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令和2年度川走り納め…3

(『令和2年度川走り納め…2』のつづき)

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少し増速して取舵を切り、高砂橋をくぐって上流へ向かいます。今まで走ってきた区間ももちろん本流には違いないのですが、高砂橋を過ぎると「中川本流に出た!」という気持ちがこみ上げてくるのですから、不思議なものです。

高砂橋、主塔という目立つ構造物を持った視認性のよさと、橋脚が1本で済む通航のしやすさが、分流点という地勢にぴったりですよね。斜張橋が選ばれたのは、分流点であることを意識してのことに違いない、と妄想して一人決め。

260012.jpg国道6号線中川大橋を前にして。前にも同じようなことを書いたような気がしますが、中川が他の河川と違う雰囲気を醸し出しているのは、何より堤防の低さ。

堤防が低いことで、両岸の家並が目に入り、川面からの視点としては広い視界が得られることから、どこか優しげな、のびのびとした感じを受けるのですね。久しぶりの中川を感じながら、気持ちよく遡上します。


260013.jpgその次の中川橋に近づいたところで、下航してくる独航艀を発見! しかも一隻じゃない、続航してくるもう一隻が常磐線鉄橋のあたりに見えるぞ!

嬉しさでハフハフしながらも、ここは冷静に下航船優先の原則を守り、中川橋手前で行き足を殺し待機、譲る姿勢を見せながら、カメラを構えることに。


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ドロドロドロ、と重量感のある爆音とともに、ザーザーと水切り音が近づいてきました。いや~、いいですねえ独航艀! 船名はたぶん、「第十富士宮丸」。

荷下ろしの後とあって船底色を見せ、足取りも軽いこの走りぶり。操舵室は折りたたんであるようですね。

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道を譲ったことにお礼をしてくれているのか、乗り組みさんが大きく手を振ってくれました。こちらもそれに応えながら、シャッターをもう夢中で切る、切る!

八潮通いの油槽船、中川下流や荒川河口でもよく出会いますが、このあたりで出会ったときの方が、より輝いて映るのはなぜでしょう? めったに来れないこともありましょうが、内陸であればあるほど、“河川航路”の香りが濃厚に感じられるような、そんな気がして魅力的に見えるのだと思います。
撮影地点のMapion地図

(令和2年12月29日撮影)

(『令和2年度川走り納め…4』につづく)

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タグ : 中川独航艀