ一枚になり、水を流しながらブラシをかけるさま、実に素敵な1シーン。心なしか「こすもす」も嬉しそうな表情に見えます。

●いつも同じようなことをいって恐縮ですが、通航船艇の引き波に翻弄される姿が痛ましい日本橋消防署桟橋をスナップ。
おなじみ「はまかぜ」、「きよす」がもやっていましたが、「はまかぜ」は船尾に噴流が見られ、消防士の皆さんが乗り込んできたので、どうやら演習に出発する模様。我々にとっては休日でしたが、環境局、消防署とも、公的機関は平日扱いなのですね。

今回は初めて右舷(?)を眺められたのですが、あらら、こちらは側面全てが国防色(?!)ではないのですね。左舷より少しインパクトは弱い気がしますが、白フチ付き日の丸はきちんと掲げられていて、オーナーさんのこだわりが感じられたものでした。
(令和4年5月4日撮影)
(『5月4日の水路風景…1』につづく)

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5月4日の水門たち…2
(『5月4日の水門たち…1』のつづき)

●綾瀬川下流部といえば堀切菖蒲水門。静穏な水鏡に映った倒立像とともに、正面からいいお顔を拝めてほっこり。
近づいてみてちょっと不安をかき立てられたのが、一昨年6月に見た際触れた、左の巻上機室にからんでいた蔦。う~ん、明らかに広がっているなあ‥‥。見た目風情はあっても、構造物の保全から考えていいことはないに決まっているので、何とかしていただきたいものではあります。

●もう一つの荒川との疏通口、綾瀬水門って、下流のこの角度から眺めた感じが好きなんですよ。緑の法面にうっそりと立つ、巨石文明の遺跡みたいな雰囲気で。こちらも倒立像が素敵ですよね。
まだ潮位が高い時間帯だったし、波の立ち方も穏やかだし、流速はそんなでもなかろうと踏んで進入したら、イヤイヤ、もうスルスルスルッという感じ吸い込まれ、船尾を振られて肝を冷やしましただよ。

●そのまま何も考えず荒川を横断し、隅田水門から旧綾瀬川に入るという定番コースに。ふらふらと気楽な近場徘徊であります。
隅田水門、一昨年通ったときは、巻上機室正面の二灯信号がゼブラ板付きの電球タイプでしたが、今回見たら新しいLED灯器に変わっていました。陽射しがあると点灯しているかどうか判然としない電球と違って、サイズの割に視認性がよいのはさすがLEDですね。
【撮影地点のMapion地図】
(令和4年5月4日撮影)
(『5月4日のフネブネ』につづく)

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近づいてみてちょっと不安をかき立てられたのが、一昨年6月に見た際触れた、左の巻上機室にからんでいた蔦。う~ん、明らかに広がっているなあ‥‥。見た目風情はあっても、構造物の保全から考えていいことはないに決まっているので、何とかしていただきたいものではあります。


まだ潮位が高い時間帯だったし、波の立ち方も穏やかだし、流速はそんなでもなかろうと踏んで進入したら、イヤイヤ、もうスルスルスルッという感じ吸い込まれ、船尾を振られて肝を冷やしましただよ。

●そのまま何も考えず荒川を横断し、隅田水門から旧綾瀬川に入るという定番コースに。ふらふらと気楽な近場徘徊であります。
隅田水門、一昨年通ったときは、巻上機室正面の二灯信号がゼブラ板付きの電球タイプでしたが、今回見たら新しいLED灯器に変わっていました。陽射しがあると点灯しているかどうか判然としない電球と違って、サイズの割に視認性がよいのはさすがLEDですね。
【撮影地点のMapion地図】
(令和4年5月4日撮影)
(『5月4日のフネブネ』につづく)

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5月4日の水門たち…1
(『5月4日の辰巳埠頭』のつづき)

●お次は、5月4日徘徊時に通った水門たちをまとめてみました。おなじみの顔ぶれですが、この日このときの記録として、お目汚しまで。
新砂水門、桁下高が表記された西側の可動橋を通りざま。赤い塗色は変わらず鮮やかで、閉鎖時の視認性も抜群ですよね。先端の直下、黄色い柵囲いのところには常に監視員の方が立ち、通航船艇の監視・誘導を行っています。

●これといった目的もなくふらふらと荒川を遡上し、ふと目についた中川水門をくぐって、これまたふらふらと中川へ‥‥といった適当っぷり。こちらもお変わりなくて何より。首都高の桁で陽射しや雨から守られているせいか、堰柱周りも傷みが少ない気が。
いつもなら、渦を巻きさざ波を立てるほどの流速ですが、この日は干潮もまだ半ばとあってか、さほどでもありませんでした。

●長声を吹鳴しつつ中川に入れば、やはりつくづく眺めてしまうのが、都内有数の規模である上平井水門。全径間が更新されてからまみえるのは、これが初めてでしたね。
更新前のマルーンが美しかったころからくらべると、だいぶ地味になってしまいましたが、扉体は無塗装になって整備性はぐっと向上したのでしょう。まだ残工事があるのか、第2径間の両端から黒い電纜が伸びているのが見えますね。
【撮影地点のMapion地図】
(令和4年5月4日撮影)
(『5月4日の水門たち…2』につづく)

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新砂水門、桁下高が表記された西側の可動橋を通りざま。赤い塗色は変わらず鮮やかで、閉鎖時の視認性も抜群ですよね。先端の直下、黄色い柵囲いのところには常に監視員の方が立ち、通航船艇の監視・誘導を行っています。

●これといった目的もなくふらふらと荒川を遡上し、ふと目についた中川水門をくぐって、これまたふらふらと中川へ‥‥といった適当っぷり。こちらもお変わりなくて何より。首都高の桁で陽射しや雨から守られているせいか、堰柱周りも傷みが少ない気が。
いつもなら、渦を巻きさざ波を立てるほどの流速ですが、この日は干潮もまだ半ばとあってか、さほどでもありませんでした。


更新前のマルーンが美しかったころからくらべると、だいぶ地味になってしまいましたが、扉体は無塗装になって整備性はぐっと向上したのでしょう。まだ残工事があるのか、第2径間の両端から黒い電纜が伸びているのが見えますね。
【撮影地点のMapion地図】
(令和4年5月4日撮影)
(『5月4日の水門たち…2』につづく)

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5月4日の辰巳埠頭

●黄金週間も半ばを過ぎた5月4日、一月ぶりの出港となりました。日中潮位が低いこともあり、横浜の帷子川でも再訪しようかと思っていたのですが、昼近くから南の強風が予報されたため、用心して都内の川へ引きこもることに。今回は思いついたものから、順不同で紹介することにします。

そのまま辰巳埠頭に出向いてみると、あっ、浮きドック「すみだ100」が帰ってきている! 「ドックのドック入り」を言葉にすると、何とも不思議な気がしますが、水に浮いているものですから、喫水線下の定期的な清掃や再塗装は、もちろん必要なのでしょう。

●近づいてみると、なるほど、床面や水線付近がきれいに塗りなおされて、サッパリした感じに。
こちらも本社前同様、入渠・艤装中の船艇が見られなかったのは寂しくありましたが、墨田川造船辰巳の主役が戻ってきたことで、やはり引き締まった雰囲気になったのは何よりでした。

●よく見ると、浮きドックの内側側面には錆が垂れた痕も見受けられたので、床と水線下のみの補修だったのでしょう。上架された姿、一度見てみたいものですね。
月刊「世界の艦船」で、墨田川造船建造の海保船艇の引き渡し時の写真を見ていると、こちらの桟橋で就役式典を行っているようですね。一度出くわしてみたいものであります。

この角度からかだと、すき間なくみっちり並んでいるように見えて、なおさら圧倒される光景ですよね。数千、数万tの巨船でなく、こいった近海サイズの本船により親しみを覚えるたちなので、なおさら魅力的に見えるのでしょう。
【撮影地点のMapion地図】
(令和4年5月4日撮影)
(『5月4日の水門たち…1』につづく)

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