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クレーン船「富士」との再会…2

(『クレーン船「富士」との再会…1』のつづき)

219011.jpg「オーシャンシールⅡ」の長大な舷側が途切れたところで、「富士」との逢瀬に戻ります。ああ、10年ぶりに眺めるこの雄姿。ゲートブリッジの浜出しには及ばないにせよ、周囲を圧する質量過剰感は、まことに快いもの。

逆光気味なので、ディテールを味わうにはこの角度からだといま一つ。向かい波に突き上げられながら、右舷を望む南側へ出てみましょう。

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おお、光の加減もよくなり、だいぶシャープになってきましたね。季節柄とて、バックに抜けるような青空は望むべくもありませんが、強めの南風で靄は吹き払われているせいか、思ったよりくっきりとしています。

219013.jpgと、ここで入港船あり、間近を過ぎる船影に思わず目が奪われました。日の出埠頭から出ているレストラン船、港内ではおなじみの「シンフォニー・クラシカ」です。

さすが天下の東京港、しかも表玄関の第一航路とあって、出船入船は引きも切りません。「富士」に惹かれつつも、たびたび気を散らすことになりました。


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よ~しよし、いい塩梅になってきたぞ!
船の科学館を吊り上げんばかりの角度、よろしいじゃございませんか!

ちなみに今回の「富士」の仕事は、青海に建設中である新客船埠頭の、桟橋になるジャケットを据え付ける工事だそう。本埠頭の完成にともない、晴海の客船埠頭は廃止、オリンピック選手村として整備されるとのこと(『東京港新客船埠頭、2バース化へ 晴海の旅客船埠頭は廃止WEB CRUISE)。

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よいアングルになってきたので、船橋周りをズームでたぐって一枚。アップトリムのかかった舷側は、曳船でしじゅう押し引きされるせいかすり傷だらけですが、内舷は絶えず整備されてるのか、清潔そのものです。

甲板室後部の天端に並ぶ幾多のウィンチ、交錯する索具と構造物の上を縦横に走るラッタルやハンドレールと、マクロの中に展開するミクロ、といった感じのディテールが楽しめたのでした。
撮影地点のMapion地図

(30年4月29日撮影)

(『クレーン船「富士」との再会…3』につづく)

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タグ : クレーン船曳船東京港