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新砂水門を俯瞰する…2

(『新砂水門を俯瞰する…1』のつづき)

208006.jpg鋼矢板で狭められた狭窄部を抜けると、客船は舵を右に当て、河道中央に向けて変針してきました。ほぼ正面から見る形になり、甲板室が角張っていることから、まるで箱が走ってくるようです。

ふと、二層の甲板室の上にもデッキがあることから、この船なら鋼矢板で仕切られた中も、間近で見下ろせるだろうな‥‥と、ちょっとうらやましく思ったり。

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近づいてきたところで、ズームでたぐり寄せて一枚。この船、アニバーサリークルーズの「セレブリティ2」だそう。過去一度だけですが、砂町運河で走っているのを見たことがあります。スマートさはないものの、収容力重視らしい角張ったスタイルはどこかユーモラスで、カタマランというのも湾奥の遊覧船では珍しいですね。

ちなみにアニバーサリークルーズ、川蒸気を思い起こさせるデザインの河用客船として、以前から強く惹かれている「マルコポーロ」も船隊の一員なのですね。

208008.jpg「セレブリティ2」は荒川に出ると、軽く取舵に当てて行き足をつけ、警戒船のかたわらを通り過ぎてゆきました。これから河口の橋梁群をくぐり、陽の落ちる前に、お客さんをお出迎えといったところでしょうか。

クルーザーは、吹き寄せられてだいぶ上流へ移動していましたが、待ちかねたように前進を始め、すでに船首波を白く盛り上げていました。


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水門工事の様子を見に来たとはいいながら、なかなかご本尊に目線がいかないな。まあ、せっかく訪ねたことだし、物見高く眺めてみたいものです。

運河入口の南岸に、設けられたこれは信号所というべきでしょうか。フェンスで囲まれた草地の一角に、小さな詰所と電光掲示板を備えたもので、係の方が常駐し、信号を現示するとともに旗を振っています。ちょうど「通航可」を示す、緑の〇が表示されました。詰所の中、扇風機が見えることから、もしかしてクーラーはないのかしら‥‥。ご苦労さまです、どうかお身体にお気をつけて。

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運河を上航するクルーザーを見送りつつ、ようやく水門工事を眺めてやろうと、カメラを構えなおしました。いや、この高さから見下ろすと、改めて航路の狭さが実感できます。おおむね4分の1といったところでしょうか。本船進入時のご苦労が想われました。

(29年8月6日撮影)

(『新砂水門を俯瞰する…3』につづく)

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タグ : 砂町運河荒川新砂水門