fc2ブログ

水路をゆく・第二運河 令和3年1~3月のご案内

33_0002.jpg

【ご案内】
水路をゆく・第二運河にようこそ!
モーターボートなのになぜか艪(ろ)がついている、全長わずか21ft(約6m)の木っ端ブネに乗る道楽船頭は、川や運河をうろつくのが大好き。いにしえの水運全盛期に思いを馳せつつ、閘門・水門や橋、フネブネの姿を楽しみながら、各地の水辺や博物館、遊覧船を訪ね歩くブログです。東京とその近郊にある可航水路の、自艇航行による全線ご紹介を目指しています。

当ブログ掲載の本文、画像の無断使用はお断りいたします。
コメントが減少したため、コメント欄は三年前より閉じさせていただきました。悪しからずご了承ください。
なお、過去の記事にいただいたコメントは、管理人承認後の表示となります。また、誹謗中傷が含まれるもの、公序良俗に反するもの、当ブログの趣旨にそぐわないものなど、コメントの内容によっては、管理人の判断で予告なく削除させていただく場合があります。悪しからずご了承ください。
ボートオーナーの方へ…当ブログに掲載された水路を航行され、事故を起こされても、管理人は責任を負いかねますので、航行にあたっては、各艇長の責任で安全航行をお願いいたします。
画像は、クリックすると別窓・別タブで拡大表示できます(初期のものの中には、原寸掲載で拡大しないものもあります)。
本文中のリンクは、ここ最近のものは原則、ブログ内記事が現窓表示、外部サイト(『水路をゆく 過去ログ』を含む)が別窓・別タブ表示です。初期の記事には、すべて別窓表示のリンクが残っています。
記事検索の仕方‥‥【1】右欄「ブログ内検索」に好みの文言を入力して検索ボタンを押すと、左側に当該文言を本文に含んだ記事のリンク集が表示されます。【2】右欄「水運趣味タグ」の「全表示」をクリックした後、Ctrl+Fで河川名・水門名などを入力し、反転したタグをクリックすると、左欄にタグのついた記事が表示されます。
お問い合わせなどありましたら、右欄最下段のメールフォーム「船頭に電信を打電」よりお願いいたします。
【メールフォームよりメールをくださった皆様へ】頂戴したメールはすべて目を通しておりますが、都合により、お急ぎのご用がある方以外、原則返信はしておりません。またそのほかの理由でも、返信の可否は管理人にお任せください。大変恐縮ですが、悪しからずご了承いただければ幸いです。

当ブログは、ブログサービス「Doblog」にて作成していた、「水路をゆく」の姉妹ブログとして、平成20年4月6日に開設、「航行水路メモ」を主な記事にしてまいりましたが、平成21年2月8日以降、Doblogに障害が発生、更新が不可能になったため、本文記事をこちらで継続することとなりました。
なお、サービス終了に伴い、閉鎖されたDoblog「水路をゆく」に掲載していた記事は、FC2ブログ「水路をゆく 過去ログ」に移設しました。

【タイトル画像ほかの更新履歴】
【3月2日更新】タイトルバック画像を更新しました。墨田川造船辰巳、艤装も終わり就役迫った巡視船「みかづき」です。令和3年2月7日撮影。
【2月2日更新】タイトルバック画像を更新しました。中川、更新工事中の上平井水門です。令和2年12月29日撮影。
【1月1日更新】タイトルバック画像を更新しました。荒川、平井大橋上流から朝日を振り返って。令和2年12月29日撮影。
【1月1日】あけましておめでとうございます。本年もどうかよろしくお願い申し上げます。

新塗装の茂森橋をくぐって

(『3月14日の大横川…3』のつづき)

262026.jpg
さらに接近。先ほどすり抜け可を確認したとはいえ、少し高い目線で見るとご覧のとおり、いつもながらゾクゾクする低さ。しかし、桁がきれいになっただけに、周りが傷んだままというのがなおさら惜しく思えますね。特に正面から見ると高欄、左端2本の錆べったりが目につきます。

ものいいはさておき、茂森橋をくぐるのは、昨年6月7日以来。もっとご無沙汰しているような感覚がありましたが、ほんの9か月余りだったのですね。

262027.jpg
眼前に迫ってくる桁側面を眺めながら、さあ突入です。遠くからでは、もっと濃い印象があった塗色のグレー、目の前にすると光の加減でしょうか、少し薄めに見えて軍艦色レベルに。照りのある表面、改めてしみじみとさせられます。

桁下とフロント上端の間隔は、10㎝あるかなきかくらい。本当はいったん停止して、桁をナデナデしたかったのですが、抜ける風と流速が予想以上に厳しく、行き足を緩めるのははばかられました。

262028.jpg
体をぐっと後ろにそらし、リベットの列が額をかすめるのを感じながら進入。

いや~、でサビサビのガサガサだった桁下端が、こんなにツヤツヤピカピカに! もう何度か水に浸かったのでしょうが、水垢の痕もなく本当にきれい。よかったねえ茂森橋‥‥。

262029.jpg
当たり前ではありますが、腐食でヒケた部分はそのまま下地処理して塗り重ねてあるため、ピカピカではあるものの、重ねてきた星霜は隠せないのがまた佳し。

何しろ照りがあるので、自艇の甲板に反射した陽光を映しキラキラしていて、この低さにもかかわらず、以前よりも明るくなりましたよね。

262030.jpg
風に煽られてふらつきながら、塗装後初すり抜けをつつがなく終え振り返って。橋上右手、自転車に乗ったお兄さんが、びっくりしたようにこちらを見つめていますね。

暗い色は、陰になったとき沈みがちになってしまうかしら、と思っていたら、こうしてみると白抜きになった橋名がくっきりと浮かび上がって、また別の効果を発見した気分に。改めて、茂森橋をことほぐ気持ちがわき上がってきました。おめでとう、茂森橋! その抜きん出た低さと風格のある姿が、永く永く、この水路に在りますように。
撮影地点のMapion地図

(令和3年3月14日撮影)

(『3月14日の水路風景』につづく)

にほんブログ村 マリンスポーツブログ ボートへ
にほんブログ村

タグ : 茂森橋大横川江東内部河川橋の裏側

3月14日の大横川…3

(『3月14日の弁天橋』のつづき)

262021.jpg大横川に戻り、例のイイ感じの屈曲区間へ。流速でかすかにさざ波立つ水面には、点々とピンクの花びらが浮かび、舷側をかすめてついついと流れ去ります。

屈曲を曲がり切ったところにある沢海橋からして、すでにえらい低さ。幾度となく通り、この前後での低い橋たちに鍛えられたはずでも、「茂森橋、くぐれるのかな?」と不安がきざすのは、すり抜けの本場江東ならではの迫力といったところでしょうか。

262022.jpg
爆音と水音の反響を桁裏から耳にしつつ、お次の大横橋も無事通過。こちらはまだ、フロント上端から前方がのぞける程度ですから、余裕があるといえばそうですが、ここで別の難しさも出てきたのでした。

262023.jpg

262024.jpgそれは大横橋の手前、木場公園を西側正横に見るエリアに入ってからのこと。突風が断続的に吹き付けるようになり、保針が難しくなってきたのです。

大横橋を振り返った上の写真、右(西側)へ航跡がふらついていますが、北西の風が反射して渦巻いたのか、反対の東寄りから襲ってきて、ヒヤリとするほど護岸に吹き寄せられてしまいました。まさか、この狭水路でリーウェイもあるまいと高をくくっていたので、天罰てきめんといったところ。

木場公園は高い建物がない広大な平地のため、風が抜けやすかったのでしょうね。右は大横橋付近で見た魚探の感、およそ2mで、河底はほぼ平坦です。


262025.jpg
さあ、いよいよ新塗装の茂森橋が近づいてまいりました!

フロントグラス上端から、片目をつぶって桁下を照準するように透かし見て、「う~ん、何とかイケそう!」とこのまま前進することを決心。桁の上半分に水管橋の影がかかってしまいましたが、やはり新塗装、この視点から見ても雰囲気が違います。リニューアル成った姿、すり抜けながら堪能するとしましょう。
撮影地点のMapion地図

(令和3年3月14日撮影)

(『新塗装の茂森橋をくぐって』につづく)

にほんブログ村 マリンスポーツブログ ボートへ
にほんブログ村

タグ : 大横川江東内部河川茂森橋

3月14日の弁天橋

(『3月14日の大横川…2』のつづき)

262016.jpg
弁天橋北側面に正対。おなじみの姿ながら、閑静な街場の水路にたたずむこの質実剛健なスタイル、よいものです。干潮のピークを控えている時間帯とて、南下する流速がそこそこあり、舵を当てながら慎重に進入。

「東京の橋」(石川悌二著)によると、創架年には言及されていなかったものの、当初は深川冬木町入堀橋と呼ばれていたとありました。現在の橋は昭和7年竣工、全長23.2m。

262017.jpgくぐる直前に桁側面のアップを一枚。褪色のみならず、塗面の剥落が始まっていますね。ちなみにGoogleストリートビューで道路側の桁側面を見たら、錆色の下地が露出し、悲壮感漂う状態でした。

塗装の記録表記を取り忘れたのですが、塗色や橋名の書体から、以前の茂森橋同様、最後の塗装は平成7年前後なのではないでしょうか。26年ともなれば、傷みも進んでこようというものです。

262018.jpg
くぐりざま桁裏を何枚か撮ったうちの一枚。梁に開けられた管路用の開口まで、リベットで補強の枠が取り付けられた、この時代の橋ならではの造作をかいま見るのは楽しいもの。

梁下端面に泥の付着が見られますね。路盤のスラブから剥落した粉塵や、砂塵が雨滴の流れとともに溜まったのかしら。もしくは茂森橋同様、高潮位時には冠水しているのでしょうか。桁下高はA.P.+2.8mなので、増水や吹き寄せのない通常の大潮であれば、水に浸ることはないとは思うのですが。

262019.jpg南側に出て、陽光を浴びる桁を眺めて。こちらはテラスの張り出しがないので、プレートガーダーの全容を見ることができます。

隣接して水管橋が複数本架かっているのは、江東の橋のお約束ではありますが、手前の桁を覆っている蔦が、弁天橋をも浸食(?)しつつあるのが気になりますね。鋼橋の保全上、決してよいことではありませんから‥‥。

262020.jpg
流速に抗しつつ、後進のままふたたび接近して、橋名部分をアップで。ああ、いいなあ、接手部分のリベットみっちりぶり。
中路式といってよいのでしょうか、路面が構造の中ほどより下にあり、両側面の鈑桁がそのまま高欄を兼用。一切の装飾を排し、親柱も略されているという、鋼橋の中で最も簡素な型式‥‥。

震災復興世代の橋もだいぶ架け替えが進み、可航河川に架かるこのタイプの鈑桁橋では、希少な生き残りとなった弁天橋。永くここに在ることを、祈らずにはおられません。
撮影地点のMapion地図

(令和3年3月14日撮影)

(『3月14日の大横川…3』につづく)

にほんブログ村 マリンスポーツブログ ボートへ
にほんブログ村

タグ : 大横川南支川橋の裏側

3月14日の大横川…2

(『3月14日の大横川…1』のつづき)

262011.jpg

262012.jpg変則十字流を過ぎてさらに東進、大横川の真髄といってもいい過ぎでない、木場1~2丁目に挟まれた狭窄区間へ進入。茂森橋を余裕をもってくぐるには、ちょっと早めかしらとも思いましたが、なに、くぐれなければ、水位が下がるまで待てばよいのです。

一つ気になったのが、平野橋西側の水深でした。いつもチェックしていたわけでないので、以前のことはわかりませんが、魚探の感をふと見ると、何と5.8m!

この潮時だと、2m前後のはず。工事のときに浚渫でもしたのかしら、いや、掘り下げすぎると護岸が危険な状態になるし‥‥。おそらく気泡か何かの影響で、誤表示されたのだと思いますが、本当だとしたらずいぶん深いのですね。

262013.jpg
ええ、ほぼルーチン(?)といってよい、平木橋側面に掲げられた珍物、河道断面図を記録。前回は昨年6月7日でしたので、ほとんど変化は見られませんね。

大横川狭窄区間の中でも、最も幅の広い橋とあって、向こうの景色が小さく見えるほど。以前、橋の下に沈船や木の杭が放置されていたときは、昼なお暗いこともあって、実に恐ろしげな光景に見えたものです。

262014.jpg
新田橋の手前まで来たら、護岸に沿ってところどころ、水面がピンク色に染まっているのが見えました。河津桜の花筏ですね! このすぐ上流の木場公園付近では、両岸に河津桜の並木がありますから。ささやかながら、一足早い花筏を目にできたというわけです。

262015.jpg大横川南支川との丁字流に近づくと、右手角地、橋詰に工事用の資材が置かれていたのに気づきました。

まさかとは思いますが、弁天橋の改架工事の準備かも? 以前からたびたび触れているように、震災復興橋世代の橋で次に架け替えられるとしたら、弁天橋に違いないという思い込み(妄想)があったので‥‥。まあ、間違いならそれでよし、弁天橋をくぐって記録だけでもしておこうと、寄り道することにしました。
撮影地点のMapion地図

(令和3年3月14日撮影)

(『3月14日の弁天橋』につづく)

にほんブログ村 マリンスポーツブログ ボートへ
にほんブログ村

タグ : 大横川江東内部河川