庄川峡の船旅…0

(『内川遊覧船に乗って…11』のつづき)

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明けて9月24日、快晴。朝食を済ませ8時ごろには高岡駅前に出て、裏道を歩いたり、行き来する万葉線の電車を眺めたりとウロウロ。アーケードのある目抜き通りを、朝日を浴びてごろんごろんと地響きを立て走る路面電車、いいものです。

さて、本日の目的地は、小牧ダムのすぐ上流から出ている、庄川遊覧船。いわばダム湖の遊覧船なのですが、いくつか惹かれる点があって、いい機会なので訪ねてみることにしました。

211102.jpg駅前のターミナルから8時34分に出る、一番の加越能バスでいざ小牧へ。とはいってもこのバス、直通の観光路線などでない生活路線。ときに河畔の堤防道を走り、ときに狭い里道で軒先をかすめと、80もの停留所を丹念に拾ってゆく長丁場。

こんなに長時間、路線バスに乗ったのは初めてです。うとうとしてふと目を覚ますと、山並の向こうに小牧ダムの姿がチラリと! 大げさですが、はるばる来たという感じがしました。

211103.jpg終点、小牧堰堤に到着。高岡駅から実に1時間42分、運転手さんもお疲れさまでした。お世話になったバスを記念に一枚。

日はすでに高く、谷間の山肌にも陽光が満ち満ちて、少し暑いくらい。次の便の出発までそう間がありません、さっそくうろつき開始です。


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こちらが庄川遊覧船の運航拠点である船舶事務所と、乗り場を兼ねたいわば「駅舎」。本当に田舎の駅を思わせる、うわついた感じのしない、落ち着いた雰囲気のよい建物で、レンガ色の屋根瓦がバックの緑に映えてきれい。いっぺんで気に入ってしまいました。

かつての水郷でも、川汽船の発着所は「駅」を名乗っていたものもあり、「水駅」という言葉もあるくらいでしたから。庄川遊覧船の役割を考えると、なおさらしっくりきているなあ、と思えたものです。

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ほら、妻の造りを見ても「駅」らしいオーラがムンムン。築年数は古いのでしょうが、美しく整備されており、周りもさっぱりと片付いていて、出入りするだけでも楽しいものが。

軒先に掲げられた看板に「大牧温泉のりば」とありますね(しかし、いくら『駅』っぽいとはいえ、中文表記が『車站』はないと思う‥‥。)。大牧温泉といえば、メディアでもたびたび紹介されている、「船でしか行けない山間の温泉場」として有名なところ。上で庄川遊覧船の役割、といったのはこれで、単なるダム湖を一巡する遊覧船でなく、交通機関として立派に役目を果たしている、いわば現役の河川航路でもあるのです。川舟バカとして、大いに惹かれた点の一つがここにありました。
撮影地点のMapion地図

(29年9月24日撮影)

(『庄川峡の船旅…1』につづく)

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タグ : 庄川遊覧船 小牧ダム

内川遊覧船に乗って…11

(『内川遊覧船に乗って…10』のつづき)

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川の駅の手前にあるいわば最後の橋、山王橋。橋詰には、巨大な人間の手を模したオブジェがあることで知られているんですが、放生津橋に劣らぬ低さに意識が全部持っていかれ、こちとらお手手どころではありませなんだ! イヤ、最後まで楽しませていただきました。

211097.jpg一周して戻ってきた川の駅新湊。すでに多くのお客さんが待っていて、我々と入れ替わりに乗船、賑やかに岸を離れてゆきました。

数隻のPWCとすれ違いながら、爆音を高めて出発する「万葉丸」に手を振ってお別れ。狭水路、低い橋、港湾風景やトリさんと、お陰さまで楽しかったです、お世話になりました!


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万葉線の駅に向かいがてら、河畔をぶらぶらとお散歩。高さの揃った家並みと、柵の全くない美しく整備されたテラス、どこまでも歩きたくなる雰囲気の水路風景。

しかし、これだけ多くの船艇がもやいながら、テラスにほとんど散らかったところや、汚れた様子が見られないのには感服しました。恐らく漁具を広げる作業スペースは別に確保するなど、インフラは整えられているのだろうと想像しましたが、各艇のオーナー一人一人の心掛けがよほどしっかりしていなければ、これほどの美観を保つことはできないでしょう。頭が下がります。

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寄り道しながら町並みを楽しんで、万葉線の中新湊駅に到着。ちょうど電車が到着したのですが、写真を撮ったりもたもたしていて逃し、この1本後に乗り、高岡へ向かいました。街中の小さな交換駅、地方私鉄のムード満点でいいですねえ。

211100.jpg立川志の輔さんの車内アナウンスを聞きながら約40分、高岡駅に到着。高岡駅の停留場も、富山のそれに負けず劣らず、2面2線の立派な路面電車ターミナル。

この日は高岡に宿をとり、翌日朝からの河川航路訪問に備えることにしました。何分目的地が山の中なので、たっぷり1時間半はバスに揺られなければなりません。
撮影地点のMapion地図

(29年9月23日撮影)

(『庄川峡の船旅…0』につづく)

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タグ : 新湊観光船 内川

内川遊覧船に乗って…10

(『内川遊覧船に乗って…9』のつづき)

211091.jpg河道がふたたび左へ屈曲する手前、お次の放生津橋(ほうじょうづばし)が近づいてきたところで、ムムッと唸りましたね。低い橋すり抜け愛好家として、この橋は鬼気迫るものを放っていると(大げさだな)。

近づけば近づくほど、「万葉丸」のハードトップと桁下の余裕が、ほとんどないことがリアルに伝わってくる超絶な低さ。ハッチのちょっとした凹凸ですら、カンナで削り落としたくなるような、そんな気持ちにすらさせるギリギリっぷりです。

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おおお! もうスキマといってよいレベル。

211093.jpg‥‥凹凸を削りたくなる気持ち、わかっていただけたかしら? 漁船が揃って上部構造物を低めているのも、むべなるかな。

右写真、隣接する水管橋(?)も放生津橋ほどではないですが、イイ感じの低さ。古びたRC桁で手すりがあるあたり、人道橋のようでいい雰囲気です。


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ご当地の顔としてよく紹介される、両橋詰にガラス張りのあずまやをあつらえた橋、東橋。ちょっと駅舎のような雰囲気でもあります。

くぐったときにちょうど、和装の女性たちが橋を渡って降りてくるところで、あでやかな着物姿に目を奪われました。呉服関係のイベントでもあるのかしら。

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遠ざかる東橋と、両岸に続く家並を船尾から。近くで仰ぐと、ちょっと派手かしらと思えた東橋も、遠目に見ると、端正な川辺の街場に溶け込んで、すっかり川景色の一部になっていました。繋留船には、ふたたび例のタイプの漁船が出現。陽光を浴びて白く輝き、茶・黒系の家並みと好対照をなして、これまたよいものでした。
撮影地点のMapion地図

(29年9月23日撮影)

(『内川遊覧船に乗って…11』につづく)

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タグ : 新湊観光船 内川

内川遊覧船に乗って…9

(『内川遊覧船に乗って…8』のつづき)

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おお、これは素敵な川景色ですね! 両岸の家並みは少し距離が置かれて視界が開け、緩やかな屈曲区間に、舳艫を接するようにしてもやうプレジャー群。進むたび、後から後から艇が湧いて出てくるような、錯覚に襲われるのも屈曲のなせるわざ。

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211088.jpg最徐航で歩く「万葉丸」の船尾から。「船いきれ」と低い護岸と、緑の織り成すのどかな、生きている可航水路の風景!

ふと見ると、草むらが途切れて、水際まで舗装されている船着き様の場所があるのに気づきました。よく見たら木々は桜並木で、草むらは道路と水路の間に切られた、花壇のようですね。お花見の季節は水陸とも賑わいそうです。

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屈曲を曲がり切って直線区間に入ったところで、橋が見えてきました。石垣模様の化粧板を袴にし、和風の高欄を備えた二の丸橋です。

イヤ、この橋かなり低くないか? 立っている自分の目線と、石垣模様の袴がほぼ同レベル‥‥。

211090.jpg乗り組みさんより「危ないよ、頭下げて!」と、手をひらひらするジェスチャーつきで警告があり、オープンデッキに立っている人は、いっせいにしゃがんだり、首をすくめつつ前方をうかがったりと警戒態勢に。

実際通ってみると、屋根と桁下の余裕があまりなく、まさにすり抜けの感覚そのもの。これがまだ続くのでしょうか? 狭水路に低い橋、イヤ、楽しませてくれます!
撮影地点のMapion地図

(29年9月23日撮影)

(『内川遊覧船に乗って…10』につづく)

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タグ : 新湊観光船 内川

内川遊覧船に乗って…8

(『内川遊覧船に乗って…7』のつづき)

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埠頭に挟まれた広い水面から、だんだんと狭いところへ向かうこの感覚、ちょっとワクワクさせるものがあります。前方のスマートな桁橋は新港大橋。

おや、その向こうは、澪筋を示す杭がずらりと並んでいて、ちょっと富山新港が整備される以前、越ノ潟時代を思い起こさせるような水路風景ですよね。庄川などが運んできた土砂が、沿岸流や季節風で堆積し、浅い湾入に砂洲を形成して出来上がったであろう潟湖や澪筋の風景。浅瀬も多くあって、舟航のため澪筋の整備もたゆまず行われたに違いありません。

211082.jpg新港大橋をくぐる直前、今まで涼しい顔をしていた便乗カモメたちのほとんどが、いっせいにバサバサと飛び立ちました。どうやら頭上に桁が迫っている橋は、あまり好きではないようです。

両舷に杭列を見送りながら、次に迫ってきたのは朱も鮮やかな水管橋。一径間分だけ桁下高を高めていて、内川への舟航を意識した造り。空はだいぶ雲が切れて、陽射しが戻ってきました。

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くぐりざま北側径間を眺めると、この水管橋、何だか格好良いかも。両岸近くは三弦トラス、橋脚は鋼管杭の先にRCの2段構造があって、トラスと水管のみの高低を巧みに支えています。右側にチラリと見える、高圧線の鉄塔も変わった形でいいですね。

211084.jpg水路幅はいよいよ狭まりイイ感じに。万葉線の鈑桁橋が迫ってきたところで、残る4羽の便乗カモメ君たちとも、お別れとなりました。

いや~、餌付けができるのもさることながら、トリさんと当たり前のように同乗でき、その姿を愛でられる船なんて、そうそうあるものではありません。魅力的な河川航路、通船タイプの船、そしてトリさんと、一粒で三度おいしい内川遊覧船であります。

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鉄橋の向こうは、低い護岸にプレジャータイプの艇がみっちりもやう、先ほどとはまた違った表情の内川が広がっていました。水際は草生していて、少し前の江東内部河川を思わせる川景色。おお、桁下も結構低いなあ。これはすり抜けも楽しめるのかしら?
撮影地点のMapion地図

(29年9月23日撮影)

(『内川遊覧船に乗って…9』につづく)

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タグ : 内川(射水市) 新湊観光船