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2月7日のフネブネ…2

(『2月7日のフネブネ…1』のつづき)

261006.jpg高輪消防署の桟橋からちょっと戻って。同じく京浜運河北口、湾岸警察署舟艇部隊の拠点、水上安全課の建物に口を開けている、上架施設をのぞき込んで。

スロープ上に敷かれたレールの奥に、船台らしきものが引き揚げられていますね。警備艇、船底塗装など大きな整備や修理は、民間の造船所に発注されているので、こちらで行うのはちょっとした点検レベルといったところでしょうか。

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そして上架施設の左、北側の桟橋にもやう「ゆりかもめ」ほか2隻の警備艇群をスナップ。

船体をグレーに塗り上げる従来塗装の艇が少なくなり、白一色への更新が進んだのに加え、船艇の世代交代も進んで、旧来の通船タイプが姿をj消したのも、時の流れを感じさせるものが‥‥。

261008.jpgレインボーブリッジ西詰ループ下、東海汽船の桟橋では、左から「セブンアイランド大漁」、同じく「愛」、その向こうに「結」と、ジェットフォイル三姉妹が仲良くもやっていました。

伊豆諸島航路の華、カラフル塗装の艇が3隻が揃ったとなれば、存在感はかなりのもの。近くを通るたびに目を引かれるものがあります。


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亀島川に入り、高橋の南にある繋留施設のポンツン桟橋をかすめてゆるゆる歩かせていたら、おや、と足を止めるような艇が。FRP和船にもかかわらず、木造船のように、舷側に古風な垣立を並べているのが珍しく思えたのです。

古様を残しているのに、コンソールはセンター、動力は船外機と、ミスマッチなところがあって妙に惹かれるものが。オーナーの趣味でしょうか、あるいは母港としている地域独特のタイプなのでしょうか(ナンバーや定繋港の表記は加工で消してあります)。

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今や数少なくなった、運河に突き出したクレーンを擁する工場、桑原内燃機さん。本日の繋留船は‥‥おお、昨年「6月7日の隅田川…6」で出会った、「たから丸」じゃないですか。

砕氷艦のようなオレンジの船体色に、PC出力のフォントそのままの船名が印象的でしたから、よく覚えています。昼下がりの陽光を浴びてのどかな表情の、クレーンと鋼製豆曳船。素敵な無骨者同士のツーショットを、微速で流しながら嬉しく眺めたものでした。
撮影地点のMapion地図

(令和3年2月7日撮影)

(『2月7日の水路風景…1』につづく)

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タグ : 京浜運河亀島川東雲北運河警備艇曳船

2月7日のフネブネ…1

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2月7日は、気持ちのよい快晴を得て近場を散策してきました。先にフネブネから紹介し、道々のお話は後ほどさせていただきましょう。

もはや墨田川造船辰巳の顔といってよいほど、おなじみとなった巡視船「みかづき」。後ろには「ぶんごうめ」、「くがかぜ」の巡視艇ももやわれ、3隻とも見たところ完成状態のようですね。もうトライアルに出かけているのでしょう、お別れも近いに違いありません。

261002.jpg東京港、第一航路を南下中、折から入ってきた南風で霞む東方はるか、中防沖に見えた大型クレーン船。

深田サルベージの「富士」でしょうか? 距離がありすぎてさすがに船名はわかりませんでしたが、ジブの看板から深田さんちの子であることは確か。何か大きな工事があったのかしら。


261003.jpg城南島、建材埠頭はサイズ感の快い中~小型の本船が眺められる楽しいところですが、この日目に留まったのは写真のプッシャーバージ「第一拓洋丸」。

クジラを思わせるずんぐりした船首周りの魅力もさることながら、大きなユンボをそのまま、荷役設備として搭載しているのも目を引かれました。


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海老取運河では、「8月15日のフネブネ…2」で触れた、廃清掃船の近況をスナップ。

コンベアを外した空所に板が張られ、船首に二つタイヤフェンダーが下げられているなど、変化が見られますね。喫水も少しですが深くなったようです。桟橋代わりとして使い勝手のよいように、手を加えているのでしょうかね。

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京浜運河北口で、こちらもおなじみ、高輪署の消防艇「ありあけ」を左舷後方から。前傾した操舵室妻板、放水銃を2門備えたマストと精悍な風貌ですが、トランサム上の張り出しは意外と薄くて華奢な感じなのですね。
撮影地点のMapion地図

(令和3年2月7日撮影)

(『2月7日のフネブネ…2』につづく)

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タグ : 海老取運河京浜運河東京港巡視船巡視艇墨田川造船クレーン船消防艇

12月29日の墨田川造船

(『消防艇隊出動!』のつづき)

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最後はおなじみ、墨田川造船の建造船艇の進捗を拝見して、シメることにしました。本社前の艤装桟橋には「くがかぜ」一隻。もうほとんど形になって、一部の装備や塗装を残すのみとなっていました。

260100.jpg船台の建屋がシャッターを開いていたので、中をのぞいてみると‥‥おお、一隻だけですが建造中の艇がいますね。

船体、上部構造物がおおむね組みあがった段階のようです。甲板室の形から、海保の船艇ではないと思われますが、どうでしょう。進水後が楽しみですね。


260101.jpgこの日は川走り納めということもあり、ちょっと欲張って、辰巳埠頭の浮きドックと桟橋も訪ねてみました。

「ぶんごうめ」と「みかづき」‥‥顔なじみを通り越して、ちゃんづけで気安く呼びかけたいくらい(笑)。特に「みかづき」は、3月15日に船台上で組立中に出会って以来のおつきあいですから、就役して姿が見られなくなったら、ペットロスならぬ「みかづきロス」になりそうです。

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「ぶんごうめ」は、甲板室側面の「海上保安庁」表記をレタリング中。その下には電光掲示板も取り付けられ、より精悍な感じになってきました。

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そしてラストはやはり、イグアナ先生へのご機嫌うかがいで締めくくりたいもの。年末としてはいま一つパッとしない空模様ではありましたが、変わらぬいいお顔を見せてくれました。今年も一年、お世話になりましたと挨拶して、帰路についたものでした。
撮影地点のMapion地図

(令和2年12月29日撮影)

(この項おわり)

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タグ : 東雲北運河汐見運河巡視船巡視艇イグアナクレーン墨田川造船

消防艇隊出動!

(『令和2年度川走り納め…11』のつづき)

260091.jpg雲はますます厚くなり、まるで夕方のような空模様になってきました。晴海埠頭沖まで来ると、朝潮運河から小型の消防艇が飛び出してきて、高速で南下してゆくのが目に入ったのです。

臨港署の「はるみ」でしょうか。赤色閃光灯を点けプレーニングで飛ばす、そのただならぬ雰囲気に、ブレるのも構わず一枚スナップ。何かあったのかもと、朝潮運河南口に急ぐことにしました。
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タグ : 消防艇東京港

令和2年度川走り納め…11

(『令和2年度川走り納め…10』のつづき)

260086.jpg行き足を落として、葛西臨海公園前の水路を流します。何分雲が濃くなってきたのでいま一つサエませんが、平らかな水面を味わいながら原速航行。

葛西なぎさ橋、桁の半ばまでパネルで養生されて、補修中のようですね。沿岸はぱらぱらとではありますが、散策を楽しむ人たちの姿が見られました。


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なぎさ橋の西側、もと海洋商船‥‥秋ヶ瀬行き水上バス航路の船着場跡。年々傷みが進むさまを通るたびに見てきましたが、ポンツン桟橋を留めている鋼管杭が朽ちてきたのか、鋼材を門形に組んだもの二組が設けられ、流出を防ぐ手立てがなされていました。どうやら撤去もままならないようです。

そうそう、海洋商船といえば、一つメモしておきたいことが。「荒川水上バス 海洋商船 船着場」で検索、偶然ヒットし今ごろ気づいたのですが、「なぎさコース」(葛西臨海公園~秋ヶ瀬)の時刻・料金表ページが、ウェブ廃墟として残っていたのです!

トップページが休航後も長らく残っていた(『水上バス「カワセミ」のこと』参照)ことは知っており、それすら消えて久しかったので、驚いたものでした。今や河川航路史の貴重な資料ですね。いつ消滅するか分からないので、保存しておいた方がいいかもしれません。

260088.jpg荒川河口を下流側へはすに横断し、砂町南運河へ。ディンギーの船影も見えないので、若洲橋をくぐったところでスロットルを一杯まで倒し、ほんの少しの間プレーニング。

51.1km/h‥‥27.59ktで気持ちよく滑走し、あっという間に運河西端へ到達。接岸している本船が見えたので、スナップしておこうと行き足を落とすことに。

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白とブルーのツートンに美しく塗り上げられた本船、曇り空の下でも鮮やかですね。マルエーフェリーの「琉球エキスプレス5」(10,034総t)。ご縁があまりないのか、ここで出会うのはまれです。

右舷にはランプウェイを収める凹みがありますが、この角度から眺めると船首楼タイプにも見え、船橋がその後ろに配されていることも手伝って、樅型や峯風型といった旧海軍のウェルデッキ型駆逐艦を思い起こさせるものがありました。

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空模様はいま一つながら、せっかくの出会いとあって真正面から一枚欲しくなり、いいお顔を。塗り替えてまだ間がないのか、船底色も含めてツヤがありきれいで、眺めていて気持ちのよいものがありました。
撮影地点のMapion地図

(令和2年12月29日撮影)

(『消防艇隊出動!』につづく)

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タグ : 砂町南運河