「ぱしふぃっくびいなす」を追っていったら…1
(『クレーン船「富士」との再会…5』のつづき)
●「富士」との10年ぶりの逢瀬を興奮のうちに終えて、現場水域を離れることに。増速すると、ちょうど入港してゆく「ぱしふぃっくびいなす」を追う形になったので、せっかくだからと航跡にヨーソロ。
大型客船がレインボーブリッジをくぐるシーンも、そうそう見られるものではありません。後でそちらも堪能させていただきましょう。

●航跡に入って、ほぼ軸線と合わせたところ。高密度のビル群に向かって、静々と微速で航進してゆく悠然たる姿、いいですねえ。
●後ろ姿を楽しんでから、スロットルを倒し右舷側に出て、レインボーブリッジのすり抜けシーンは如何と行き足を合わせました。
ここで我が艇の乗り組みが大騒ぎ。「桁にぶつかるに違いない! 本当に大丈夫なのか?」‥‥イヤ、大丈夫なのかはキミだ(笑)。しかし、確かにこのギリギリっぷりは、大いに不安をかき立てるものがありますね。

●‥‥まあ、予想どおりなんですけれど、つつがなくゲートブリッジすり抜け成功。
歩道からカメラを構えたり、のぞき込んでいる人がいたら、排気でだいぶ煙たかったろうと同情させるようなきわきわ具合! 横浜港も、港口に橋を造ったばかりに、その後の客船の大型化で入港船が限られてしまうという憂き目にあっていますが、それを思い出させるようなシーンではありました。

●ふたたび減速して間合いを取り、晴海に着岸するであろう「ぱしふぃっくびいなす」を見送って、航跡をまたいで左舷側に出ることにしました。朝潮運河に向かうためです。
直後、驚きのシーンを目にすることになりました! もうチラッと見えていますが‥‥。
(30年4月29日撮影)
(『「ぱしふぃっくびいなす」を追っていったら…2』につづく)

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大型客船がレインボーブリッジをくぐるシーンも、そうそう見られるものではありません。後でそちらも堪能させていただきましょう。

●航跡に入って、ほぼ軸線と合わせたところ。高密度のビル群に向かって、静々と微速で航進してゆく悠然たる姿、いいですねえ。

ここで我が艇の乗り組みが大騒ぎ。「桁にぶつかるに違いない! 本当に大丈夫なのか?」‥‥イヤ、大丈夫なのかはキミだ(笑)。しかし、確かにこのギリギリっぷりは、大いに不安をかき立てるものがありますね。

●‥‥まあ、予想どおりなんですけれど、つつがなくゲートブリッジすり抜け成功。
歩道からカメラを構えたり、のぞき込んでいる人がいたら、排気でだいぶ煙たかったろうと同情させるようなきわきわ具合! 横浜港も、港口に橋を造ったばかりに、その後の客船の大型化で入港船が限られてしまうという憂き目にあっていますが、それを思い出させるようなシーンではありました。

●ふたたび減速して間合いを取り、晴海に着岸するであろう「ぱしふぃっくびいなす」を見送って、航跡をまたいで左舷側に出ることにしました。朝潮運河に向かうためです。
直後、驚きのシーンを目にすることになりました! もうチラッと見えていますが‥‥。
(30年4月29日撮影)
(『「ぱしふぃっくびいなす」を追っていったら…2』につづく)

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タグ : 東京港
クレーン船「富士」との再会…5
(『クレーン船「富士」との再会…4』のつづき)

●最微速で北上しながら、「ぱしふぃっくびいなす」との交歓を楽しんでいたら、針路右手「オーシャンシールⅡ」についていた曳船が、爆音も高らかに飛び出してき、思わずスロットルを戻しました。船名は「佐貫丸」。

●「佐貫丸」は左に舵を切りながらぐんぐんと増速し、「ぱしふぃっくびいなす」と自艇との間に割って入る形に。後から写真を見返してこそ、十分な距離が保たれているのがわかったものの、リアルタイムでは「えっ? えっ? 大丈夫なの?」と、その思い切った行動に驚いたものです。
いやもう、いつも見慣れている豆曳船とは違った大柄なハーバー・タグが、グォーッと回り込んできたのですから、結構な迫力。「富士」の支援におもむいたのでしょうね。
● いま一隻の「栄春」という曳船も、自艇の右手をすり抜けるようにして、「富士」に向かってゆくのが見られました。こちらは「春風海運(株)」という社名が甲板室に掲げられています。
船尾で錨鎖を巻き上げていた「富士」のアンカーが、「立ち錨」の状態になったものと推測。緊張感あふれるシーンを目の当たりにできて、ある種ラッキーではありました。

●先ほどと似たようなアングルでごめんなさい。状況も緊迫してきたようだしと腰を上げ、「富士」とお別れの一枚です。
南風と波に翻弄されながらも、10年ぶりの「富士」との逢瀬、堪能させていただきました。オリンピックに向けて大物の工事が相次ぐ臨海部の水路、クレーン船の出馬もたびたびありそうで、楽しみではあります。
(30年4月29日撮影)
(『「ぱしふぃっくびいなす」を追っていったら…1』につづく)

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●最微速で北上しながら、「ぱしふぃっくびいなす」との交歓を楽しんでいたら、針路右手「オーシャンシールⅡ」についていた曳船が、爆音も高らかに飛び出してき、思わずスロットルを戻しました。船名は「佐貫丸」。

●「佐貫丸」は左に舵を切りながらぐんぐんと増速し、「ぱしふぃっくびいなす」と自艇との間に割って入る形に。後から写真を見返してこそ、十分な距離が保たれているのがわかったものの、リアルタイムでは「えっ? えっ? 大丈夫なの?」と、その思い切った行動に驚いたものです。
いやもう、いつも見慣れている豆曳船とは違った大柄なハーバー・タグが、グォーッと回り込んできたのですから、結構な迫力。「富士」の支援におもむいたのでしょうね。

船尾で錨鎖を巻き上げていた「富士」のアンカーが、「立ち錨」の状態になったものと推測。緊張感あふれるシーンを目の当たりにできて、ある種ラッキーではありました。


南風と波に翻弄されながらも、10年ぶりの「富士」との逢瀬、堪能させていただきました。オリンピックに向けて大物の工事が相次ぐ臨海部の水路、クレーン船の出馬もたびたびありそうで、楽しみではあります。
(30年4月29日撮影)
(『「ぱしふぃっくびいなす」を追っていったら…1』につづく)

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クレーン船「富士」との再会…4
(『クレーン船「富士」との再会…3』のつづき)

●右舷を見せた「オーシャンシールⅡ」をいま一度。赤い灯浮標がよいアクセントになっています。色彩的に「富士」ほどの派手さはないものの、地味に質量を感じさせるその姿もまた魅力的。護衛艦一隻くらい、軽く載せられそうですよね。

●ここで、大型客船が入港してきました。「ぱしふぃっくびいなす」(26,518t)だ! 間近に迫ってくる巨船の迫力に呑まれ、クレーン船観察は一旦お休みに。
と、爆音が聞こえたので北側を見ると、PWCのフリートが大挙して南下してきます。「ぱしふぃっくびいなす」と反航する形になるけれど、大丈夫かしら?
●PWCはこちらから見て手前、本船からすれば左側通航ですれ違ってゆきました。複数隻で巨船の直線横断をすることを思えば、むしろ適当な判断でしょう。
PWCの人たちも、「ぱしふぃっくびいなす」の威容に目を奪われているようです。いや我々だって、動く大型客船をこんな近くで見るのは初めて。微速でしずしずと迫りくる巨体に、すっかり見入ってしまいました。

●入港風景を眺めているのでしょう、デッキのそこかしこに乗客の姿が見られ、こちらに向けてしきりに手を振っています。大きくゆっくりと手を振り返して応え、気持ちのよい交歓ができた嬉しさを噛みしめたのでした。
(30年4月29日撮影)
(『クレーン船「富士」との再会…5』につづく)

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●右舷を見せた「オーシャンシールⅡ」をいま一度。赤い灯浮標がよいアクセントになっています。色彩的に「富士」ほどの派手さはないものの、地味に質量を感じさせるその姿もまた魅力的。護衛艦一隻くらい、軽く載せられそうですよね。


と、爆音が聞こえたので北側を見ると、PWCのフリートが大挙して南下してきます。「ぱしふぃっくびいなす」と反航する形になるけれど、大丈夫かしら?

PWCの人たちも、「ぱしふぃっくびいなす」の威容に目を奪われているようです。いや我々だって、動く大型客船をこんな近くで見るのは初めて。微速でしずしずと迫りくる巨体に、すっかり見入ってしまいました。

●入港風景を眺めているのでしょう、デッキのそこかしこに乗客の姿が見られ、こちらに向けてしきりに手を振っています。大きくゆっくりと手を振り返して応え、気持ちのよい交歓ができた嬉しさを噛みしめたのでした。
(30年4月29日撮影)
(『クレーン船「富士」との再会…5』につづく)

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クレーン船「富士」との再会…3
(『クレーン船「富士」との再会…2』のつづき)

●5月4日からのタイトルの一瞬後ですが、今回のベストショット(?)といってよい角度。ああ、来てよかった‥‥。
もっと右へ出て、岸寄りから狙いたかったけれど、通船や警戒船の通航が頻繁にあり、据え付けた桟橋ジャケットにも近づくことを考えると、このあたりで我慢しておこうと思い留まったのでした。

●舵を転じて北上しながら、ディテールをズームで少し。抜き文字のロゴの入ったジブ、初めて出会ったときのことを思い出させます。フックは色分けされていてカラフルですね。
船尾に目をやると、太い錨鎖を巻き上げており、泥を洗い流す海水がほとばしっています。作業はすでに終わり、出港はこの翌日でしたか、すでに準備が始まっているのですね。
●ゆっくり移動するうち、「オーシャンシールⅡ」のほぼ正面に来たので、これも一枚。曳船が右に2隻ついているところを見ると、アンカーはすべて水底を離れ、移動を始めたようです。
こちらもアンカーレセスやムアリングホールから、海水が噴き出ています。右手の曳船「KAZUSA」とくらべても、船首楼がいかに大きいかわかりますね。

●船の科学館と並んで、真後ろほぼドンピシャで。クレーン船らしさは少し薄れるものの、空に描かれた巨大な紅白の三角形が圧倒的で、また違った魅力を覚えるアングル。
こちらも左舷に曳船がついて、押しにかかっているようです。まだ錨鎖を巻き取っている途中ですから、南風で流されないよう、船位を保つためでしょう。
(30年4月29日撮影)
(『クレーン船「富士」との再会…4』につづく)

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●5月4日からのタイトルの一瞬後ですが、今回のベストショット(?)といってよい角度。ああ、来てよかった‥‥。
もっと右へ出て、岸寄りから狙いたかったけれど、通船や警戒船の通航が頻繁にあり、据え付けた桟橋ジャケットにも近づくことを考えると、このあたりで我慢しておこうと思い留まったのでした。


船尾に目をやると、太い錨鎖を巻き上げており、泥を洗い流す海水がほとばしっています。作業はすでに終わり、出港はこの翌日でしたか、すでに準備が始まっているのですね。

こちらもアンカーレセスやムアリングホールから、海水が噴き出ています。右手の曳船「KAZUSA」とくらべても、船首楼がいかに大きいかわかりますね。

●船の科学館と並んで、真後ろほぼドンピシャで。クレーン船らしさは少し薄れるものの、空に描かれた巨大な紅白の三角形が圧倒的で、また違った魅力を覚えるアングル。
こちらも左舷に曳船がついて、押しにかかっているようです。まだ錨鎖を巻き取っている途中ですから、南風で流されないよう、船位を保つためでしょう。
(30年4月29日撮影)
(『クレーン船「富士」との再会…4』につづく)

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クレーン船「富士」との再会…2
(『クレーン船「富士」との再会…1』のつづき)
●「オーシャンシールⅡ」の長大な舷側が途切れたところで、「富士」との逢瀬に戻ります。ああ、10年ぶりに眺めるこの雄姿。ゲートブリッジの浜出しには及ばないにせよ、周囲を圧する質量過剰感は、まことに快いもの。
逆光気味なので、ディテールを味わうにはこの角度からだといま一つ。向かい波に突き上げられながら、右舷を望む南側へ出てみましょう。

●おお、光の加減もよくなり、だいぶシャープになってきましたね。季節柄とて、バックに抜けるような青空は望むべくもありませんが、強めの南風で靄は吹き払われているせいか、思ったよりくっきりとしています。
●と、ここで入港船あり、間近を過ぎる船影に思わず目が奪われました。日の出埠頭から出ているレストラン船、港内ではおなじみの「シンフォニー・クラシカ」です。
さすが天下の東京港、しかも表玄関の第一航路とあって、出船入船は引きも切りません。「富士」に惹かれつつも、たびたび気を散らすことになりました。

●よ~しよし、いい塩梅になってきたぞ!
船の科学館を吊り上げんばかりの角度、よろしいじゃございませんか!
ちなみに今回の「富士」の仕事は、青海に建設中である新客船埠頭の、桟橋になるジャケットを据え付ける工事だそう。本埠頭の完成にともない、晴海の客船埠頭は廃止、オリンピック選手村として整備されるとのこと(『東京港新客船埠頭、2バース化へ 晴海の旅客船埠頭は廃止』WEB CRUISE)。

●よいアングルになってきたので、船橋周りをズームでたぐって一枚。アップトリムのかかった舷側は、曳船でしじゅう押し引きされるせいかすり傷だらけですが、内舷は絶えず整備されてるのか、清潔そのものです。
甲板室後部の天端に並ぶ幾多のウィンチ、交錯する索具と構造物の上を縦横に走るラッタルやハンドレールと、マクロの中に展開するミクロ、といった感じのディテールが楽しめたのでした。
【撮影地点のMapion地図】
(30年4月29日撮影)
(『クレーン船「富士」との再会…3』につづく)

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逆光気味なので、ディテールを味わうにはこの角度からだといま一つ。向かい波に突き上げられながら、右舷を望む南側へ出てみましょう。

●おお、光の加減もよくなり、だいぶシャープになってきましたね。季節柄とて、バックに抜けるような青空は望むべくもありませんが、強めの南風で靄は吹き払われているせいか、思ったよりくっきりとしています。

さすが天下の東京港、しかも表玄関の第一航路とあって、出船入船は引きも切りません。「富士」に惹かれつつも、たびたび気を散らすことになりました。

●よ~しよし、いい塩梅になってきたぞ!
船の科学館を吊り上げんばかりの角度、よろしいじゃございませんか!
ちなみに今回の「富士」の仕事は、青海に建設中である新客船埠頭の、桟橋になるジャケットを据え付ける工事だそう。本埠頭の完成にともない、晴海の客船埠頭は廃止、オリンピック選手村として整備されるとのこと(『東京港新客船埠頭、2バース化へ 晴海の旅客船埠頭は廃止』WEB CRUISE)。

●よいアングルになってきたので、船橋周りをズームでたぐって一枚。アップトリムのかかった舷側は、曳船でしじゅう押し引きされるせいかすり傷だらけですが、内舷は絶えず整備されてるのか、清潔そのものです。
甲板室後部の天端に並ぶ幾多のウィンチ、交錯する索具と構造物の上を縦横に走るラッタルやハンドレールと、マクロの中に展開するミクロ、といった感じのディテールが楽しめたのでした。
【撮影地点のMapion地図】
(30年4月29日撮影)
(『クレーン船「富士」との再会…3』につづく)

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