FC2ブログ

新装扇橋閘門通り初め…3

(『新装扇橋閘門通り初め…2』のつづき)
水位低下化水域の停泊は、原則禁じられているはず。だとすると工事などの業務船かしら? 無代で利用させていただく身分とはいえ、楽しみに待っていたやつがれとしては、さすがに疑問を覚えたのであります。ちょうど護岸上に出てきていた職員さんに、艇を近づけこの件について質問してみました。

職員さんによると、砂町のカヤッククラブの皆さんが後扉室前で待っており、「そっちを先に通した方が早いので」上航を先にしたとのこと。‥‥う~ん、なるほど。カヤックなら水位低下化河川に複数の艇庫があり、「向こう側」からの一番乗りが可能ですものね。いや、盲点でしたわ‥‥。

237046.jpg注排水の操作を一回分無駄にしているのが「?」だったので、どうも納得がいきませんでしたが、何分こちらは遊びブネです。「お待たせして申しわけない」と職員さんもしきりに恐縮されており、致し方なしと思うほかありません。

というわけで、一番乗りの夢が潰え、ちょっと凹んだ状態で開扉を迎えることとなったのであります‥‥。


237047.jpg

237048.jpg扉体がしずくをしたたらせて上がった瞬間、閘室内にいたカヤックの皆さんから、歓声が上がりました。20隻はいたでしょうか。

こちら側のカヤックの方々と、親しげに言葉を交わしながら出閘してくる皆さん、感動のランデヴーといった風情です。とすると、こちら側のフリートも地元の方ということでしょうか。では閘門とはおなじみなのでしょうね、先ほど注水の際は偉そうなことをいって、大変失礼しました。

237049.jpg
では気をとりなおして、久しぶりの通閘を楽しむとしましょう。瀟洒なガラス張りの巻上機室を仰いで、工事竣工後初の入閘を果たすのは、やはり気分がよいもの。

気づいた点としては、以前とくらべて扉体からの水が切れるのが、少し早くなったように思えたこと。スキンプレートの形状や、洗浄水のノズルなどに、何か改良があったのでしょうか。

237050.jpg
閘室に入り接岸してから、前扉室を見て。ようやく順光で眺めたゲートは、巻上機室のガラスも、塗装された堰柱の真新しい肌も陽射しに輝いて、どこか誇らしげです。

閘室内は従来のまま変化がなかったので、カヤックの皆さんからは、「なあんだ、前のままだ」「変わってないね」などの声がありました。我が艇にとってはほどよいゴムフェンダーの間隔や、つかまりやすいハシゴが変わらずあるのは、かえってありがたいくらいでしたが。

(元年8月1日撮影)

(『新装扇橋閘門通り初め…4』につづく)

にほんブログ村 マリンスポーツブログ ボートへ
にほんブログ村

タグ : 小名木川 扇橋閘門 閘門 江東内部河川

新装扇橋閘門通り初め…2

(『新装扇橋閘門通り初め…1』のつづき)

237041.jpg新扇橋の下で陽射しを避けながらの待ち時間。長い間楽しみにしていた扇橋閘門の再開と、一番乗りを控えて気は張っていたものの、何分この暑熱で、留まっているだけでツライのが正直なところ。

帽子はすでに汗でぐっしょり濡れ、くじけそうになる気持ちを、「もうすぐ通れるんだ!」との一点で奮い立たせての漂泊であります。ここで橋詰近くに、耐震工事の説明板を見つけ、気を紛らわせようと読み下す船頭。あっ、下の擬人化した挿絵、他の水門でもありましたよね。

237042.jpg
30分ほど経ったとき、後ろから間近に人声がしたので、霞む頭をはげましつつ振り返ると、数隻の真っ赤なカヤックが近づいてくるところでした。突然現れた風だったので、小名木川を真っ直ぐ東上してきたのでなく、大横川を経由してきたのでしょう。

いつもなら、ここで挨拶をし言葉を交わすなどするところですが、「後進をかけるとき、巻き込まないように気をつけないと‥‥」と、一つ注意事項を頭に刻み込んだだけで、まったく声をかける気にならなかったのが不思議なところです。今思うと、よほど暑さが堪えて思考が減退していたとしか、考えようがありません。

237043.jpg運転開始時刻の8:45を過ぎました。放送があって注水が始まるとか、扉体が上がるなどのアクションはなく、ハテ、と思って扉体に接近。

先ほどから、点検や記録を撮影するため、職員さんが何人か出入りしていましたが、ここで後扉室の管理橋に、二人の職員さんが姿を現わしました。何か不都合でもあったのかな?

237044.jpg
さらに待っていると、いきなりズォーッと水音がして注水開始! おお、あと少しで入閘できるぞと、スロットルをゴースターンに入れながらテンション上昇。

このとき振り返ってびっくりさせられたのは、カヤックの皆さんがいつの間にか、自艇の後ろすぐ近くに固まっていたこと! 朦朧としていたとはいえ、気づかなかった私もうかつでしたが、間合いは十分取っていただきたいものです。ここで初めて、「後進します、注水中で吸い込まれますから、離れた方がいいですよ」と声をかけさせてもらいました。

237045.jpg
バイパスに吸い込まれる流れが緩まって、さあ、いよいよ扉体が開くぞ‥‥とワクワクして待っていたものの、ゲートは沈黙したまま。おかしいな、と首をかしげていたら、しばらくしてカヤックの皆さんから「おっ、上がった」「上がったね」との声が。

えっ? えっ?
後扉室のゲートが上がっている!?

何で、何で? せっかく注水したのをわざわざ排水したの?
こっこれは、一番乗りの夢は露と消えるのか? 霞がかかったおつむに、不安が強く湧き上がったのでありました。

(元年8月1日撮影)

(『新装扇橋閘門通り初め…3』につづく)

にほんブログ村 マリンスポーツブログ ボートへ
にほんブログ村

タグ : 小名木川 扇橋閘門 閘門 江東内部河川