五輪警備下の東京水路!…6
(『五輪警備下の東京水路!…5』のつづき)
●隅田川河口を出て南下しながら、晴海埠頭南西辺にもやう巡視船群を眺めようと頑張ってみました。こうして見ると、巡視船がいるのはH1、H2バースで、H3には繋留船がいないのですね。
少しでも近づけば、水面中央に遊弋する船艇にいらぬ迷惑をかけそうでもあり、引き波と南風で波立つ中、走りながらのスナップであります。

●左が見切れてしまってごめんなさい。奥は、熊野灘に面した尾鷲からのPL68「すずか」‥‥先ほど見た「しれとこ」と同型の船ですね。手前は金沢からの来航、PL43「はくさん」(770総t)。それぞれ舷側に装載複合艇、監視取締艇を繋留しています。
船尾排気とて、黒くすすけてしまった「はくさん」のトランサム、仕方がないとはいえやはり痛々しいものが‥‥。加えて「すずか」も舷側排気、舷を接しての繋留は、お互いツラいものがありそうですね。背後の選手村マンションには、イギリス選手団の素敵な飾りつけが見えますが、南風で排気が流れてこないのかしら?

●こちらも「しれとこ」「すずか」と同型、下田から来たPL66「しきね」。手前の小型巡視船は、高松からのPM97「いぶき」(249総t)です。繰り返しになり恐縮ですが、皆さん遠方から本当にお疲れさまです。
「いぶき」舷側に監視取締艇が2隻いますが、この手の装載艇でない小船艇、乗り組みさんの食事や宿泊はどうされているのでしょう。大型巡視船で給食や居室を提供しているのでしょうか?

●波立つ第一航路を南下してゆく「ことびき」。緊張感あふれる中、クレーン群をバックに白い航跡を伸ばしつつ、ゆっくりと離れてゆく後ろ姿は、どこかのどかさを覚える光景で、波にゆすられながらしばし見入ったものでした。
●先ほどは警備船艇の見られなかった、曙運河の航行自粛エリアですが、曙北運河経由で十字流に出たら、地元籍の監視取締艇・SS26「れぷす」が漂泊、警戒に当たっていました。
7月22日に見た警備陣は以上ですが、翌23日も続けて出かけたので、次回からはその様子をご覧に入れたいと思います。
(令和3年7月22日撮影)
(『五輪警備下の東京水路!…7』につづく)

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少しでも近づけば、水面中央に遊弋する船艇にいらぬ迷惑をかけそうでもあり、引き波と南風で波立つ中、走りながらのスナップであります。

●左が見切れてしまってごめんなさい。奥は、熊野灘に面した尾鷲からのPL68「すずか」‥‥先ほど見た「しれとこ」と同型の船ですね。手前は金沢からの来航、PL43「はくさん」(770総t)。それぞれ舷側に装載複合艇、監視取締艇を繋留しています。
船尾排気とて、黒くすすけてしまった「はくさん」のトランサム、仕方がないとはいえやはり痛々しいものが‥‥。加えて「すずか」も舷側排気、舷を接しての繋留は、お互いツラいものがありそうですね。背後の選手村マンションには、イギリス選手団の素敵な飾りつけが見えますが、南風で排気が流れてこないのかしら?

●こちらも「しれとこ」「すずか」と同型、下田から来たPL66「しきね」。手前の小型巡視船は、高松からのPM97「いぶき」(249総t)です。繰り返しになり恐縮ですが、皆さん遠方から本当にお疲れさまです。
「いぶき」舷側に監視取締艇が2隻いますが、この手の装載艇でない小船艇、乗り組みさんの食事や宿泊はどうされているのでしょう。大型巡視船で給食や居室を提供しているのでしょうか?

●波立つ第一航路を南下してゆく「ことびき」。緊張感あふれる中、クレーン群をバックに白い航跡を伸ばしつつ、ゆっくりと離れてゆく後ろ姿は、どこかのどかさを覚える光景で、波にゆすられながらしばし見入ったものでした。

7月22日に見た警備陣は以上ですが、翌23日も続けて出かけたので、次回からはその様子をご覧に入れたいと思います。
(令和3年7月22日撮影)
(『五輪警備下の東京水路!…7』につづく)

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五輪警備下の東京水路!…5
(『五輪警備下の東京水路!…4』のつづき)

●複合艇に心の中でお礼を言上しながら、そのまま春海運河を直進、晴海大橋をくぐり選手村から遠ざかると、だいぶ緊張感が和らいできました。
もっともこれで終わりではなく、ららぽーと豊洲近くには、館山からの監視取締艇・SS28「かすとる」が頑張っていて、南下艇に目を光らせていました。小さな艇で館山分室からの来航、南風が卓越するこの時期は大変だったでしょう。

●春海橋をくぐってから左へ折れ、朝潮運河に入りました。朝潮運河南西端部は、選手村外周ということで航行自粛、すなわち通ってはいけないエリア。ゆっくり進んでゆくと、朝潮水門の前に複合艇が頑張っているのが見えてきました。
こちらを確認するとすぐ、ゆるく行き足をつけて接近してくる挙動を示したので、大きな身振りで右を差し「新月島川に入るよ!」と示したところ、了解したゼスチャーを示してくれました。お疲れさまです。ハルナンバーは確認できませんでしたが、PL✕✕~とあったので、近くに停泊している大型巡視船の装載艇でしょう。
●新月島川~隅田川経由でふたたび港内に出て、晴海埠頭南西辺にもやう船艇群を何とかものしたいと、食い下がることに(すみません)。
晴海沖で漂泊していたのは、今や数少なくなったグレーの船体の巡視艇、CL49「あわかぜ」(23総t)。千葉海上保安部から来たベテラン艇です。

●港内を見渡してみても、出船入船ほとんどすべてが海保船艇! 不謹慎ながら、ゴージャスな夢の競演に、酷暑ならずとも眩暈のする思い。
右は先ほども見た「はまなみ」、左はええと、PC52「ことびき」(125総t)かな? 岩国から来た、墨田川造船生まれの江戸っ子巡視船です。逆光の中、南風で波立つ港内を警備に走り回る船艇群! 大げさかもしれませんが、正直、一期の思いがしたものでした‥‥。
(令和3年7月22日撮影)
(『五輪警備下の東京水路!…6』につづく)

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もっともこれで終わりではなく、ららぽーと豊洲近くには、館山からの監視取締艇・SS28「かすとる」が頑張っていて、南下艇に目を光らせていました。小さな艇で館山分室からの来航、南風が卓越するこの時期は大変だったでしょう。

●春海橋をくぐってから左へ折れ、朝潮運河に入りました。朝潮運河南西端部は、選手村外周ということで航行自粛、すなわち通ってはいけないエリア。ゆっくり進んでゆくと、朝潮水門の前に複合艇が頑張っているのが見えてきました。
こちらを確認するとすぐ、ゆるく行き足をつけて接近してくる挙動を示したので、大きな身振りで右を差し「新月島川に入るよ!」と示したところ、了解したゼスチャーを示してくれました。お疲れさまです。ハルナンバーは確認できませんでしたが、PL✕✕~とあったので、近くに停泊している大型巡視船の装載艇でしょう。

晴海沖で漂泊していたのは、今や数少なくなったグレーの船体の巡視艇、CL49「あわかぜ」(23総t)。千葉海上保安部から来たベテラン艇です。

●港内を見渡してみても、出船入船ほとんどすべてが海保船艇! 不謹慎ながら、ゴージャスな夢の競演に、酷暑ならずとも眩暈のする思い。
右は先ほども見た「はまなみ」、左はええと、PC52「ことびき」(125総t)かな? 岩国から来た、墨田川造船生まれの江戸っ子巡視船です。逆光の中、南風で波立つ港内を警備に走り回る船艇群! 大げさかもしれませんが、正直、一期の思いがしたものでした‥‥。
(令和3年7月22日撮影)
(『五輪警備下の東京水路!…6』につづく)

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五輪警備下の東京水路!…4
(『五輪警備下の東京水路!…3』のつづき)

●左舷後方より複合艇の監視を受けながら、晴海埠頭南東辺‥‥HL、HK、HJ、H I の4バースを固める警備陣を見てゆきましょう。
客船ターミナル前にいたのは、PM38「おおみ」(335総t)。山口県の日本海側、青海島に守られた仙崎海上保安部からの来航。舷側に監視取締艇をもやっています。横抱きにもやうもう一隻も同型船のようですが、何分近寄って確かめるわけにもいかず、船名はわかりませんでした。

●海路の要衝、関門海峡をにらむ門司から来たPL09「くにさき」(1,500総t)。装載艇2隻を降ろして繋留しているあたり、不測の事態に備えた緊張感がうかがえます。各船の装載複合艇は、おそらく交代で周辺水域の警備に就いているのでしょう。
後半をヘリ甲板とし、上部構造物と煙突を中央から前半にまとめたこのタイプ、船型にメリハリがあり、かつスマートな感じがしていいものですね。

●PL65「しれとこ」(1,300総t)。小樽海上保安部所属の韋駄天で、速力だけでなく船橋のスタイル、武装と見るからに戦闘的な船ですよね。
こちらも後半はヘリ甲板ですが、滑走艇タイプをそのまま大きくしたような感じの船体で、「くにさき」とはだいぶ雰囲気が異なります。舷側排気、私はちょっと苦手(笑)なんですが‥‥もやっている装載艇もツラそうではあります。

●「くにさき」の同型船、ハルナンバーも続き番のPL10「ぶこう」、ご近所横浜の所属です。背後の選手村マンション群に、各国選手団が思い思いに掲げた横断幕がきれいですね。
しかし、こうして並みいるフネブネを見るにつけ、船体の塗装が美しく保たれていることがわかります。警備とはいえ、海外からの目が注がれるいわば晴れの舞台。お化粧にも熱が入るのは、威容保持の上からもうなずけることではあります。
●左舷後方を一定の距離をおいて、ピッタリと追尾してきた複合艇も、豊洲大橋をくぐったあたりで行き足を止め、離れるまでしばらくこちらを見守っていました。お世話をかけて恐縮です‥‥。
シルエットを見てようやく気づいたのですが、日除けとしてオーニングを張っていたのですね。この酷暑下、長時間漂泊する警備に欠かせないのはもちろんですが、オーニングを展張しているところは初めて見ました。
(令和3年7月22日撮影)
(『五輪警備下の東京水路!…5』につづく)

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●左舷後方より複合艇の監視を受けながら、晴海埠頭南東辺‥‥HL、HK、HJ、H I の4バースを固める警備陣を見てゆきましょう。
客船ターミナル前にいたのは、PM38「おおみ」(335総t)。山口県の日本海側、青海島に守られた仙崎海上保安部からの来航。舷側に監視取締艇をもやっています。横抱きにもやうもう一隻も同型船のようですが、何分近寄って確かめるわけにもいかず、船名はわかりませんでした。

●海路の要衝、関門海峡をにらむ門司から来たPL09「くにさき」(1,500総t)。装載艇2隻を降ろして繋留しているあたり、不測の事態に備えた緊張感がうかがえます。各船の装載複合艇は、おそらく交代で周辺水域の警備に就いているのでしょう。
後半をヘリ甲板とし、上部構造物と煙突を中央から前半にまとめたこのタイプ、船型にメリハリがあり、かつスマートな感じがしていいものですね。

●PL65「しれとこ」(1,300総t)。小樽海上保安部所属の韋駄天で、速力だけでなく船橋のスタイル、武装と見るからに戦闘的な船ですよね。
こちらも後半はヘリ甲板ですが、滑走艇タイプをそのまま大きくしたような感じの船体で、「くにさき」とはだいぶ雰囲気が異なります。舷側排気、私はちょっと苦手(笑)なんですが‥‥もやっている装載艇もツラそうではあります。

●「くにさき」の同型船、ハルナンバーも続き番のPL10「ぶこう」、ご近所横浜の所属です。背後の選手村マンション群に、各国選手団が思い思いに掲げた横断幕がきれいですね。
しかし、こうして並みいるフネブネを見るにつけ、船体の塗装が美しく保たれていることがわかります。警備とはいえ、海外からの目が注がれるいわば晴れの舞台。お化粧にも熱が入るのは、威容保持の上からもうなずけることではあります。

シルエットを見てようやく気づいたのですが、日除けとしてオーニングを張っていたのですね。この酷暑下、長時間漂泊する警備に欠かせないのはもちろんですが、オーニングを展張しているところは初めて見ました。
(令和3年7月22日撮影)
(『五輪警備下の東京水路!…5』につづく)

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五輪警備下の東京水路!…3
(『五輪警備下の東京水路!…2』のつづき)

●少し戻ります。東雲運河を出て、晴海埠頭が視界に入った瞬間、本当に
うひゃひゃ~!
と声が出ましたよ! まあ、誰にも聞こえないのをいいことに、気持ちを思い切り口にしてみました。
選手村マンション群のある晴海の二辺を囲むように巡視船が並んでもやい、水も漏らさぬ警備ぶり、といって全く大げさに思えないほど。生まれて初めて目にする、巡視船によってつくられた堅陣! 圧倒されるとともに、警備陣の真摯さ、本気度が伝わってくるような気がしたものです。

●一枚目にも左端に写っていますが、春海運河を離れて南下する一隻、PM52「いしかり」をズームでたぐって。遠路、釧路からの来航船で、先ほど出会った「きたかみ」「いよ」と同型です。
遠く北方鎮護の役にある船が、こうしてビル街をバックに出港してゆく姿を眺められるというだけで、何かこみ上げてくるものが‥‥。お疲れさまです。

●芝浦埠頭を背にして、港内水面の中央あたりで漂泊しつつ警戒に当たるのは、横浜から来た巡視艇、PC16「はまなみ」(110総t)。
晴海の南西辺、H1~H3バースにもやう船艇群を先に見てみたかったのですが、「はまなみ」が腰をすえていることもあり、こちらの方がどうも警戒レベルが高そうなので、春海運河の豊洲寄り「停留自粛海域」に舵を切りました。
●通航できるエリアは、運河全幅のうち、豊洲寄りのおよそ3分の1。巡視船群と距離はありますが、眺められるだけでも、ありがたいと思わなければなりますまい。
さすがに警備の最重点水域とあって、春海運河に進入した直後から、左舷斜め後方100mほどに、ピタリと複合艇が追尾してきました。迷惑をかけるのは本意ではないので、針路がブレないよう、また速力も抑えめの原速に固定して、遠巻きに鑑賞させていただくことに。
(令和3年7月22日撮影)
(『五輪警備下の東京水路!…4』につづく)

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●少し戻ります。東雲運河を出て、晴海埠頭が視界に入った瞬間、本当に
うひゃひゃ~!
と声が出ましたよ! まあ、誰にも聞こえないのをいいことに、気持ちを思い切り口にしてみました。
選手村マンション群のある晴海の二辺を囲むように巡視船が並んでもやい、水も漏らさぬ警備ぶり、といって全く大げさに思えないほど。生まれて初めて目にする、巡視船によってつくられた堅陣! 圧倒されるとともに、警備陣の真摯さ、本気度が伝わってくるような気がしたものです。

●一枚目にも左端に写っていますが、春海運河を離れて南下する一隻、PM52「いしかり」をズームでたぐって。遠路、釧路からの来航船で、先ほど出会った「きたかみ」「いよ」と同型です。
遠く北方鎮護の役にある船が、こうしてビル街をバックに出港してゆく姿を眺められるというだけで、何かこみ上げてくるものが‥‥。お疲れさまです。


晴海の南西辺、H1~H3バースにもやう船艇群を先に見てみたかったのですが、「はまなみ」が腰をすえていることもあり、こちらの方がどうも警戒レベルが高そうなので、春海運河の豊洲寄り「停留自粛海域」に舵を切りました。

さすがに警備の最重点水域とあって、春海運河に進入した直後から、左舷斜め後方100mほどに、ピタリと複合艇が追尾してきました。迷惑をかけるのは本意ではないので、針路がブレないよう、また速力も抑えめの原速に固定して、遠巻きに鑑賞させていただくことに。
(令和3年7月22日撮影)
(『五輪警備下の東京水路!…4』につづく)

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五輪警備下の東京水路!…2
(『五輪警備下の東京水路!…1』のつづき)

●北上し別の水域へ向かおうとしていたら、一隻の巡視船が南下してくるのを発見。針路を東へふくらませ、距離を取りながら眺めていたら‥‥PM56「きたかみ」(650総t)! 釜石海上保安部からの船ですね。
正横に来たところでもう1枚。おや、舷側がすすけたように黒くなっていますね。確か排気は船尾のはず‥‥。もしかして、装載艇である複合艇を、警備のため頻繁に降ろしているせいでしょうか。

●船首に多銃身機銃を構えた、精悍そのものの姿! しばらく留まって、ゲートブリッジをくぐる後姿を見送りつつ一枚ものすると、右に転舵した航跡が白く伸びて、印象的な一枚に。
う~ん、この角度から見ると、船尾排気とあって、トランサムが薄黒くすすけているのに目が行ってしまう‥‥。乗り組みさんのご苦労がしのばれますね。

●「きたかみ」と別れ、10号地の東を目指して北上。フェリー埠頭とビッグサイトの間は停留自粛海域、すなわち速やかに通航しなければならないエリア。ビッグサイトの東は、広い範囲で航行自粛海域です。
フェリー埠頭に沿って入港しつつあるのは、松山から来たPM54「いよ」。奇しくも先ほどの「きたかみ」と同型船です。東北や四国という遠方から、本当にご苦労さまです‥‥。
この後、ビックサイトの東、曙運河、東雲運河と、航行自粛・停留自粛のエリアを見て回ったものの、この時点では警備船艇が見られなかったので、東雲運河から港内へ出ることにしました。

●港内へ出た瞬間の衝撃は次回にゆずるとして、先に有明西運河の様子を。いつもなら3隻並んでいる、測量船たちは警備の都合かすべて引き払っており、巡視船が一隻もやっていました。徳島所属のPM27、「よしの」(335総t)です。
小柄ながら35ktオーバーの俊足を誇る韋駄天の、実にシャープなサイドビュー! いや、こうも次々と、普段目にできない船艇が拝見できる幸せ、一生に一度の目の正月というか、一生分の運を浪費しているような、妙な気分にさせられます‥‥。
(令和3年7月22日撮影)
(『五輪警備下の東京水路!…3』につづく)

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正横に来たところでもう1枚。おや、舷側がすすけたように黒くなっていますね。確か排気は船尾のはず‥‥。もしかして、装載艇である複合艇を、警備のため頻繁に降ろしているせいでしょうか。

●船首に多銃身機銃を構えた、精悍そのものの姿! しばらく留まって、ゲートブリッジをくぐる後姿を見送りつつ一枚ものすると、右に転舵した航跡が白く伸びて、印象的な一枚に。
う~ん、この角度から見ると、船尾排気とあって、トランサムが薄黒くすすけているのに目が行ってしまう‥‥。乗り組みさんのご苦労がしのばれますね。

●「きたかみ」と別れ、10号地の東を目指して北上。フェリー埠頭とビッグサイトの間は停留自粛海域、すなわち速やかに通航しなければならないエリア。ビッグサイトの東は、広い範囲で航行自粛海域です。
フェリー埠頭に沿って入港しつつあるのは、松山から来たPM54「いよ」。奇しくも先ほどの「きたかみ」と同型船です。東北や四国という遠方から、本当にご苦労さまです‥‥。
この後、ビックサイトの東、曙運河、東雲運河と、航行自粛・停留自粛のエリアを見て回ったものの、この時点では警備船艇が見られなかったので、東雲運河から港内へ出ることにしました。

●港内へ出た瞬間の衝撃は次回にゆずるとして、先に有明西運河の様子を。いつもなら3隻並んでいる、測量船たちは警備の都合かすべて引き払っており、巡視船が一隻もやっていました。徳島所属のPM27、「よしの」(335総t)です。
小柄ながら35ktオーバーの俊足を誇る韋駄天の、実にシャープなサイドビュー! いや、こうも次々と、普段目にできない船艇が拝見できる幸せ、一生に一度の目の正月というか、一生分の運を浪費しているような、妙な気分にさせられます‥‥。
(令和3年7月22日撮影)
(『五輪警備下の東京水路!…3』につづく)

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