8月1日の内部河川…2
(『新装扇橋閘門通り初め…6』のつづき)
●大横川を南下すれば、まあ、当然の結果ながらご覧のとおりで、A.P.+3m台前後の橋たちも、いつもは手で触れるような桁下が頭上はるか(大げさ)に。
江東名物・好ましい径間のトラスたちを、マストを立てたまま仰ぐ微速航行、佳き哉よきかな。これで酷暑さえやわらげば、なおよいのですが‥‥。

●いま一つのトラス、大栄橋の下に望む仙台堀川との丁字流、そのまた向こうにおわす我らが茂森橋はと、期待を込めて艇を進めると‥‥。

●おお! 橋台のアーチもすっかり露出し、両岸に堆積した土砂まで晒した、大干潮時の姿。
何度も経験していますし、当たり前ではあるのですけれど、ギリギリですり抜けるのとは別の希少さ、嬉しさが湧き上がってきて、これまた楽しいものです。

●見て見て! と、このときばかりは人に無理強いしたくなるような(しないけど)、マスト頂部との余裕しゃくしゃくなクリアランス。
桁下も側面も、錆や剥落が痛ましいかぎりではあるものの、茂森橋ファンとして、くぐって眺めて健在ぶりを肌で感じるのは楽しみの一つ。もはや、儀式のようなものでありますねえ。
(元年8月1日撮影)
(『8月1日の内部河川…3』につづく)

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江東名物・好ましい径間のトラスたちを、マストを立てたまま仰ぐ微速航行、佳き哉よきかな。これで酷暑さえやわらげば、なおよいのですが‥‥。

●いま一つのトラス、大栄橋の下に望む仙台堀川との丁字流、そのまた向こうにおわす我らが茂森橋はと、期待を込めて艇を進めると‥‥。

●おお! 橋台のアーチもすっかり露出し、両岸に堆積した土砂まで晒した、大干潮時の姿。
何度も経験していますし、当たり前ではあるのですけれど、ギリギリですり抜けるのとは別の希少さ、嬉しさが湧き上がってきて、これまた楽しいものです。


桁下も側面も、錆や剥落が痛ましいかぎりではあるものの、茂森橋ファンとして、くぐって眺めて健在ぶりを肌で感じるのは楽しみの一つ。もはや、儀式のようなものでありますねえ。
(元年8月1日撮影)
(『8月1日の内部河川…3』につづく)

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新装扇橋閘門通り初め…6
(『8月1日の内部河川…1』のつづき)

●コースからすでに決まったようなものでしたが、この日は水位低下化区間からの離脱に閘門様を使わず、帰路も扇橋閘門を利用することにしました。上航時もどこか変化はないか、よく観察しておきたいですからね。
今度は一緒に通航待ちする艇もなく、自艇一隻です。暑熱にうだりながら、しんと静まり返った水面で漂泊していると、放送も何もなく突然、排水が始まりました。以前のドバッ、といった勢いのある排水を期待していたのですが、写真のとおり穏やかなもの。バイパス設備も更新されて、排水がソフトになったのかな?
●排水が終わって、扉体が上がり閘室が見えてきたところで、アッと気づかされました。側壁の湛水線で一目瞭然、閘程が最低クラスまで低まっていたのです。
今が大潮の最大干潮時であることを忘れていました。暑さで頭が働かなくなっていたのか、お恥ずかしいかぎり。吐き出す水量が少なければ、噴流もそりゃソフトになろうというものです。

●扉体が上がり切って信号も青になったところで、スロットルを倒して微速前進。正面からいいお顔を一枚。

●前扉室の扉体が開いたところ。何分大潮の干潮時、11:11のA.P.+0.03mにほぼドンピシャとあって、閘程は1mと少し。ちょっと物足りない気もしましたが、帰路の通り初めも無事済んで、暑さに参りながらも楽しく過ごすことができました。
●閘室を出て、大横川との十字流を行き過ぎたところで、ちょっと待て、と少し戻って大横川を南下することに。
大潮の干潮時となれば、茂森橋をはじめとする低い橋たちも、鼻歌まじりの余裕で通れる日。引き続きの微速航行で暑さはツライですが、ここは内部河川好きとして、通っておかねばウソというものでしょう!
(元年8月1日撮影)
(『8月1日の内部河川…2』につづく)

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●コースからすでに決まったようなものでしたが、この日は水位低下化区間からの離脱に閘門様を使わず、帰路も扇橋閘門を利用することにしました。上航時もどこか変化はないか、よく観察しておきたいですからね。
今度は一緒に通航待ちする艇もなく、自艇一隻です。暑熱にうだりながら、しんと静まり返った水面で漂泊していると、放送も何もなく突然、排水が始まりました。以前のドバッ、といった勢いのある排水を期待していたのですが、写真のとおり穏やかなもの。バイパス設備も更新されて、排水がソフトになったのかな?

今が大潮の最大干潮時であることを忘れていました。暑さで頭が働かなくなっていたのか、お恥ずかしいかぎり。吐き出す水量が少なければ、噴流もそりゃソフトになろうというものです。

●扉体が上がり切って信号も青になったところで、スロットルを倒して微速前進。正面からいいお顔を一枚。

●前扉室の扉体が開いたところ。何分大潮の干潮時、11:11のA.P.+0.03mにほぼドンピシャとあって、閘程は1mと少し。ちょっと物足りない気もしましたが、帰路の通り初めも無事済んで、暑さに参りながらも楽しく過ごすことができました。

大潮の干潮時となれば、茂森橋をはじめとする低い橋たちも、鼻歌まじりの余裕で通れる日。引き続きの微速航行で暑さはツライですが、ここは内部河川好きとして、通っておかねばウソというものでしょう!
(元年8月1日撮影)
(『8月1日の内部河川…2』につづく)

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8月1日の内部河川…1
(『8月1日の旧中川…3』のつづき)

●雑なタイトルで帰路の落ち穂拾いをまとめてみました。まずは旧中川の杭列に並んだ鵜さんたちのスナップから。
草いきれ濃厚な暑さにうだる水際の茂みで、4羽揃ってハァハァする気の毒ながら可愛らしいさま。鴨なら露骨に嫌そうな顔をし、すぐ逃げる体勢に入るところですが、この点鵜は肝が据わっていて、微動だにしません。いや、暑すぎて動く気にもならないのかしら。

●北十間川東端近く、小原橋の改架現場を一枚。先々代、先代橋とも橋脚基部はそのまま健在。足場の方は昨年1月に訪ねたときと、見たかぎりあまり変化はありませんでした(暑さで見逃していただけかも)が、工事は着々と進んでいるのでしょうね。
●そのまま北十間川を西航していたら、福神橋の手前で北岸に、幟がずらりと並んでいるのを発見。紫色に白く文字を染め抜いた幟はなかなかきれいで、よく目立ちます。
近づいて読んでみると「吾嬬神社御祭禮」とありました。テラス上に浜鳥居を立てて、船からもお参りできたら楽しいだろうな‥‥と妄想。

●左折して横十間川を南下するいつものコース。急ピッチで進んだテラスの造成は基礎がほぼ出来上がって一段落し、路面や柵などの設備はこれからといったところ。
水が溜まった未舗装のテラス上は、この暑さもあって夏草がもくもくと生い茂り、野鳥たちにとって格好の隠れ家を提供しているようです。艇が近づくと、鴨やスズメがガサガサと飛び出てきて、びっくりさせられたこともしばしばでした。
●まあ、帰路にこのコースを取ったところでほぼ決まったようなものでしたが、帰りも扇橋閘門を利用させてもらうことにしました。せっかくの供用初日、よく見ておきたいですものね。
シレッと書いていますが、ほとんど風を受けない微速航行続きでのぼせ上り、半ば本能で舵を取り、スロットルを操っているといってもいい過ぎでない状態でした‥‥。
【撮影地点のMapion地図】
(元年8月1日撮影)
(『新装扇橋閘門通り初め…6』につづく)

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●雑なタイトルで帰路の落ち穂拾いをまとめてみました。まずは旧中川の杭列に並んだ鵜さんたちのスナップから。
草いきれ濃厚な暑さにうだる水際の茂みで、4羽揃ってハァハァする気の毒ながら可愛らしいさま。鴨なら露骨に嫌そうな顔をし、すぐ逃げる体勢に入るところですが、この点鵜は肝が据わっていて、微動だにしません。いや、暑すぎて動く気にもならないのかしら。

●北十間川東端近く、小原橋の改架現場を一枚。先々代、先代橋とも橋脚基部はそのまま健在。足場の方は昨年1月に訪ねたときと、見たかぎりあまり変化はありませんでした(暑さで見逃していただけかも)が、工事は着々と進んでいるのでしょうね。

近づいて読んでみると「吾嬬神社御祭禮」とありました。テラス上に浜鳥居を立てて、船からもお参りできたら楽しいだろうな‥‥と妄想。

●左折して横十間川を南下するいつものコース。急ピッチで進んだテラスの造成は基礎がほぼ出来上がって一段落し、路面や柵などの設備はこれからといったところ。
水が溜まった未舗装のテラス上は、この暑さもあって夏草がもくもくと生い茂り、野鳥たちにとって格好の隠れ家を提供しているようです。艇が近づくと、鴨やスズメがガサガサと飛び出てきて、びっくりさせられたこともしばしばでした。

シレッと書いていますが、ほとんど風を受けない微速航行続きでのぼせ上り、半ば本能で舵を取り、スロットルを操っているといってもいい過ぎでない状態でした‥‥。
【撮影地点のMapion地図】
(元年8月1日撮影)
(『新装扇橋閘門通り初め…6』につづく)

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8月1日の旧中川…3
(『8月1日の旧中川…2』のつづき)
●この炎天下、微速での航進はことのほか厳しいものがあり、顔に当たる風もほぼなく、頭から足の先までうだり上がるよう。何度も同じようなことをくりかえして恐縮ながら、おつむにかかる霞を振り払いつつ進みます。
写真の樋門を目にしても、「‥‥ああ、ねえ」以外の感想が脳内に浮かんでこず、自分でもちょっと危険な状態かも、とぼんやり思うほどでした。

●さて、うねうねと屈曲した河道をたどる旧中川の散策も、いよいよ最終区間。中平井橋の向こうに、墨田清掃工場の煙突が見えてきました!
都内に煙突多々あれど、墨田清掃工場の煙突の格好よさって、群を抜いたものがあるように思えるんですけれど、いかがでしょう。多角形断面のためと思われる天地に走る線、天端に施された装飾(?)、すべてが目に快く映り、昨今よく見る空に溶け込むような塗装をしてあるものより、存在感もあってよいものです。
●橋をくぐり、振り返っての一枚。基部へ目線を落とすと、継ぎ手の末広がりを介して八角形になってゆくあたりも素敵。形に特徴があるだけに、遠望しても墨田清掃工場のそれであることがわかり、ランドマークとしても秀逸な気がします。
ご覧のとおり角度によっては、スカイツリーとのツーショットも。これも江東の広い空あったればこその面白さで、ビル街ではこうはいかないでしょう。

●東へ屈曲する河道なりに進めば、ゆりのき橋が見えてきます。まだこの先はあるものの、写真左の標識でもわかるように、この橋の手前で船舶は進入禁止。400mほど奥にある木下川排水機場は、拝むことがかなわないのです。

●ゆりのき橋の北詰西側には、漕艇クラブの拠点があり盛んに艇が発着していたので、失礼して橋をいったんくぐってから転回し、帰途につきました。
「ごめんなさい、減速します」「左へ回します」などと、しきりに声をかけながら最微速で歩かせたのですが、気付いたのは皆さん一様に反応が芳しくなかったこと。ほとんど動力船が入ってこない、ということもあるのでしょうが、まだ習いたての初心者だったのかもしれませんね。お邪魔しました。
【撮影地点のMapion地図】
(元年8月1日撮影)
(『8月1日の内部河川…1』につづく)

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写真の樋門を目にしても、「‥‥ああ、ねえ」以外の感想が脳内に浮かんでこず、自分でもちょっと危険な状態かも、とぼんやり思うほどでした。

●さて、うねうねと屈曲した河道をたどる旧中川の散策も、いよいよ最終区間。中平井橋の向こうに、墨田清掃工場の煙突が見えてきました!
都内に煙突多々あれど、墨田清掃工場の煙突の格好よさって、群を抜いたものがあるように思えるんですけれど、いかがでしょう。多角形断面のためと思われる天地に走る線、天端に施された装飾(?)、すべてが目に快く映り、昨今よく見る空に溶け込むような塗装をしてあるものより、存在感もあってよいものです。

ご覧のとおり角度によっては、スカイツリーとのツーショットも。これも江東の広い空あったればこその面白さで、ビル街ではこうはいかないでしょう。

●東へ屈曲する河道なりに進めば、ゆりのき橋が見えてきます。まだこの先はあるものの、写真左の標識でもわかるように、この橋の手前で船舶は進入禁止。400mほど奥にある木下川排水機場は、拝むことがかなわないのです。

●ゆりのき橋の北詰西側には、漕艇クラブの拠点があり盛んに艇が発着していたので、失礼して橋をいったんくぐってから転回し、帰途につきました。
「ごめんなさい、減速します」「左へ回します」などと、しきりに声をかけながら最微速で歩かせたのですが、気付いたのは皆さん一様に反応が芳しくなかったこと。ほとんど動力船が入ってこない、ということもあるのでしょうが、まだ習いたての初心者だったのかもしれませんね。お邪魔しました。
【撮影地点のMapion地図】
(元年8月1日撮影)
(『8月1日の内部河川…1』につづく)

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8月1日の旧中川…2
(『8月1日の旧中川…1』のつづき)
●前回「トリさんたちが潜むのには格好の環境」と書きましたが、通ってみればまさにその通り。水際の茂みや杭の上など、そこここに水鳥たちの姿を見ることができました。
一番数が多かったのは、やはり鵜でしょう。杭の先端に一羽づつとまって、極限まで細くなり、半眼でハァハァする様子はいかにも暑そうです。

●茂みの水際にいたこちらのアオサギ君もホソーくなって、ちょっとマッチョな感じ。どこか、後ろ手にして所在無げに通りを眺めるお爺さん、といった風情で、人間臭さが際立っていました。

●東に曲がった河道はしばらく真っ直ぐになり、北東へ向かいます。直線区間に架かる唯一の橋、平井橋をくぐって。
しかし、表面の傷み方がすごいですね。塗料の劣化が進んではがれ落ち、生地が見えてしまっています。久しく手が入っていないということは、架け替えの予定でもあるのでしょうか?

●平井橋を過ぎたあたりから、河道はぐっと90度近く、小半径のRで西へ屈曲します。都内の水路で、魅力的な屈曲区間はいくつかありますが、ここも間違いなくその一つですよね。
この猛暑にもかかわらず、漕艇クラブの皆さんが練習に繰り出していて、写真にも見えるように行き逢い、抜きつ抜かれつの道々となりました。微速で声をかけながら、十分注意して歩かせましたが、皆さん一様にびっくり顔。どうやら、動力船が入ってきたこと自体が少なく、意外だったようです。
●屈曲を曲がり切ったあたりには、両岸に結構な延長を持つ船着場が。写真左が凸型で、それを避けたように右が凹なのが目を引きます。
「旧中川水辺公園整備事業について」「防災船着場整備計画<改定版> 」(PDF)によると、左は立花六丁目船着場、右は平井七丁目船着場というそうです。隣接する防災広場の一施設として造られたのですね。
【撮影地点のMapion地図】
(元年8月1日撮影)
(『8月1日の旧中川…3』につづく)

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一番数が多かったのは、やはり鵜でしょう。杭の先端に一羽づつとまって、極限まで細くなり、半眼でハァハァする様子はいかにも暑そうです。

●茂みの水際にいたこちらのアオサギ君もホソーくなって、ちょっとマッチョな感じ。どこか、後ろ手にして所在無げに通りを眺めるお爺さん、といった風情で、人間臭さが際立っていました。

●東に曲がった河道はしばらく真っ直ぐになり、北東へ向かいます。直線区間に架かる唯一の橋、平井橋をくぐって。
しかし、表面の傷み方がすごいですね。塗料の劣化が進んではがれ落ち、生地が見えてしまっています。久しく手が入っていないということは、架け替えの予定でもあるのでしょうか?

●平井橋を過ぎたあたりから、河道はぐっと90度近く、小半径のRで西へ屈曲します。都内の水路で、魅力的な屈曲区間はいくつかありますが、ここも間違いなくその一つですよね。
この猛暑にもかかわらず、漕艇クラブの皆さんが練習に繰り出していて、写真にも見えるように行き逢い、抜きつ抜かれつの道々となりました。微速で声をかけながら、十分注意して歩かせましたが、皆さん一様にびっくり顔。どうやら、動力船が入ってきたこと自体が少なく、意外だったようです。

「旧中川水辺公園整備事業について」「防災船着場整備計画<改定版> 」(PDF)によると、左は立花六丁目船着場、右は平井七丁目船着場というそうです。隣接する防災広場の一施設として造られたのですね。
【撮影地点のMapion地図】
(元年8月1日撮影)
(『8月1日の旧中川…3』につづく)

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