飛島木場の閘門…3
(『飛島木場の閘門…2』のつづき)

●‥‥というわけで、咎められやしないか、小鳥のようにおびえながら閘室の横に降り立って、貯木場側を見たところ。何分腰が引けているので、あまり気に入ったスナップが撮れなかったあたり。
両岸のフラットには、法面に見られるようなブロックが敷き詰められて、思ったより広大な印象です。護岸の折れ曲がったところに、先ほど見たのと同じような水位計盤があったので、駆け寄って一枚。
銘板をのぞくと、「フロート式水位発信器」「Yokogawa Weathac Corporation」 の文字が。浮子の動きを機械的に表示する仕組みのようです。指針の読み方は、6m16㎝‥‥でいいのかな?

●貯木場側ゲートをズームでたぐって。点灯している信号は、この閘門が生きている何よりの証し。信号を備えているのが閘室側だけというのは、何か理由があるのでしょうか。
●法面を登ったところに、操作室らしい平屋建ての建物が。窓はすべてブラインドを下ろし、入口には表札が見られず、周囲にも備品一つ置かれていないという、人の出入りがきわめて乏しい雰囲気。
もしかしたらここから操作するのでなく、監視カメラで見ながら、どこか集中管理室みたいなところで、遠隔操作しているのかしら。

●そうだ、海側のゲートをつぶさに観察したくて、ここに降り立ったんだと思い出し、向き直りました。下から見ても、人道橋にさえぎられてよく見えないゲート。銘板もちゃんと近くで確認しようと、小心に周りを気にしながら前進。
【撮影地点のMapion地図】
(29年5月3日撮影)
(『飛島木場の閘門…4』につづく)

にほんブログ村


両岸のフラットには、法面に見られるようなブロックが敷き詰められて、思ったより広大な印象です。護岸の折れ曲がったところに、先ほど見たのと同じような水位計盤があったので、駆け寄って一枚。
銘板をのぞくと、「フロート式水位発信器」「Yokogawa Weathac Corporation」 の文字が。浮子の動きを機械的に表示する仕組みのようです。指針の読み方は、6m16㎝‥‥でいいのかな?

●貯木場側ゲートをズームでたぐって。点灯している信号は、この閘門が生きている何よりの証し。信号を備えているのが閘室側だけというのは、何か理由があるのでしょうか。

もしかしたらここから操作するのでなく、監視カメラで見ながら、どこか集中管理室みたいなところで、遠隔操作しているのかしら。

●そうだ、海側のゲートをつぶさに観察したくて、ここに降り立ったんだと思い出し、向き直りました。下から見ても、人道橋にさえぎられてよく見えないゲート。銘板もちゃんと近くで確認しようと、小心に周りを気にしながら前進。
【撮影地点のMapion地図】
(29年5月3日撮影)
(『飛島木場の閘門…4』につづく)

にほんブログ村
飛島木場の閘門…2
(『飛島木場の閘門…1』のつづき)
●法面は草ぼうぼうで、歩けるのは護岸の天端のわずかな幅のみ。平均台の要領でじりじり進んで、何とかここまで近づきました。扉体は見えなくなったけれど、今はとにかく銘板を撮りたい一心です。
しかし、近寄って見上げるほどに、褪色や錆が目につき始め、本当に稼働状態にあるのか心配になるほど。周囲がしんと静まり返っていることもあって、少々不安をかきたてられる雰囲気ではありました。
さてカメラを向けると、モニターに写し出された、バイパスゲートのものらしい計器類が気になってきました。銘板を狙う前にまずは小手調べと、こちらを先に撮って見てみたら‥‥。

●手前のグレーのボックスには、「水位計盤(内潮位)」とプレートが貼られ、窓からメーターが顔を出していました。時計のように2本の針があるのは何でしょう、メートルとセンチとか、指針で単位が違うのでしょうか。
右奥に見えるグリーンの計器盤が、バイパスゲートの開度計ですね。水位計盤の向こうに立ちあがっている筒は、ゲートのスピンドルを収めたさやに違いありません。

●ズームを最大近くまで効かせて、堰柱の銘板を撮ってみたら‥‥あらら、残念ながら、判読が難しいくらいのはげちょろげ。その上何やらパイプがかぶさって、肝心なところを隠している始末。
それでもモニターで拡大し、目を凝らして解読(?)を試みると、スペック部分はさておき、「西部第二区閘‥‥」「石川島播(?)‥‥」と、かろうじて判読できました。どうやら閘門の名前は「西部第二区閘門」、製造は石川島播磨重工業のようですね。貯木場も西部第3・西部第4貯木場ですから、この名前には納得できます。

●貯木場側のゲートは、接近もままならずこれ以上如何ともしがたいので、海側のゲートに向かってみることに。いや、どちらが前扉室か後扉室か、何とも区別のしようがないので、このままいかせていただきます。
クルマがビュンビュンゆきかう県道71号線の歩道に出ると、ゲートが高速道路とのすき間から顔をのぞかせていました。これを渡って向こうへ行くのは、ちょっと難しいなあ。不便なところをせっかく訪ねたのだから、どうにかならないものかと、ウロウロしていると‥‥。
●‥‥‥‥歩道のさる場所から、簡単に閘室の横に降りられることが判明。ちなみに何かを破損したり、危険な行為は一切しておりませんええ本当に。
まことに、まことに申しわけございません!
閘門の魅力には抗しきれず‥‥。
(29年5月3日撮影)
(『飛島木場の閘門…3』につづく)

にほんブログ村

しかし、近寄って見上げるほどに、褪色や錆が目につき始め、本当に稼働状態にあるのか心配になるほど。周囲がしんと静まり返っていることもあって、少々不安をかきたてられる雰囲気ではありました。
さてカメラを向けると、モニターに写し出された、バイパスゲートのものらしい計器類が気になってきました。銘板を狙う前にまずは小手調べと、こちらを先に撮って見てみたら‥‥。

●手前のグレーのボックスには、「水位計盤(内潮位)」とプレートが貼られ、窓からメーターが顔を出していました。時計のように2本の針があるのは何でしょう、メートルとセンチとか、指針で単位が違うのでしょうか。
右奥に見えるグリーンの計器盤が、バイパスゲートの開度計ですね。水位計盤の向こうに立ちあがっている筒は、ゲートのスピンドルを収めたさやに違いありません。

●ズームを最大近くまで効かせて、堰柱の銘板を撮ってみたら‥‥あらら、残念ながら、判読が難しいくらいのはげちょろげ。その上何やらパイプがかぶさって、肝心なところを隠している始末。
それでもモニターで拡大し、目を凝らして解読(?)を試みると、スペック部分はさておき、「西部第二区閘‥‥」「石川島播(?)‥‥」と、かろうじて判読できました。どうやら閘門の名前は「西部第二区閘門」、製造は石川島播磨重工業のようですね。貯木場も西部第3・西部第4貯木場ですから、この名前には納得できます。

●貯木場側のゲートは、接近もままならずこれ以上如何ともしがたいので、海側のゲートに向かってみることに。いや、どちらが前扉室か後扉室か、何とも区別のしようがないので、このままいかせていただきます。
クルマがビュンビュンゆきかう県道71号線の歩道に出ると、ゲートが高速道路とのすき間から顔をのぞかせていました。これを渡って向こうへ行くのは、ちょっと難しいなあ。不便なところをせっかく訪ねたのだから、どうにかならないものかと、ウロウロしていると‥‥。

まことに、まことに申しわけございません!
閘門の魅力には抗しきれず‥‥。
(29年5月3日撮影)
(『飛島木場の閘門…3』につづく)

にほんブログ村
飛島木場の閘門…1
(『飛島木場のロータリーボート…2』のつづき)
●ロータリーボートのあるところから、第三貯木場の外縁をぐるりと周って、南側にある水路に架かる橋まで来ました。
休日とあって工場街は人ひとり、クルマ一台通らず静まり返って、辺りの広大さだけが目につきます。橋の親柱をのぞき込むと、「第二ひのきばし」、「昭和四十四年二月しゅん工」とありました。天下に聞こえた、木曽檜の集散地ならではの橋名であります。
【撮影地点のMapion地図】

●「第二ひのきばし」を選んだのはもちろん、次なる閘門が眺められるからです。橋の中央まで進み、南側を見やると‥‥。ちょっと距離はありますが、閘門が正面に!

●だいぶ雲が多くなってきたので、いま一つパッとしない写真になってしまうのが痛いところですが、関東では失われてしまった「貯木場に閘門がある風景」を初めて目の当たりにできて、感慨深いものが。閘室の上を、伊勢湾岸道の飛島ICが低く覆っており、海側のゲートがよく見えません。
この閘門一つで、西部第三・第四貯木場の水面、合計580,566平米の水位を一定にしている(名古屋港HP『貯木場』参照)わけで、閘門付き貯木場としては、全国でも有数の規模でしょう。

●さらにズーム。径間の割には堰柱の高さが低く、ずいぶん横長な、ちょっと間延びした、というのが第一印象。水面に出ている扉体が低いのも、それを助長しているようですね。二段式ローラーゲートかも知れません。
距離のあるここから見てもはっきりわかるように、二つのゲートは軸線を大きくずらせていて、正対していません。当然閘室も、ちょうど胃袋のように出入口がはすになった、いびつな形をしているのでした。
ゲートが正対していない閘門といえば、「曲がった閘室」の津島屋閘門が思い出されますが、こちらはまた違った、何か目的を感じさせるものがありますね。これはまた改めて触れるとしましょう。

●対岸から眺めるだけではもどかしく、何とか近寄りたいと、県道71号線から脇道に入り、藪を漕いで護岸上に出てみました。柵や生垣があってゲートに近寄れず、全体を見られる位置はこれが精一杯。それでも近いだけあって、ディテールは楽しめました。
稼働状態には違いないでしょうが、通航の頻度は低そうな雰囲気。あっ、手前の堰柱の階段下に、銘板らしきものが見える! ここからズームで引き寄せて、判読できるかな?
【撮影地点のMapion地図】
(29年5月3日撮影)
(『飛島木場の閘門…2』につづく)

にほんブログ村

休日とあって工場街は人ひとり、クルマ一台通らず静まり返って、辺りの広大さだけが目につきます。橋の親柱をのぞき込むと、「第二ひのきばし」、「昭和四十四年二月しゅん工」とありました。天下に聞こえた、木曽檜の集散地ならではの橋名であります。
【撮影地点のMapion地図】

●「第二ひのきばし」を選んだのはもちろん、次なる閘門が眺められるからです。橋の中央まで進み、南側を見やると‥‥。ちょっと距離はありますが、閘門が正面に!

●だいぶ雲が多くなってきたので、いま一つパッとしない写真になってしまうのが痛いところですが、関東では失われてしまった「貯木場に閘門がある風景」を初めて目の当たりにできて、感慨深いものが。閘室の上を、伊勢湾岸道の飛島ICが低く覆っており、海側のゲートがよく見えません。
この閘門一つで、西部第三・第四貯木場の水面、合計580,566平米の水位を一定にしている(名古屋港HP『貯木場』参照)わけで、閘門付き貯木場としては、全国でも有数の規模でしょう。

●さらにズーム。径間の割には堰柱の高さが低く、ずいぶん横長な、ちょっと間延びした、というのが第一印象。水面に出ている扉体が低いのも、それを助長しているようですね。二段式ローラーゲートかも知れません。
距離のあるここから見てもはっきりわかるように、二つのゲートは軸線を大きくずらせていて、正対していません。当然閘室も、ちょうど胃袋のように出入口がはすになった、いびつな形をしているのでした。
ゲートが正対していない閘門といえば、「曲がった閘室」の津島屋閘門が思い出されますが、こちらはまた違った、何か目的を感じさせるものがありますね。これはまた改めて触れるとしましょう。

●対岸から眺めるだけではもどかしく、何とか近寄りたいと、県道71号線から脇道に入り、藪を漕いで護岸上に出てみました。柵や生垣があってゲートに近寄れず、全体を見られる位置はこれが精一杯。それでも近いだけあって、ディテールは楽しめました。
稼働状態には違いないでしょうが、通航の頻度は低そうな雰囲気。あっ、手前の堰柱の階段下に、銘板らしきものが見える! ここからズームで引き寄せて、判読できるかな?
【撮影地点のMapion地図】
(29年5月3日撮影)
(『飛島木場の閘門…2』につづく)

にほんブログ村
飛島木場のロータリーボート…2
(『飛島木場のロータリーボート…1』のつづき)
●これも先ほどの艇同様、Googleストリートビューを見ていて気付いたもの。第三貯木場、土堤道から北側の水面をよ~く見てみると、風化した原木の間に挟まれて、たゆたう船影が3つ!
発見した当初こそ色めき立ったものの、果たしてこれらは現役なのか否か? 今回の訪問で、ようやくその答えを確かめることができたのですが‥‥。
【撮影地点のMapion地図】
【▼「続きを読む」をクリックしてご覧ください】

発見した当初こそ色めき立ったものの、果たしてこれらは現役なのか否か? 今回の訪問で、ようやくその答えを確かめることができたのですが‥‥。
【撮影地点のMapion地図】
【▼「続きを読む」をクリックしてご覧ください】