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令和2年度川走り納め…6

(『令和2年度川走り納め…5』のつづき)

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10年ぶりの新大場川水門。扉体は褪色が進みハケ目が目立ってきましたが、叢雲の流れる冬空をバックに、変わらぬ威容を見せてくれました。右径間の向こうに、点々と竿が立てられているのを見ると、南側は以前同様浅いみたいですね。

260027.jpg水門の対岸にある、垳川排水機場と樋門を一枚。「垳」の字にわざわざ「がけ」とルビを振ってあることでもわかるように、「垳」はご当地の地名にしか使われていない、珍しい字なんだそう。

東西とも水の行き来のみで、通航はできない閉塞河川ですが、河道の形は乱流していたいにしえの姿を思い起こさせ、個性的な名前とともに、訪ねるたび目を向けてしまうのです。

260028.jpgこちらもお久しぶり、三愛石油の東京オイルターミナル。独航艀たちの目的地で、石油製品の荷役をするための桟橋と油槽が設けられています。「第八富士宮丸」はすでに着桟し、もう一隻荷役中の船も見えます。

企業情報 沿革」(三愛石油)にありますが、この東京オイルターミナル、開設は平成10年11月と、川の荷役施設としては若い部類。この部分でも興味が注がれるわけです。

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いったん上流へ航過してから転回し、荷役中の2隻をスナップ。右手奥、堤防の向こうにロゴをあしらった油槽群が見えますね。

右、上流側にもやうのは「第十一福祐丸」。左の「第八富士宮丸」とくらべると、荷役も進んだのか、だいぶ乾舷が高くなっているのがわかります。

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「第十一福祐丸」をほぼ正横から。実にこの日、6隻目の独航艀。生きた河川舟運を目の当たりにできた嬉しさとともに、三愛石油の盛業ぶりを実感したものでした。
何しろ、舟運以外の代替手段がなく、結果的に細々と命永らえたような「生き残り」でない、平成に入って新設された、若い河川航路ですから、輻輳ぶりもうなずけようというものです。

繋留、蛇管の接続と安全確認が終われば、荷役はポンプアップですから乗り組みさんはしばし休憩できるのでしょう、船上はのんびりムードですね。
撮影地点のMapion地図

(令和2年12月29日撮影)

(『花畑運河再訪…1』につづく)

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タグ : 中川独航艀新大場川水門