お久しぶりです「源森川」…3
(『お久しぶりです「源森川」…2』のつづき)

●フラットな桁、かつ橋台が肉厚な源森橋の上では、男性が一人熱心にスカイツリーを見上げて撮影中。むっ、橋の向こう、業務船らしい船影が見えて、工事中のようですね。
橋をくぐって近づいてみると、豆曳船のほかにも奥に何隻か続いているようです。あの左側を通って、奥に行けるかな‥‥。しかし、東武線の橋脚も軒並み補強され、繁っていた木々も刈られて、北岸はすっかり雰囲気が変わりました。

●さらに接近‥‥むう、左側すり抜けの夢はもろくも潰えたり。恐らく、北十間川樋門の耐震工事(こちら参照)と思うのですが、間違っていたらごめんなさい。まあ、期待していた閘門化の夢も、これではるかに遠のいたわけで‥‥。
話を戻して、舷側の塗装もきれいな豆曳船、船名がタイヤフェンダーに隠れてわからなかったのが残念。工事がすべて完了するまで、最奥部への探訪はおあずけですね。
●というわけで、完走は成らなかったものの、久方ぶりに旧源森川を訪ねられて、満足満足。工事が終わったら、こちらを定繋地にしていた船宿さんは戻ってくるのかしら。
逆光になりましたが、設備更新後に源森川水門の裏側を見るのは初めてで、これも嬉しいものが。しかし‥‥この川がスカイツリー観光の都大路になる夢は、ン十年おあずけになりそうな‥‥(まだいってる)。

●水門を出たところで、東武線隅田川橋梁をいい角度で一枚。トラスのディテールとともに、この橋独特の架線柱の造形が楽しめるアングルで、むしろ列車がいないことで、橋のかたちを堪能できたように思えました。
【撮影地点のMapion地図】
(31年4月28日撮影)
(『4月28日の川景色…1』につづく)

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橋をくぐって近づいてみると、豆曳船のほかにも奥に何隻か続いているようです。あの左側を通って、奥に行けるかな‥‥。しかし、東武線の橋脚も軒並み補強され、繁っていた木々も刈られて、北岸はすっかり雰囲気が変わりました。

●さらに接近‥‥むう、左側すり抜けの夢はもろくも潰えたり。恐らく、北十間川樋門の耐震工事(こちら参照)と思うのですが、間違っていたらごめんなさい。まあ、期待していた閘門化の夢も、これではるかに遠のいたわけで‥‥。
話を戻して、舷側の塗装もきれいな豆曳船、船名がタイヤフェンダーに隠れてわからなかったのが残念。工事がすべて完了するまで、最奥部への探訪はおあずけですね。

逆光になりましたが、設備更新後に源森川水門の裏側を見るのは初めてで、これも嬉しいものが。しかし‥‥この川がスカイツリー観光の都大路になる夢は、ン十年おあずけになりそうな‥‥(まだいってる)。

●水門を出たところで、東武線隅田川橋梁をいい角度で一枚。トラスのディテールとともに、この橋独特の架線柱の造形が楽しめるアングルで、むしろ列車がいないことで、橋のかたちを堪能できたように思えました。
【撮影地点のMapion地図】
(31年4月28日撮影)
(『4月28日の川景色…1』につづく)

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お久しぶりです「源森川」…2
(『お久しぶりです「源森川」…1』のつづき)

●枕橋南詰を眺めて。ビヤ樽を模したといわれる親柱の基部、橋台地の橋詰テラスまで及んだ石張り、そして曲線を多用した橋灯と、震災復興橋の貫禄充分。
おりしも高架線を電車が通過、見上げれば高架橋脚も橋に合わせてか、道路をまたぐ部分は石張りの曲面を見せており、景観への気遣いが感じられる一角ともいえます。

●さて、新護岸を眺めながら奥へと進みましょう。護岸はフラットな垂直で、天端のみぐっと突き出させた、シンプルかつ直線的な外観。これから柵やテラスの路面など、上部にも工作物が備えられるのでしょうか。
背後に並ぶ橋脚も補強されたのか、かつての風化した表面がエポキシらしい塗装ですっかりきれいになり、面目を一新。石垣護岸の時代から考えると、雰囲気が一変しましたね。
●ここで進行方向右、南岸のコレに目を奪われ、同乗者の皆さんともども、さざ波のような笑いが。
「『急』だけ落ちてるとなると、急がずにのんびりといったところかね」「いや、『急落』というべきかな?」などと、それぞれ勝手な感想が口を突いて出て、ひとしきり盛り上がりました!ヤマト運輸さん、申しわけありません。

●護岸に戻ると、しばらく進んだところで階段が切ってある凹部を発見。フェンダーやら高欄を設ければ、略式な船着場として使えるつくりですね。
三段に切られたフラットそれぞれに、川面へ向けて下がる2段の階段が備えてあるあたり、今までとは違った独特な感じがします。これはぜひ、誰でも予約なしで使える乗降施設として開放していただきたいものです。
現在、一般艇でも自由に着けられる「簡易船着場」はすべて隅田川にありますが、輻輳水域である本川筋は引き波が絶えず、小型艇には非常に使いづらいもの。簡易船着場は本来このように、一本入った支派川筋に設けるべきものと愚考するのですけれど、いかがでしょうか。
【撮影地点のMapion地図】
(31年4月28日撮影)
(『お久しぶりです「源森川」…3』につづく)

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おりしも高架線を電車が通過、見上げれば高架橋脚も橋に合わせてか、道路をまたぐ部分は石張りの曲面を見せており、景観への気遣いが感じられる一角ともいえます。

●さて、新護岸を眺めながら奥へと進みましょう。護岸はフラットな垂直で、天端のみぐっと突き出させた、シンプルかつ直線的な外観。これから柵やテラスの路面など、上部にも工作物が備えられるのでしょうか。
背後に並ぶ橋脚も補強されたのか、かつての風化した表面がエポキシらしい塗装ですっかりきれいになり、面目を一新。石垣護岸の時代から考えると、雰囲気が一変しましたね。

「『急』だけ落ちてるとなると、急がずにのんびりといったところかね」「いや、『急落』というべきかな?」などと、それぞれ勝手な感想が口を突いて出て、ひとしきり盛り上がりました!ヤマト運輸さん、申しわけありません。

●護岸に戻ると、しばらく進んだところで階段が切ってある凹部を発見。フェンダーやら高欄を設ければ、略式な船着場として使えるつくりですね。
三段に切られたフラットそれぞれに、川面へ向けて下がる2段の階段が備えてあるあたり、今までとは違った独特な感じがします。これはぜひ、誰でも予約なしで使える乗降施設として開放していただきたいものです。
現在、一般艇でも自由に着けられる「簡易船着場」はすべて隅田川にありますが、輻輳水域である本川筋は引き波が絶えず、小型艇には非常に使いづらいもの。簡易船着場は本来このように、一本入った支派川筋に設けるべきものと愚考するのですけれど、いかがでしょうか。
【撮影地点のMapion地図】
(31年4月28日撮影)
(『お久しぶりです「源森川」…3』につづく)

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お久しぶりです「源森川」…1

隅田川を遡上していると、日本橋川河口のすぐ上流に、豊海橋の仮橋が取り外されて、台船の上に置かれていました。昨年5月、工事にかかる前に「豊海橋の仮橋」で紹介したのと、同じ格好になったわけです。ジャッキアップ工事が成った豊海橋については、後ほど。

惰性でだいぶ近づいてしまったな、後進をかけて距離を取るか‥‥と思っていたら、船尾に若い乗り組みさんが出てきて、「近すぎ!」とご注意が。すみませんでした‥‥。

●源森川水門前に到着、「おお、開いてる開いてる!」と脳内で騒ぐ船頭。水門の更新工事、旧源森川の護岸工事と、長きに渡って進入禁止が続いていましたが、いよいよ水門も解放され、出入りできるようになったのです。

●いやもう、水門が開いていて、向こうに枕橋が見えるというだけで感慨深いものが。
旧源森川を走るのは、過去の記事を見てみたら、平成24年6月の「干潮時の『源森川』…1」以来、何と7年ぶり! 感慨深くもなろうというものです。

●水門を抜けると、旧源森川では鉄板ともいえる川景色が眼前に広がりました。蔦をからめた枕橋の石張り、瀟洒な東武線の架線柱、そしてスカイツリー!
一見変わらぬ3点セットながら、左手の護岸は従来よりぐっと前進し、コンクリートの生地あくまで白く、大規模な改良工事があったことを物語っています。かつての石垣護岸がなくなったのは寂しいですが、更新後の様子を眺めるのも目的の一つ。最微速で奥へとまいりましょう。
【撮影地点のMapion地図】
(31年4月28日撮影)
(『お久しぶりです「源森川」…2』につづく)

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4月13日の水路風景…2
(『4月13日の水路風景…1』のつづき)
●橋脚工事の足場を後に、多摩川を遡上しつつ振り返って。川面は鏡のよう‥‥とまではいかないものの、風も収まって穏やかで、空を映しあくまで青く、航跡で乱すのがもったいなくなるくらいでした。
国際線ターミナルや駐車場を整備しているのでしょう、空港にもクレーンが林立して、このあたりの沿岸も、訪ねるたびに風景が変わってゆきます。

●おなじみ羽田可動橋‥‥東側の桁が陽を浴びてきれいだったので一枚。使われなくなって20年余り、目立った傷みこそ見られないものの、桁側面の褪色も進んで、だいぶ寂しい雰囲気が濃くなってきました。
●京浜運河を北上していると、都水道局の京浜運河水道橋のすぐ南、昔からある沈船が目に入りました。大井埠頭、八潮1丁目の西あたりです。
潮が引くと、舷側や甲板がすっかり錆び落ちて、肋材ばかりが目立つ残骸が顔を出します。これも年々崩壊が進んで、わかりにくくなっていますからお気をつけて。写真にも写っていますが、北側にブイがあり目標となっています。

●品川埠頭北端、東京港内ではもはや希少になったこの手の施設、宇部三菱セメントのアンローダー。川崎・横浜のそれらとくらべたら小規模ですが、近づいて仰げばやはり結構な迫力。鉄の息吹が濃厚に匂う一角であります。

●東雲運河まで戻ってくると、東電堀を発した水陸両用バス「スカイダック」と反航。お客さんと手を振りあってのすれ違いです。
少し離れてからカメラを向けたら、あらら、もろ逆光で黒くつぶれてしまいましたね。しかしこうして見てみると、冬とは違った鋭い陽射し、引き波のギラギラとした反射に、もう夏が近いことを感じさせたものでした。
(31年4月13日撮影)
(この項おわり)

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国際線ターミナルや駐車場を整備しているのでしょう、空港にもクレーンが林立して、このあたりの沿岸も、訪ねるたびに風景が変わってゆきます。

●おなじみ羽田可動橋‥‥東側の桁が陽を浴びてきれいだったので一枚。使われなくなって20年余り、目立った傷みこそ見られないものの、桁側面の褪色も進んで、だいぶ寂しい雰囲気が濃くなってきました。

潮が引くと、舷側や甲板がすっかり錆び落ちて、肋材ばかりが目立つ残骸が顔を出します。これも年々崩壊が進んで、わかりにくくなっていますからお気をつけて。写真にも写っていますが、北側にブイがあり目標となっています。

●品川埠頭北端、東京港内ではもはや希少になったこの手の施設、宇部三菱セメントのアンローダー。川崎・横浜のそれらとくらべたら小規模ですが、近づいて仰げばやはり結構な迫力。鉄の息吹が濃厚に匂う一角であります。

●東雲運河まで戻ってくると、東電堀を発した水陸両用バス「スカイダック」と反航。お客さんと手を振りあってのすれ違いです。
少し離れてからカメラを向けたら、あらら、もろ逆光で黒くつぶれてしまいましたね。しかしこうして見てみると、冬とは違った鋭い陽射し、引き波のギラギラとした反射に、もう夏が近いことを感じさせたものでした。
(31年4月13日撮影)
(この項おわり)

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4月13日の水路風景…1
(『4月13日のフネブネ…2』のつづき)
●以下道々のスナップを垂れ流します。往路、京浜運河を南下し初めて間もなく、海洋大学品川キャンパス(旧水産大)のポンドから、一隻のカッターが現われました。
チャージ(艇長)から指示があったのでしょう、櫂を休めて減速し、こちらの通過を待つ姿勢に。「ありがとう!」とお礼をいって手を振り、お先に失礼。あとカッターのすぐ左手、テラスの角で何かロケをしていますね、ドラマかしら?

●神奈川県側の京浜運河を西航中、以前も紹介した三井埠頭のアンローダーを眺めに立ち寄るのは、この航程の定番といっていいイベント。
怖気をふるうほど巨大で、造形もまた面白く、毎度のことながらほれぼれと仰いだものです。塗装も鮮やかで、光線もよろしくよく映えて、目に沁みる美しさでした。

●「川崎の枝運河めぐり…1」のときは曇りだったので、青空の下でいいお顔をものしたいと、東洋埠頭川崎支店の橋型クレーンを改めて一枚。
グリーンの少し暗めの塗色なので、曇りだとディテールがつぶれてしまい、いま一つでした。明るいときに拝むと、渋さも際立って無骨な感じが強調され、とても素敵ですね。
●以下帰りの道々のスナップです。南本牧運河を抜けた後、ベイブリッジをくぐって横浜港内へ。
防波堤突端に立つ赤い灯台のこじんまりとした風情と、接してそびえる巨大な主塔の、対照的な姿に惹かれるものが。主塔の脚部、足場で覆われていますね。再塗装など補修でしょうか。

●多摩運河を出て多摩川の河道を横断し、上流を目指す澪筋に至るまでは、最も緊張するひととき。ひたすら魚探の感と前方を交互に注視していて、普段はあまり周りを見る余裕はないのですが、この日はたまたま着陸する飛行機が目について、かろうじて一枚撮れました。
怖いくらい短い間隔で、飛行機が連なって降りてくるさまは壮観なのですが、写真を改めてみてみると、朽ちかけた旗竿の澪標や浅瀬ばかり目についてしまい、たまにしか通らないヘタレ船頭から見れば、まあその怖いことったら。全速ですっ飛ばしてくる地元艇の豪胆さには、感心するばかりです。
(31年4月13日撮影)
(『4月13日の水路風景…2』につづく)

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チャージ(艇長)から指示があったのでしょう、櫂を休めて減速し、こちらの通過を待つ姿勢に。「ありがとう!」とお礼をいって手を振り、お先に失礼。あとカッターのすぐ左手、テラスの角で何かロケをしていますね、ドラマかしら?

●神奈川県側の京浜運河を西航中、以前も紹介した三井埠頭のアンローダーを眺めに立ち寄るのは、この航程の定番といっていいイベント。
怖気をふるうほど巨大で、造形もまた面白く、毎度のことながらほれぼれと仰いだものです。塗装も鮮やかで、光線もよろしくよく映えて、目に沁みる美しさでした。

●「川崎の枝運河めぐり…1」のときは曇りだったので、青空の下でいいお顔をものしたいと、東洋埠頭川崎支店の橋型クレーンを改めて一枚。
グリーンの少し暗めの塗色なので、曇りだとディテールがつぶれてしまい、いま一つでした。明るいときに拝むと、渋さも際立って無骨な感じが強調され、とても素敵ですね。

防波堤突端に立つ赤い灯台のこじんまりとした風情と、接してそびえる巨大な主塔の、対照的な姿に惹かれるものが。主塔の脚部、足場で覆われていますね。再塗装など補修でしょうか。

●多摩運河を出て多摩川の河道を横断し、上流を目指す澪筋に至るまでは、最も緊張するひととき。ひたすら魚探の感と前方を交互に注視していて、普段はあまり周りを見る余裕はないのですが、この日はたまたま着陸する飛行機が目について、かろうじて一枚撮れました。
怖いくらい短い間隔で、飛行機が連なって降りてくるさまは壮観なのですが、写真を改めてみてみると、朽ちかけた旗竿の澪標や浅瀬ばかり目についてしまい、たまにしか通らないヘタレ船頭から見れば、まあその怖いことったら。全速ですっ飛ばしてくる地元艇の豪胆さには、感心するばかりです。
(31年4月13日撮影)
(『4月13日の水路風景…2』につづく)

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