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飛島木場の閘門…1

(『飛島木場のロータリーボート…2』のつづき)

206126.jpgロータリーボートのあるところから、第三貯木場の外縁をぐるりと周って、南側にある水路に架かる橋まで来ました。

休日とあって工場街は人ひとり、クルマ一台通らず静まり返って、辺りの広大さだけが目につきます。橋の親柱をのぞき込むと、「第二ひのきばし」、「昭和四十四年二月しゅん工」とありました。天下に聞こえた、木曽檜の集散地ならではの橋名であります。
撮影地点のMapion地図

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「第二ひのきばし」を選んだのはもちろん、次なる閘門が眺められるからです。橋の中央まで進み、南側を見やると‥‥。ちょっと距離はありますが、閘門が正面に!

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だいぶ雲が多くなってきたので、いま一つパッとしない写真になってしまうのが痛いところですが、関東では失われてしまった「貯木場に閘門がある風景」を初めて目の当たりにできて、感慨深いものが。閘室の上を、伊勢湾岸道の飛島ICが低く覆っており、海側のゲートがよく見えません。

この閘門一つで、西部第三・第四貯木場の水面、合計580,566平米の水位を一定にしている(名古屋港HP貯木場』参照)わけで、閘門付き貯木場としては、全国でも有数の規模でしょう。

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さらにズーム。径間の割には堰柱の高さが低く、ずいぶん横長な、ちょっと間延びした、というのが第一印象。水面に出ている扉体が低いのも、それを助長しているようですね。二段式ローラーゲートかも知れません。

距離のあるここから見てもはっきりわかるように、二つのゲートは軸線を大きくずらせていて、正対していません。当然閘室も、ちょうど胃袋のように出入口がはすになった、いびつな形をしているのでした。

ゲートが正対していない閘門といえば、「曲がった閘室」の津島屋閘門が思い出されますが、こちらはまた違った、何か目的を感じさせるものがありますね。これはまた改めて触れるとしましょう。

206144.jpg
対岸から眺めるだけではもどかしく、何とか近寄りたいと、県道71号線から脇道に入り、藪を漕いで護岸上に出てみました。柵や生垣があってゲートに近寄れず、全体を見られる位置はこれが精一杯。それでも近いだけあって、ディテールは楽しめました。

稼働状態には違いないでしょうが、通航の頻度は低そうな雰囲気。あっ、手前の堰柱の階段下に、銘板らしきものが見える! ここからズームで引き寄せて、判読できるかな?
撮影地点のMapion地図

(29年5月3日撮影)

(『飛島木場の閘門…2』につづく)

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タグ : 西部第2区閘門閘門木場金岡埠頭貯木場