川崎の枝運河めぐり…4
(『川崎の枝運河めぐり…3』のつづき)

●くぐり終えて西側へ顔を出したところで、右手に現われたのは操作室。橋の基礎とは別に6本の杭を立て、無造作に箱を載せた風情の簡素な2階屋です。
●操作室の右手、いま一つの軸受周りに目をやると、こちらは細い延長軸から、何やら外付けの機械を駆動している模様。角度を検知するしかけでしょうか。左手の信号の灯器、東側と違いフードがついていますね。
あっ! 右端の桁側面、銘板があるぞ! ズームを効かせて、行きつ戻りつしながらバシバシと、10数枚を撮って万全を期したつもりだったんですけれど‥‥。

●‥‥このていたらく。何分曇っていて暗いので、致し方なしと自らを慰めました。鋼材記号は詳しくないので、その道の方にお任せするとして、他を読み下してみましょう。
竣工年は「1983年9月」。3行目「■■(1980)一等橋」が冒頭2文字不明。4~5行目「50T積 リヤダンプ/60T積 セミトレーラー」は、通行に耐える車輌を具体的に書いてあるのが珍しいですね。メーカーは日本鋼管株式会社。
●少し離れてみると、操作室は1階部分が広く取られ、塔屋状の2階は監視のため、三方の壁面いっぱいの幅で窓が設けられていることがわかりました。
日曜日とあってか、少なくともこのときは電灯はついておらず、人の気配もありませんでしたが、この室内からの機側操作なのか、離れたところから監視カメラで見つつ動かすのか、どちらなのでしょう。

●先に紹介したPDFによれば、「船から新大扇橋の脇に大きく書かれた電話番号に連絡すると、サイレンが鳴り、信号機と遮断機で交通を止め、巨大なジャッキによって約10分をかけて橋が持ち上げられる」とありましたが、電話のある離れた管理施設から遠隔操作しているのか、電話を受けてから係の人が操作室に出張ってきて動かすのか、判じかねるところではあります。
まさかとは思いますが、完全自動化されていて、電話の受信がダイレクトに機械を稼働させるのか‥‥。そんなことはないでしょうが、説明を素直に読むと、そうとも取れそうな書き方ではありますよね!
【撮影地点のMapion地図】
(30年12月9日撮影)
(『川崎の枝運河めぐり…5』につづく)

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●くぐり終えて西側へ顔を出したところで、右手に現われたのは操作室。橋の基礎とは別に6本の杭を立て、無造作に箱を載せた風情の簡素な2階屋です。

あっ! 右端の桁側面、銘板があるぞ! ズームを効かせて、行きつ戻りつしながらバシバシと、10数枚を撮って万全を期したつもりだったんですけれど‥‥。

●‥‥このていたらく。何分曇っていて暗いので、致し方なしと自らを慰めました。鋼材記号は詳しくないので、その道の方にお任せするとして、他を読み下してみましょう。
竣工年は「1983年9月」。3行目「■■(1980)一等橋」が冒頭2文字不明。4~5行目「50T積 リヤダンプ/60T積 セミトレーラー」は、通行に耐える車輌を具体的に書いてあるのが珍しいですね。メーカーは日本鋼管株式会社。

日曜日とあってか、少なくともこのときは電灯はついておらず、人の気配もありませんでしたが、この室内からの機側操作なのか、離れたところから監視カメラで見つつ動かすのか、どちらなのでしょう。

●先に紹介したPDFによれば、「船から新大扇橋の脇に大きく書かれた電話番号に連絡すると、サイレンが鳴り、信号機と遮断機で交通を止め、巨大なジャッキによって約10分をかけて橋が持ち上げられる」とありましたが、電話のある離れた管理施設から遠隔操作しているのか、電話を受けてから係の人が操作室に出張ってきて動かすのか、判じかねるところではあります。
まさかとは思いますが、完全自動化されていて、電話の受信がダイレクトに機械を稼働させるのか‥‥。そんなことはないでしょうが、説明を素直に読むと、そうとも取れそうな書き方ではありますよね!
【撮影地点のMapion地図】
(30年12月9日撮影)
(『川崎の枝運河めぐり…5』につづく)

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川崎の枝運河めぐり…3
(『川崎の枝運河めぐり…2』のつづき)
●南詰の様子。生い茂る蔦に阻まれてよく見えませんが、こちらも遮断機が上下線分、一対備えられていますね。道路信号の灯器も見えるので、警報機・遮断機と信号を併用しているのでしょう。
しかし、管路橋のひょろ高い橋脚と、螺旋階段が目立ちますね。街路灯は、ちょっと懐かしくなるような昔の水銀灯タイプなのですね。

●跳開橋のかなめであるここ、何ていうんでしょう。いわば駆動機器や動力が収まった部分ですが、びっしりと打たれた鋼管基礎と分厚なコンクリートが、ここにかかる重量の巨大さと、跳開時のストロークを思わせますね。
水上から見るかぎり、側面の継ぎ目は空隙が少なく、それが跳開橋らしさ(?)をあまり感じさせない一因のようです。このように近づけば、桁側面に円筒形の軸端と軸受、その右手桁下にシリンダー様のものがあるのに気づかされますが、メカニズムのほとんどは桁内側と囲壁内に収まっているようで、外見は概してあっさり目です。

●軸受周りをアップで。これが本当に重量を支えている軸受なのか、単なる注油などのために施されたケーシングのたぐいなのかはわかりませんが、跳開時の回転がここを中心になされるのはまず間違いないでしょう。
手前のくたびれた監視カメラ、妙にチープな紅緑2灯の信号が目を引きます。先の連絡先以外、一切の注意書きが見られないこと、この信号灯器の小ささからも、不特定多数の通航を考えたものでなく、あくまで業務に関連した船舶のみを対象にした設備であることが感じられます。
●橋をくぐりながら、何か見られるかしらと期待したものの‥‥う~ん、梁に覆い隠されていました、残念。
しかし、この箱桁や梁の太さ、道床に走るウェブの多さ! 跳開による力の変化に耐え、なおかつ重車輌を余裕を持って通過させる、この橋の性格を凝縮したような眺めで、頭上にずっしりとくる迫力がありました。

●こちらは上と反対側、南詰の橋脚の支承周りをアップで見たところ。モーターのついた丸棒が一対、床面から逆ハの字の形で斜めに伸びて、上下から噛み合った金具の横に、突っ込んだ格好の機械が見えました。
これは可動桁の鎖錠機構と見てよいと思います。跳開するときは、恐らくスピンドルによってロックが解かれ、桁が旧に復すれば元のように閂がかかって、外力による桁の上下動を防ぐ仕組みになっているのでしょう。
【撮影地点のMapion地図】
(30年12月9日撮影)
(『川崎の枝運河めぐり…4』につづく)

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しかし、管路橋のひょろ高い橋脚と、螺旋階段が目立ちますね。街路灯は、ちょっと懐かしくなるような昔の水銀灯タイプなのですね。

●跳開橋のかなめであるここ、何ていうんでしょう。いわば駆動機器や動力が収まった部分ですが、びっしりと打たれた鋼管基礎と分厚なコンクリートが、ここにかかる重量の巨大さと、跳開時のストロークを思わせますね。
水上から見るかぎり、側面の継ぎ目は空隙が少なく、それが跳開橋らしさ(?)をあまり感じさせない一因のようです。このように近づけば、桁側面に円筒形の軸端と軸受、その右手桁下にシリンダー様のものがあるのに気づかされますが、メカニズムのほとんどは桁内側と囲壁内に収まっているようで、外見は概してあっさり目です。

●軸受周りをアップで。これが本当に重量を支えている軸受なのか、単なる注油などのために施されたケーシングのたぐいなのかはわかりませんが、跳開時の回転がここを中心になされるのはまず間違いないでしょう。
手前のくたびれた監視カメラ、妙にチープな紅緑2灯の信号が目を引きます。先の連絡先以外、一切の注意書きが見られないこと、この信号灯器の小ささからも、不特定多数の通航を考えたものでなく、あくまで業務に関連した船舶のみを対象にした設備であることが感じられます。

しかし、この箱桁や梁の太さ、道床に走るウェブの多さ! 跳開による力の変化に耐え、なおかつ重車輌を余裕を持って通過させる、この橋の性格を凝縮したような眺めで、頭上にずっしりとくる迫力がありました。

●こちらは上と反対側、南詰の橋脚の支承周りをアップで見たところ。モーターのついた丸棒が一対、床面から逆ハの字の形で斜めに伸びて、上下から噛み合った金具の横に、突っ込んだ格好の機械が見えました。
これは可動桁の鎖錠機構と見てよいと思います。跳開するときは、恐らくスピンドルによってロックが解かれ、桁が旧に復すれば元のように閂がかかって、外力による桁の上下動を防ぐ仕組みになっているのでしょう。
【撮影地点のMapion地図】
(30年12月9日撮影)
(『川崎の枝運河めぐり…4』につづく)

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