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加賀須野橋…3

(『加賀須野橋…2』のつづき)

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239087.jpg橋上を行きつ戻りつしながら、各所のディテールを拾って楽しむとしましょう。一番の大物はこの操作室。新大扇橋(『川崎の枝運河めぐり…4』参照)とレイアウトは似ていますが、新大扇橋のそれが別途基礎を打っていたのにくらべ、これは橋脚から伸ばした梁の上に載った形です。簡素な造作ながら巻上機室と塗色や体裁を揃えて、悪くない雰囲気ですね。

右の写真はその横、桁を上下させるワイヤー周りのアップ。桁自体の重さが450t、一組110数tがここに担われていると思うと、嬉しさにゆるんだ顔も緊張感で改まるものが。ターンバックル(で、いいのかしら)でギリギリと締め上げられた感じが、近いだけにリアルに伝わってきます。

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239089.jpg操作室の中は電灯がついていたので、係の方が常駐しているようでした。これだけの頻度で運転し、通航するのが大型の本船となれば、万が一に備えて遠隔操作・カメラ監視というわけにはいかないのでしょうね。

上の写真は裏側、出入口の様子。桟道状に造った通路の下に、うまく電路の樋を配するなど、スペースが有効利用されていました。

右の写真は、高欄に取り付けられた航路標識です。ある種の道路標識と同じく、先端近くに小さな太陽光発電が備えられていて、夜間は標識板に仕込まれたLEDが点滅するのでしょう。


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橋詰近くながら高欄の途中にあったので、親柱というにはちょっと抵抗のあるこれ。御影石製で、竣工年月が記されていますね。そう、昇開橋径間が上がり、下を船が通っているさまをイメージしたものなんです! シンプルながら凄く素敵ですよね。

(元年9月14日撮影)

(『加賀須野橋…4』につづく)

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タグ : 今切川 加賀須野橋 徳島市

加賀須野橋…2

(『加賀須野橋…1』のつづき)

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239082.jpg上写真、北側の主塔(?)と巻上機室をアップで。機構が似たようなつくりなので当然ではありますが、単体で見ると、扉体のないローラーゲートほぼそのままで、水門めぐりの続きをしているよう。

塗色はご当地名産「阿波藍」をイメージしたそうです。渋くてよい色ですが、北側からだと逆光でディテールがつぶれてしまうので、橋を渡って、南から狙った方がよさそうですね。

橋詰から橋上へ上がってみました。最初に目についたのは、やはり高欄に掲げられていた開閉時刻表です。

朝晩の2回が船舶優先開閉、とありますが、この計4回が確実に開閉する時刻で、あとは便があり次第、ということなのでしょうか。いずれにせよ待っている時間の余裕はなかったので、通航シーンを見ることはかないませんでした。

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南側の主塔を仰いで。市境は河道の中央に走っていて、正確にはもう徳島市です。巻上機室の側壁はコルゲート鋼板でしょうか、陽光が反射して不敵な表情。昇開橋のストロークだけでも13mあるとあって、まことに堂々たるものです。

堰柱(?)の左右にある平たい箱状のものが、1個100tあるというカウンターウェイトですね。左右をトラス状の梁でつないであるのが見てとれます。

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せっかく橋上に立ったからには、ど真ん中からいいお顔を撮ってみたくなり、クルマが途切れるのを見計らって、車線中央に出てみました。ごめんなさい‥‥。10月1日からのタイトルは、この一瞬後の写真です。昇開橋径間手前に二灯式信号、停止線付近には遮断機があり、その横には小さな電光掲示板と、開閉時の保安設備が目につきます。

新しい橋でわずか往復一車線づつ、というなかれ。先代橋は交互通航で、橋詰の信号で待たなければならなかったのですから、交通量としては倍増かそれ以上になったわけです。加えて歩道も両側に広々と取られ、自転車を含む生活道路としての有用性は、大きく向上したことでしょう。

239085.jpg桁橋と昇開橋の継ぎ目はどんな風だろう? と路面に目を落とすと、フィンガージョイントと呼ばれる、鋼橋の伸縮継手やヒンジのある部分でよく見られるあれが。

もっとゴツイものを想像していたので、意外とありふれた部材が用いられていたことに驚きましたが、既製品を利用して十全に用いられることすなわち、優れた設計であるといえるのでしょう。
撮影地点のMapion地図

(元年9月14日撮影)

(『加賀須野橋…3』につづく)

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